千曲川のうた

日本一の長河千曲川。その季節の表情を詩歌とともに。
人生は俳句と釣りさ。あ、それと愛。

ミニトマトをいただいた

2020年08月10日 | いただきもの歳時記

知人のNさんからトマトをたくさんいただきました。

2Kgくらいあるでしょうか。

トマトは大好きなので全然問題なく食べちゃいます。

 

  夜が暑し何でトマトを煮て食はす  有働 亨

生食が一番ですが、加熱したトマトも美味いですねえ。味噌汁に入れてもいけます。今この文章を打ち込みながら、半ダースほど食べました。。

 

  冷蔵庫に冷えゆく愛のトマトかな  寺山修司

 


アルコールスプレーをいただいた

2020年08月08日 | いただきもの歳時記

献血に行ってきました。

暑かった。

お医者さんに「血圧高いっすねえ」と言われてしまいましたが、無事400ml献血。

前回の謝礼グッズはインスタントラーメンでしたが、今回は除菌スプレーでした。

数ヶ月前ならすごく喜んだかも。

もちろん、今も役に立ちます。

来年には70才になるので、献血もあと数回です。次回は何をもらえるかなあ。

 


甘酒をいただいた

2020年07月01日 | いただきもの歳時記

知人のSさんから甘酒をいただきました。

 

通販で取り寄せたらとても美味しかったというので分けて下さったのです。

冷やして飲んでみると、飲みやすくて美味い甘酒でした。

後で熱くしたのも飲んでみましたが、これもいけました。
以上で話は終りです。

終りなのですが、この小文に「いただきもの歳時記」と銘打ってあるために面倒なことに触れなければなりません。それは、

《甘酒は夏の季語問題》です。


歳時記では「甘酒」は夏季に分類されているのです。話は長くなりますが、どうせ暇でしょうからお付き合い下さい。

私の若かった頃スタンダードだった山本健吉編「最新俳句歳時記」(昭和46年刊)を見てみましょう。甘酒は「三夏」に排列されています。

甘酒
糯(もちごめ)の粥に麹(こうじ)を加えて温めると、六、七時間で醗酵して甘みを生ずる。一夜酒(ひとよざけ)とも言い、暑さに疲れたときには、冷たい飲物より、かえって熱くて甘い甘酒が賞味される。甘酒売の呼声は今ではあまり聞かれなくなったが、海水浴場などでは甘酒屋を見かけることが多い。醴(あまざけ)。

なぜ甘酒が「夏の」「季語」なのか、この説明ではいまひとつ判然としません。

平井照敏編「新歳時記」(平成元年刊)では

甘酒
もち米の粥に麹をまぜ、六、七時間あたためると、甘みが出てうまい。醴(こざけ)、一夜酒などと呼ばれたが、アルコール分は含まれていない。熱くして飲むが、熱いのをふうふう吹いて飲むのが消夏法とされた。しかし現在は、冬の飲物とされる。江戸時代には真鍮の釜を据えた箱をになう甘酒売が夜甘酒を売って歩いた。
〈本意〉古来六月一日に一夜酒を作り、天皇に奉ったものである。今日造り明日供すというので一夜酒ともいう。酒ではないが祭酒に使われたりした。今は壜詰になったりして冬の寒夜などに飲む。

これを整理すると、
6月1日に甘酒を作る宮中行事があり、
江戸時代は暑気払いに飲まれたりした、
ために夏の季語となっているが、現代の感覚では冬の飲物だ。
ということでしょう。

ネットの「きごさい歳時記」には

あまざけ
白米を焚いて十分に搗きつぶし米麹とまぜて密封し一晩置くか、粥に焚いた白米に米麹を混ぜ密封しする。両者とも温度によって発酵の違いがあるが、一夜でできあがることから一夜酒ともいわれ、古くは祭酒に使われた。江戸時代には暑気を散ずるとして夏に好んで飲まれていたが、現在では主に冬に熱したものが飲まれることが多い。

とあり、「新歳時記」とほぼ同じですね。

 

江戸時代の歳時記に遡ってみましょう。寛文3年(1663)刊の「増山之井」です。

一夜酒
こざけ、あまざけ(俳)。ひとよ酒とは今日造ればあすは供するゆゑなり。
貞徳云、醴の字をかけり。あまざけともよめば、あまざけも夏也。六月一日より七月晦日迄日毎に奉ると、公事根源にあり。

 

こうなると「公事根源(くじこんげん)」に当たってみなければなりません。
公事根源は、室町時代に一条兼良により記された有職故実書(宮中の年中行事事典)です。六月一日の行事として載っています。

醴酒ヲ供ス
一よざけとはけふつくればあすは供する也。一夜をへたる竹葉の酒なれば一夜ざけと申也。またこざけとも式文に侍り。昔は口の中に米を含て一夜をへて酒になりけるにや。此こ酒は造酒司けふより七月三十日まで日毎に奉る也。(後略)

なるほど、甘酒が夏の季語とされた根拠はこれだったわけですね。食物としての甘酒の季節感というより、「六月一日一夜酒を供す」という行事の季語だったと考えるべきでしょうか。

ついでながら、ここに記されている一夜酒の製法も興味深いですね。米を噛んで吐き出しておくと唾液のアミラーゼでデンプンが糖化して甘酒になるのでしょう。これを更に放置して発酵させると酒になる。「醸す」の語源は「噛む」なんだそうです。

余談は措いて、「江戸時代は夏の飲物だった」というのはどうなのでしょうか?

