ヨハネ 5章6節の「完全にされる」とはどういう意味ですか?

人生において、私たちはスピリチュアル、人間関係、心理的、肉体的に、激しく傷つく瞬間をしばしば経験します。このような瞬間に、私たちの心は完全な回復と再び完全になる機会を待ち望んでいます。

ヨハネ 5 章 6 節でイエスは足の不自由な人に、「あなたは元気になりたいですか」と尋ねています。 （口語訳）。この重要性を理解するには、まず歴史的および文化的背景に目を向ける必要があります。エルサレムには、「羊の門のそばに、アラム語でベテスダと呼ばれる池があり、そこには屋根のある五つの柱廊がある」(ヨハネ5:2)。ヨハネは、「目の見えない人、足が不自由な人、麻痺した人など、大勢の病人」(ヨハネ5:3)がそこに集まり、彼らを再び元気にしてくれる天使のような触れ合いを体験することを望んでいたと記録しています。このような背景の中で、私たちは「38年間も病人であった」(ヨハネ5:5)男性に出会います。

病人に対するイエスの「癒されたいですか？」という質問は、最初は不可解に思えるかもしれません。結局のところ、完全にされたくない人はいないでしょうか？このような状態から回復し、元気になってもらいたいと思わない人はいないでしょうか。しかし、この質問は単に身体的な治癒に関するものではありません。それどころか、それは人間の魂の深みを掘り下げる質問です。その男性は変化する準備ができていますか？彼はイエスを信頼するつもりでしょうか？

私たちは目に見える傷、目に見えない傷を抱えていることが多く、それが自分を定義づけてしまいます。これらの傷は、私たちの霊的、人間関係的、心理的な進歩を妨げるものであっても、慣れ親しんでいるため、放棄するのは困難です。したがって、イエスの質問は、私たちが自分の傷を手放し、見知らぬ領域に足を踏み入れることに本当に心を開いているかどうかを判断するために自分自身を吟味するよう促します。私たちを閉じ込めていた過去のおなじみの束縛を解放し、私たちを解放してくれる唯一の人を受け入れる準備はできていますか？

物語をさらに探求すると、物理的な癒しを超えた意味の層が明らかになります。 「完全になる」という言葉には、心、体、精神の完全な回復が含まれます。したがって、それは、神の恩寵の若返りの波が彼の存在のあらゆる側面に浸透することを許すという、人間への呼びかけなのです。

心の傷は、身体的な病気と同様に、私たちを動けなくする力を持っています。トラウマ、許せないこと、憤りは私たちの心を傷つけ、キリストにあって得られる充実した人生を経験することを妨げる可能性があります(ヨハネ10:10)。ベセスダのプールでのイエスとその男との出会いは、私たちに対する神の望みが表面レベルの癒しを超えていることを思い出させます。神の愛、恵み、慈悲は私たちの心の傷に触れ、傷ついた心を癒し、私たちを傷つけた人たちを許す力を与えてくれます。

この物語は、私たちが自分の霊的状態について考えるよう促します。なぜなら、壊れていることは私たちが神から離れ、義の道から離れていることを反映している可能性があるからです。病人の状態は、私たち自身の霊的麻痺、つまり「道、真理、命」（ヨハネ14:6）から切り離された状態を象徴している可能性があります。完全性を追求するには、壊れたものを直すことができる唯一のお方である神の手によって癒される必要があることをまず認めなければなりません。

イエスはその人の歩く能力を回復しただけでなく、霊的な目覚めも始めました(ヨハネ5:8-9、14)。同様に、私たちの完全性への道には、神の戒めへの従順（ヨハネ 14:15）と神のご意志への日々の服従（ローマ 12:2）が含まれます。

ベセスダの池での出会いは、イエスがすべての回復と完全性の源である神聖な癒し手であることを明らかにします。今日、神は私たちに、病人に投げかけたのと同じ質問をされます。「あなたは回復されますか?」 （口語訳）。私たちは傷のグリップを手放し、神が私たちの傷を修復してくださるのを許す準備ができていますか？

マタイ 11 ： 28 の言葉に慰めを見いだせますように。「すべて苦労している人、重荷を負っている人は、わたしのもとに来なさい。そうすれば、わたしはあなたがたを休ませてあげます。」キリストの優しく優しい抱擁の中で、私たちは完全性の本当の意味はキリストの内にとどまることであることを発見します(ヨハネ15:1-11)。