1月に亡くなった半藤一利さんの追悼特集が
(4月の末になって)(週刊文春で)掲載されている。
ゴールデンウイーク合併号、いつも週刊文春と週刊新潮をセットで買っているので
昨日発売だったらしいので、さっき購入してきて読んだ。
あたしも昭和史の本は読み始めてもうすぐ50年になりますから、以前は
半藤さんたち編集の伊藤正徳さんの(連合艦隊の~)を呼んで興奮していた中学生でしたから。
この方が文藝春秋社の社内で絶大な人気なことも、よくわかりました。
よくわかったけれど、ちょっと週刊誌で自分の会社の偉大なOBを
ここまで褒めたたえるのも、少しばかり気持ちが悪いなって。
半藤さんが東大ボート部で他大学に勝とうが負けようが、
昭和史とそんな関係があるのか。昭和天皇に伝えに行くのに
米内光政が行こうが誰が行こうが(ぼくはあんまり米内光政ってきがしないし)
それは本人が著書に書けばいいだけの話であって、ここに逸話として乗るのは
反則なんじゃないかなあという気がするし。
この人ね、昭和史探訪作家として偉大だけど、余計なことをを話し過ぎる上に
話の内容に客観性が低いんですよね。
ご本人しか分からない民ちゃんがくれたゼンマイの戦車の話はそのまま受け止めるにしても
ちょっと周囲が実情以上に本人を崇拝しすぎる困った状態ですよ。
たしかに30歳くらい年下の人ばかりなんでしょうけどね。
最近、そうだなあ、森光子が亡くなったあたりから、
樹木希林とか市原悦子とか、逸話を集めて本を作って商売みたいなことが
本当に多く、これ、ある種の体裁を整えて、きれいな表紙と内容の本に仕立てるの
みんなうまいんですけど、本人の実像とは全然違うところで商売しているの、どうかと思うね。
志村けんでもそう思うんだから。
やめてほしいよね。
坂本九や向田邦子の頃からそういう所があったけれど。
気持ちの悪い半藤さんブームが来ないといいと思うし
本人もそれは望んでいないような気がします。
それと、陸軍わるもの説を頭の中に残している限り、昭和史はきちんと見えません。
旧軍部はどちらもそれぞれ・・・
それだけはハッキリ言っておきます。