外に思い浮かばないので「近世風俗誌」いわゆる守貞漫稿を見ます。
さまざまな職業について記した「生業」の項に「甘酒売り」が出て来ます。

京阪は専ら夏夜のみこれを売る。専ら六文を一椀の価とす。江戸は四時ともにこれを売り、一椀八文とす。けだしその扮相似たり。ただ江戸は真鍮釜を用い、あるひは鉄釜をも用ふ。鉄釜のものは、京阪と同じく筥中にあり。京阪必ず鉄釜を用ゆ。故に釜皆筥中にあり。
『塵塚談』に云ふ、醴売りは冬の物なりと思ひけるに、近比は四季ともに商ふことになれり。我等三十歳比までは、寒冬の夜のみ売り巡りけり。今は暑中往来を売りありき、かへつて夜は売る者少なし。(後略)

これだけで断定することもできませんが、江戸時代において「甘酒は夏の飲物だ」という感覚が一般的だったとは思えません。夏の季語となったのは、実態や実感というより、一条兼良という大権威に従った約束事ということではないでしょうか。
約束事の季語とは、言い替えれば文化的な季語です。単なる季節的現象やそれに対応する生活の態様ではなく、故事や伝統文化が絡んでいる。
《甘酒は夏の季語問題》の難しさは、ルーツである「六月一日に一夜酒を奉る」行事は跡形もなく消えてしまい、目前にあるのはわりと下世話な飲物に過ぎないというギャップなのでしょう。
更にそこに、甘酒の季感ってどうなんだろうというもどかしさも加わります。

私は甘酒は冬の季語とした方が現実の感覚に合っていると思います。しかしこれを変更するのは困難です。そんなことを決める機関もないし勝手に決められるような権威者もいません。

そこで、混乱が生じないようみんなで時間をかけて変えて行くというのが私の提案です。(何様だ!)

○江戸時代から2020年までを《約束の夏》時代とする
  過去の句は夏季として鑑賞する
○2021年から2040年までを《暫定無季》時代とする
  無季の扱いとし、冬の季語と結んで詠む
○2041年以降を《甘酒はやっぱ冬》時代とする
  歳時記に冬季として載せる
  2020年以前の句は夏季であることを注記

という段取りです。

  寒菊や醴(あまざけ)造る窓の前 芭蕉

これから20年、こんな感じの句を積み上げながら機の熟するのを待ちましょう。
いやー、これでスッキリするぞ。


タケノコをいただいた

2020年06月10日 | いただきもの歳時記
Mさんから筍をいただきました。



筍というと、普通は孟宗竹の砲弾型のを思い浮かべますが、これは淡竹(はちく)です。

竹かんむりに旬と書くくらいですから採るタイミングが大事です。今年も採りたてをすぐ届けていただいて恐縮でした。



筍の下処理の仕方については諸説有りますが、ま、米のとぎ汁で茹でればOK。



とりあえず、あり合わせの材料と煮てみました。
それから、



煮物、味噌汁、炊き込みご飯と、筍三昧。そして冷えすぎのビール。


筍の句はいくらもありますがほとんどは孟宗竹のようで、淡竹と明記している句はなかなか見つかりませんでした。

  辛く煮よや熱の昼餉に淡竹の子 石川桂郎

梅雨に入るとみるみる伸びて若竹になります。

  お寺の竹の子竹になつた 種田山頭火

清見オレンジをいただいた

2020年03月23日 | いただきもの歳時記
知人から清見オレンジを送っていただきました。



私は柑橘大王でたくさん食べますから、うれしい。

こんなんなんぼあってもいーですからねえ。


インコにも後で味見させてやります。


皮が柔らかいけど丈夫なので、手で剥こうとすると中身が潰れそうです。ナイフを入れてこんな感じで食べました。

温州蜜柑とオレンジの交配種ということで、食べると納得。甘い香りです。
私はずっとこれを「清美」オレンジだと思っていました。信州林檎に「あいか」という品種があって、開発者のお嬢さんの名前が付いていると聞いていたので、このオレンジも女性の名前に因んでいるとなんとなく思っていたのでしょう。
今調べてみたら、静岡県で作られた品種で旧清水市の清見潟からとったネーミングだそうです。歌枕なんですね。

清見オレンジは歳時記には載っていません。
花も野菜も果物も、どんどん新しいものが登場するので歳時記は対応しきれません。
伊予柑・八朔・三宝柑・ネーブルなどは春の季語ですから、入れるとすれば清見さんもここでしょう。いっそ、これら春のオレンジ類を総称する短い名前があると俳句には便利なんですがねえ。

まあヘボ俳人の都合なんてどうでも良いことで、清見はなかなか味のある名前です。

 清見潟おきの岩こすしら波に光りをかはす秋の夜の月
 清見潟月すむ夜半のうき雲は富士の高嶺の烟なりけり

いずれも西行「山家集」より。

 蜑か家や月に戸をさす清見潟
 初秋の月ほのかなり清見潟

この2句は正岡子規。
月の名所なんですね。

献血グッズ(その2)

2020年03月23日 | いただきもの歳時記
献血に行ってきました。
先日赤十字血液センターから届いた「献血のお願い!」というはがきに

年度末でバタバタしている時期とは存じますが(中略)ご協力をお願いいたします!

