しばらくの間、諸事情により図書館へ行くことができなかったが、
最近になって再び行くことができるような生活環境になった。
高校時代に読んでいた本を読みたくなって館内を探し回ったが、
いくら探してもないので、誰かに借りられてしまっているようだった。
捜し求めている本は自然科学と言うべきか医学書と言うべきか、
「世界の奇病・感染症マップ―自然からの逆襲が始まる」と題する本で
表紙からして毒々しいが、内容も病気とあって、かなり毒々しい。
この本は主に熱帯病と感染症の解説をしており、私はこの本を読んで以来、
中南米と西アフリカに行く気がしなくなった。中南米に行ったら
サシガメに刺されてシャーガス病になったら嫌だし、西アフリカに
行ったら西ナイル熱にかかってしまいそうで未だに行く気がしない。
今になって考えれば小学生のときに蚊に血を吸わせて筋肉に力を入れて
蚊の針を抜けなくして腹を血でパンパンに膨らますという男子児童なら
一度はしたことがあるだろうことを、よくぞやってみたものだ。
これは衛生状態が非常に良く、医療水準も医療制度も非常に高い位置にある
日本だからできることであり、私がソマリアやシエラレオネで同じことを
していたら確実に死ねる。多分、生水を飲んでも充分に病気になる。
某霊能者E氏が「病気には意味がある」とほざいているが、もし仮に
天然痘とまではいかなくても変異型のインフルエンザに感染して
ワクチンが未開発、もしくは製造が追いつかないという状態で、
感染者が「病気には意味がある」とのんきなことを言っていたら
日本の総人口の何パーセントが死に至ってしまうことやら。
このことも上記と同じ理由から言っているように思う。
昨今の温暖化は冗談抜きで危険だ。気温の上昇や海面の上昇や
異常気象や大飢饉もさることながら熱帯病の拡大も脅威だ。
ローカルネタを用いてB級映画のように想像してもかなり危険だ。
ある夏、密猟された挙句に密輸(もちろん検疫されていない)で
日本に持ち込まれた西アフリカ産のサルが病気の症状を示して
死にかかっているのでサルを哀れに思えた飼い主がO市の動物病院に急行。
「サル吉を助けてください!!ぐはっ!!」飼い主は吐血して倒れた。
アウトブレイクを模して想像してみたが、エボラ出血熱なみかそれ以上の
感染力と致死率だったらO県の全て保健所職員を動員しても防ぎきれない
だろうから東京から防疫隊を呼ばないと対処できないかも知れない。