形之医学・しんそう療方 小石川院長 エッセー

昭和の頃、自然と野遊び、健康と医療のことなど。

砂絵

2010-11-11 18:30:35 | 昭和の頃
子どもの頃の縁日に、砂絵の材料を売るというのがあった。 
砂絵というのは、紙に糊の入った水で少し線を描く。 そこに、
たくさんの色の中から一つの色の砂をかけ、糊につかない砂をはたき
落とす。 また線を描き足し、別の色の砂をかける。 そうやって、
だんだん絵が出来上がっていく。
 
香具師のおじさんが実際に紙に描いて見せるのだが、子どもたちに
人気があった。 夜店のいろいろな商売を思い出してみると、子どもに
人気があったのは、はじめはなんだか見当がつかなくて、だんだん
わかってくるような、意外性があるものだったような気がする。

この砂絵も、おじさんは白い紙に、糊の入った水をつけた筆で描くから、
始めは何を描いてるのか皆目わからない。 サラサラと何か描き、青い砂を
紙にかけ、糊につかない砂をはたき落とす。 線が浮かび上がってきて、
少し何を描いたかわかってくる。 そんな面白さがあった。 さらに何か
また描き足し、こんどは赤い砂をかける。 そうしてだんだん絵が姿を
あらわす。 絵もかなり練習したに違いなく、決してヘタな絵じゃなかった。
おじさんの前には、海辺の風景や動物など、いろいろな砂絵が、見本として
並べられていた。


それから砂絵のセットを売り始める。 小瓶に入れられた、たくさんの
色の砂は、にぎやかで楽しく、絵を描くためというより、それが欲しくて
買う子もいた。


読んでいただいてありがとう!

形之医学・しんそう療方 東京小石川
http://www.shinso-tokyo-koisikawa.com/


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