防人の歌 (万葉集より)
万葉集/巻20-4332 作者/大伴家持(おおとものやかもち)
ますらをの 靫(ゆき)取り負(お)ひて 出でて行(い)けば
別れを惜しみ 嘆きけむ妻
【意味】雄々しい夫が靫を背負って 出て行く姿を見たときに
別れを惜しんで悲しくなって 泣いたであろう その妻は
※「靫」矢を入れて背に負う武具。
※「嘆きけむ」〈嘆く〉悲しんで泣く。〈けむ〉過去推量。
「万葉の歌」に触れて、万葉時代にタイムスリップしてみませんか。
防人・・・➡「 崎 さき 守 もり 」の意味
古代、筑紫(つくし)・壱岐・ 対馬 など北部九州の防備に当たった兵士。 663年の 白村江 はくそんこう の戦い以後制度化され、初め諸国の兵士の中から3年交代で選ばれ、のちには東国出身者に限られるようになった。
防人歌(さきもりのうた)とは、九州沿岸の守りについた防人の詠んだ歌。 また、その家族などが哀別の情を詠んだものをもいう。 万葉集の巻14・巻20にあります。
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