(洋上停泊)
うららさんへ
毎回楽しく東京ライブ三昧を読ませていただいています。
うららさんのような、新しいジャズファンが熱心にライブハウスへ通い、たくさんのレポートを書かれていることに対して、
オールドファンとしては、大変頼もしく感じており、又いっぱい刺激を受けております。
さて、うららさんの最新のブログで、今回、我アイドル、デクスター・ゴードンについて触れられ、何かコメントをということでした。ゴードンについては、いつか機会があったら、こちらで紹介したいな、と思っていたところなので、当ブログにてコメントの代わりに少し書いてみたいと思います。
そもそも私がブログやmixiで使っているハンドルネームの“shibui gordon”とは、お察しの通り大好きなデクスター・ゴードンをさしています。
「渋いジャズ・サックス奏者デクスター・ゴードンは、最高だぜ!」の短縮形ですね。若い女の子にとって“かわいい/Kawaii”という形容詞が最大の賛辞のように、オヤジにとってのそれは“渋い!”ということになります。あ、もちろん人それぞれですよ。私の友人でも何かというと“かわいい”を連発するオヤジがいます!
今回うららさんが、ゴードンを聞くきっかけとなったアルバム『Daddy Plays the Horn』、わたしも大好きです。このジャケット“超かわいい”ですね!
特に、表題曲のまったりしたブルースに、学生の頃はまりまくりました。
それからパーカーの「Confirmation」。これと、ピアノのバド・パウエル等と録音した「Scrapple from the Apple」
(『Our Man in Paris』に収録)は、テナーサックス奏者によるビバップの代表的な演奏です。
そしてゴードンといえば、なんと言ってもバラードですね。「Darn That Dream」と「Autumn in New York」。どっちか選べ、といわれても、すいません、と謝って両方選びます!
それから、代表作の『GO!』。こちらは、演奏もさることながら、ジャケットがまた美しい! デザイナー、リード・マイルスの手がけた数々の定評あるBlue Noteレーベルの作品の中でも、トップクラスですね。レタリングと色使い、全体のレイアウトなど惚れ惚れします。
巻頭を飾る「Cheese Cake」。このちょっと物悲しくも豪快なオリジナル・ナンバーは、ゴードンワールドの頂点といえるかもしてません。
ちなみに、ゴードンは、他に「Fried Banana」とか「Apple Jump」といった果物やお菓子を題材としたタイトルがいくつか有ります。巨漢に似合わず、意外とお茶目だったのかも知れませんね。
そしてなんと言っても珠玉のバラード「I Guess I'll Hang My Tears Out to Dry 」ですね。ゴードンの定評あるバラード演奏の中でも決定番的名演です。
激務を終え、今日も一日、家族が無事過ごせたことを感謝し、暖炉のまえでブランデーをゆっくり揺らしながら、針を落とします。(又はボタンを押します。)
どうか真似をしてみてください。沁みます。あ、もちろん25歳以下はダメですよ。
効果がありません。ここは、大人の世界です。
この曲、フランク・シナトラとかも取り上げた名曲なのに、意外と演奏されることが少ないですね。きっとこの受験英語みたいなタイトルのせいです。
ここまで書いておいて、私自身、いつまでたってもタイトルを覚えられません。
「アイゲス何とか」という例のバラード、という感じです。
きっと「Misty」とか「Body & Soul」とかのシンプルなものだともっと普及したんじゃないかな。
それから、取って置きの隠れ名盤を紹介します。
デンマークのSteepleChaseというレーベルに録音された『The Apartment』というアルバムです。この表題曲やホレスシルバーの「Strollin'」は絶品ですよ。
“ウチのダディは、普段は穏やかなんだけど、本気になったらこんなに熱いんです!”といった感じでしょうか。ゴードン50代の円熟期の名演ですね。
それから、デンマークの至宝、ベースのニールス・ペデルセンとのからみが、また絶妙なんです。サックスとベース好きには大推薦盤です!
そしてゴードンが出演した、映画『Round Midnight』。
ひとつ印象的なシーンがあります。ゴードンがリハーサル中に演奏を止めてしまいます。そのときの理由が、“歌詞を忘れてしまった”という事です。カッコイイですね。歌手じゃありませんよ!
器楽奏者も歌詞の意味をよく理解したうえで演奏しなさい、とはよく言われることです。私もよく演奏が止まってしまいます。もちろん、メロディーを忘れてしまって、、、
ずいぶんと長くなってしまったコメントですが、こんな感じでしょうか。
しかし、本格的に聞くようになってから僅か半年で、こんな激渋なゴードンの世界に足を踏み入れるなんてさすがですね。
でも、この河を渡ってしまった以上は、もう戻れませんよ!
それからここまで来た以上は、勝手ながら特命情報部員にさせて頂きます。
今度情報部員同士の情報交換会でもやりましょうか?
いつどこでといった情報は、近々、カセットに録音してお送りします。
あ、もちろん聴き終わったらすぐに消去してくださいね。
当局から狙われてしまいますから!