と書かれていて、苦笑。
それ程バタバタもしていないので400ml抜いてきました。

今回の献血グッズ


そのはがきには

献血記念品パワーアップ中!!
今だけ歯磨き粉+本格派即席ラーメンをプレゼント!

とも書いてありました。毎回はがきをもらうのですが、こんなにビックリマークの多いのは初めてでした。


これが本格派!

いずれ食べることとし、とりあえず献血の後は紅茶を一杯。
来年は70歳になるので、献血もあと数回です。

<追記>

本格派!ラーメンを食ってみました。


具は、生協の冷凍焼き鳥をチンしたものです。
麺はストレートでちょっと見そうめんみたいですが、「本格派!だ!」と思いながら美味しくいただきました。

キウィフルーツをいただいた

2019年11月25日 | いただきもの歳時記
Nさんから段ボール箱でキウィフルーツをいただきました。


たくさんある。うれしいです。


おしり探偵みたいなのも。


以前はなんとなく南国のフルーツという印象でしたが、信州で普通に栽培されています。

まだ収穫したばかりなので、固くて酸っぱいばかり。これから追熟して美味しくなっていきます。


インコは一旦近づきましたが、「思ってたんと違う」という感じ。

林檎と一緒にビニール袋に入れておくと早く熟しますが、あわてることはない、年明けから楽しむことにします。

キウィはどの歳時記も取り上げていないようで、例句も乏しいです。
キウィフルーツと猿梨(サルナシ)、木天蓼(マタタビ)は同類。木天蓼を詠んだ句は夥しくあるので、ここでは猿梨の例句をすこし。

  猿梨を噛んで唇熱くなる   加藤知世子
  猿梨の木とぞ印の実のひとつ 西山美枝子
  猿梨の蔓渡りせる谷深し   岡田貞峰

はがきの木

2019年11月07日 | いただきもの歳時記
仕事で行ったお宅の庭に見慣れない木がありました。小さな赤い実が房状にびっしり付いて、厚い葉がつやつやと輝いています。
ご主人に聞くと、葉書の木だと言って、その由来を教えてくれました。
聞いているうちに思い出しました。多羅葉です。



話としては知っていたし、むかし多羅葉の葉を見せてもらったこともありました。しかしその木は初めて見ました。
葉を1枚欲しいとお願いすると、「ああ何枚でも取ってっていいよ」とのこと。でも1枚だけいただいてきました。

葉の裏に千枚通しの先で文字を書くと、すぐに黒い線になっていきます。


こんな感じ。

鉛筆で書いたくらいの濃さになりました。

ちなみに、我が家の椿の葉でも同じようにやってみましたが、違いは歴然。


光の加減でなんとか見える程度です。

多羅葉は歳時記には登載されていません。


  多羅葉をみだれ打つたる霰かな   京極杞陽

これは霰が季語。多羅葉の葉の硬そうな感じが生きていますね。

  多羅葉の実の真つ赤なる修二会かな 細川加賀

インドで葉の裏に経文を書いたことにちなんで、多羅葉はお寺に多く植えられています。(ただしインドのタラ樹とは別種)。
修二会は3月ですから、赤い実はそのまま冬を越すのでしょうか。
来年の春偵察に行ってみようと思います。

柿をいただいた

2019年11月02日 | いただきもの歳時記
柿をいただきました。


というか、知人の庭からもいできたものです。
甘さはやや控えめですが、美味しい。


オカメインコにも報告。

地元の小中学生の作った俳句の選を頼まれているので、毎年数千句の子ども俳句を読みます。
数年に一度、
  柿食えば鐘が鳴るなり○○○
という句に出会います。パロディーというよりは窮余の一策という感じでしょうか。

今年は、
  枯枝にカラスのとまる秋の暮
というのがありました。
凄い。芭蕉を添削しています。

りんごをいただいた(3)

2019年10月18日 | いただきもの歳時記
仕事のお客さんから(私、自営業です)林檎をいただきました。秋映(あきばえ)です。


香りが強く、色は赤を通り越して黒みがかっています。

台風19号の来る前に急いで収穫したとのことでした。
長野県の林檎の主力は「ふじ」ですが、収穫期の遅い品種ですから今取るわけにはいきません。結局彼女の畑の「ふじ」は台風の風害で壊滅状態になってしまったそうです。


とりあえず1個食べました。うまい。

この林檎の皮は、ちょっと煮出してティーバッグを投入すると香り高いアップルティーになります。
お試し下さい。