今年の5月頃、東京に立ち寄った際に国立近代美術館で
やっていた藤田嗣治展を見ようと思ったが、平日にも
かかわらず長蛇の列を見て断念してしまった。
その5月より前、家にある分厚い歴史書に目を通していたら、
血と硝煙が香り漂ってきそうなほどの壮絶な白兵戦を
描いた作品に目がとまった。藤田嗣治のアッツ島玉砕の図だった。
この絵が国立近代美術館に所蔵されていると聞いたので
見てみたいと思って行ったのに残念だった。
というより田舎者だから長時間待つのが嫌だった。
最近になって藤田嗣治の画集を買った。画集を見たら他にも
凄まじい白兵戦の絵を描いているとは全く知らなかった。
レイテ島米軍航空基地攻撃の図なんか絵が暗くてわかりづらいが
アメ公が斬りつけられて首がとんでいるような気がする。
斬りつけた方は刀の鞘から薫空挺隊の高砂族の隊員と思われる。
美の巨人たちを見ても藤田嗣治のメジャーな絵しか特集しない。
番組の性質上、戦意高揚の絵画を特集することはまずないとは思う。