うららさんへ
毎回楽しく東京ライブ三昧を読ませていただいています。
うららさんのような、新しいジャズファンが熱心にライブハウスへ通い、たくさんのレポートを書かれていることに対して、
オールドファンとしては、大変頼もしく感じており、又いっぱい刺激を受けております。
さて、うららさんの最新のブログで、今回、我アイドル、デクスター・ゴードンについて触れられ、何かコメントをということでした。ゴードンについては、いつか機会があったら、こちらで紹介したいな、と思っていたところなので、当ブログにてコメントの代わりに少し書いてみたいと思います。
そもそも私がブログやmixiで使っているハンドルネームの“shibui gordon”とは、お察しの通り大好きなデクスター・ゴードンをさしています。
「渋いジャズ・サックス奏者デクスター・ゴードンは、最高だぜ!」の短縮形ですね。若い女の子にとって“かわいい/Kawaii”という形容詞が最大の賛辞のように、オヤジにとってのそれは“渋い!”ということになります。あ、もちろん人それぞれですよ。私の友人でも何かというと“かわいい”を連発するオヤジがいます!
今回うららさんが、ゴードンを聞くきっかけとなったアルバム『Daddy Plays the Horn』、わたしも大好きです。このジャケット“超かわいい”ですね!
特に、表題曲のまったりしたブルースに、学生の頃はまりまくりました。
それからパーカーの「Confirmation」。これと、ピアノのバド・パウエル等と録音した「Scrapple from the Apple」
(『Our Man in Paris』に収録)は、テナーサックス奏者によるビバップの代表的な演奏です。
そしてゴードンといえば、なんと言ってもバラードですね。「Darn That Dream」と「Autumn in New York」。どっちか選べ、といわれても、すいません、と謝って両方選びます!
それから、代表作の『GO!』。こちらは、演奏もさることながら、ジャケットがまた美しい! デザイナー、リード・マイルスの手がけた数々の定評あるBlue Noteレーベルの作品の中でも、トップクラスですね。レタリングと色使い、全体のレイアウトなど惚れ惚れします。
巻頭を飾る「Cheese Cake」。このちょっと物悲しくも豪快なオリジナル・ナンバーは、ゴードンワールドの頂点といえるかもしてません。
ちなみに、ゴードンは、他に「Fried Banana」とか「Apple Jump」といった果物やお菓子を題材としたタイトルがいくつか有ります。巨漢に似合わず、意外とお茶目だったのかも知れませんね。
そしてなんと言っても珠玉のバラード「I Guess I'll Hang My Tears Out to Dry 」ですね。ゴードンの定評あるバラード演奏の中でも決定番的名演です。
激務を終え、今日も一日、家族が無事過ごせたことを感謝し、暖炉のまえでブランデーをゆっくり揺らしながら、針を落とします。(又はボタンを押します。)
どうか真似をしてみてください。沁みます。あ、もちろん25歳以下はダメですよ。
効果がありません。ここは、大人の世界です。
この曲、フランク・シナトラとかも取り上げた名曲なのに、意外と演奏されることが少ないですね。きっとこの受験英語みたいなタイトルのせいです。
ここまで書いておいて、私自身、いつまでたってもタイトルを覚えられません。
「アイゲス何とか」という例のバラード、という感じです。
きっと「Misty」とか「Body & Soul」とかのシンプルなものだともっと普及したんじゃないかな。
それから、取って置きの隠れ名盤を紹介します。
デンマークのSteepleChaseというレーベルに録音された『The Apartment』というアルバムです。この表題曲やホレスシルバーの「Strollin'」は絶品ですよ。
“ウチのダディは、普段は穏やかなんだけど、本気になったらこんなに熱いんです!”といった感じでしょうか。ゴードン50代の円熟期の名演ですね。
それから、デンマークの至宝、ベースのニールス・ペデルセンとのからみが、また絶妙なんです。サックスとベース好きには大推薦盤です!
そしてゴードンが出演した、映画『Round Midnight』。
ひとつ印象的なシーンがあります。ゴードンがリハーサル中に演奏を止めてしまいます。そのときの理由が、“歌詞を忘れてしまった”という事です。カッコイイですね。歌手じゃありませんよ!
器楽奏者も歌詞の意味をよく理解したうえで演奏しなさい、とはよく言われることです。私もよく演奏が止まってしまいます。もちろん、メロディーを忘れてしまって、、、
ずいぶんと長くなってしまったコメントですが、こんな感じでしょうか。
しかし、本格的に聞くようになってから僅か半年で、こんな激渋なゴードンの世界に足を踏み入れるなんてさすがですね。
でも、この河を渡ってしまった以上は、もう戻れませんよ!
それからここまで来た以上は、勝手ながら特命情報部員にさせて頂きます。
今度情報部員同士の情報交換会でもやりましょうか?
いつどこでといった情報は、近々、カセットに録音してお送りします。
あ、もちろん聴き終わったらすぐに消去してくださいね。
当局から狙われてしまいますから!