欅の紅葉
・欅の葉が散り敷いた小公園の広場、自然が描いた模様が陽に映えて美しい。ベンチに座って本を読むと紙面が眩しいので、冬なのにサングラスを掛けて読みました。しばらくすると背中が何となく寒さを感じ、サングラスを外し、くるりと姿勢を反対にして読み続けます。小春日和の暖かい初冬の広場のベンチです。
・山崎佳代子著「そこから青い闇がささやき」副題「ベオグラード、戦争と言葉」の245頁を一ページ・一ページ、詩人の「ことば」の深い意味を想いながら、なんども休みながら、時間をかけて、まだ読み続けています。
『旧 ユーゴスラビア社会主義連邦共和国、この国家は「七つの国境、六つの共和国、五つの民族、四つの言語、三つの宗教、二つの文字、一つの国家」と言われる程の多様性を内包していた国家。1991年から2001年まで内戦が続いた』。その間も詩人はベオグラードに住み続けたのです。
『最初は、死者が名前で知らされる。それから数になる。最後には数も分からなくなる・・・」「戦争がはじまり、家、街、友人、仕事・・・人々はあらゆるものを失っていく、、』
「ロシヤの侵攻」で破壊と悲しみに満ちたウクライナの人々の今と、詩人の綴る旧ユーゴスラビア内戦、そして、私達があの太平洋戦争で苦しんだ時間を重ね合わせて「平和」であること、平和でなければならないことの意味を改めて想います。
ぜひ読んで欲しい本、若い人に、この国の政治に携わる人たちに、