青胡桃しなのの空のかたさかな 上田五千石
千曲川の流域は胡桃の産地である。
普通に栽培されている胡桃はこんな感じ。今年は実の着きが悪いようだ。
こちらは川筋でよく見掛ける鬼胡桃。野生種で実はひとまわり小さくて先が尖っている。
はるか来て雨の信濃の鬼胡桃 数馬あさじ
蓼科は山なみやさし鬼くるみ 峰尾北兎
鬼胡桃は水辺に自生するのでその実は川に流されることも多い。川岸や中州の石に混じって落ちているのもよく見掛ける。
あさきゆめみし水中の鬼胡桃 宮坂静生
簗番の掃き残したる鬼胡桃 西村英子
最上川簗簀に躍る鬼胡桃 粕谷容子
これらの句はよくその感じを捉えている。
鬼胡桃の実を拾い集めるのは難しくないが、これを割って食うのは大変だ。ともかく硬くて綺麗に割れないし、中の部屋割りが複雑なので上手く取り出せない。爪楊枝で僅かな身をほじくり出していると嫌になってくる。
ネットを検索すれば上手な割り方とかが出ているけれど、実際はどうやっても駄目なのだ。
鬼胡桃割れぬを石と思ひ見る 山口波津女
知人から、丁寧に洗って干した鬼胡桃を1箱頂いたのだが、結局諦めた。
普通の胡桃を買った方がずっと良い。胡桃を入れた焼き菓子、胡桃だれの蕎麦。いいなあ。
ところで私はこの鬼胡桃を別名サワグルミとも呼ぶのだと思い込んでいた。しかしサワグルミは全く別のもので、そもそも食べられるような実はつかない。
世間には私同様これをサワグルミだと思っている人が多いようだ。あるいは地方的な名称としては定着している場合もあるかも知れない。
野猿すら取らず鈴成り沢胡桃 某氏
例えばこれは、サワグルミと言いながら実際は鬼胡桃を詠んだものだと思われる。
岩すべる水音へ垂る沢胡桃 伊藤敬子
こちらは多分サワグルミを詠んでいる句だ。
最後にオニグルミをもう1句
痛きまで握り一茶の鬼胡桃 藤沢紗智子
千曲川の流域は胡桃の産地である。
普通に栽培されている胡桃はこんな感じ。今年は実の着きが悪いようだ。
こちらは川筋でよく見掛ける鬼胡桃。野生種で実はひとまわり小さくて先が尖っている。
はるか来て雨の信濃の鬼胡桃 数馬あさじ
蓼科は山なみやさし鬼くるみ 峰尾北兎
鬼胡桃は水辺に自生するのでその実は川に流されることも多い。川岸や中州の石に混じって落ちているのもよく見掛ける。
あさきゆめみし水中の鬼胡桃 宮坂静生
簗番の掃き残したる鬼胡桃 西村英子
最上川簗簀に躍る鬼胡桃 粕谷容子
これらの句はよくその感じを捉えている。
鬼胡桃の実を拾い集めるのは難しくないが、これを割って食うのは大変だ。ともかく硬くて綺麗に割れないし、中の部屋割りが複雑なので上手く取り出せない。爪楊枝で僅かな身をほじくり出していると嫌になってくる。
ネットを検索すれば上手な割り方とかが出ているけれど、実際はどうやっても駄目なのだ。
鬼胡桃割れぬを石と思ひ見る 山口波津女
知人から、丁寧に洗って干した鬼胡桃を1箱頂いたのだが、結局諦めた。
普通の胡桃を買った方がずっと良い。胡桃を入れた焼き菓子、胡桃だれの蕎麦。いいなあ。
ところで私はこの鬼胡桃を別名サワグルミとも呼ぶのだと思い込んでいた。しかしサワグルミは全く別のもので、そもそも食べられるような実はつかない。
世間には私同様これをサワグルミだと思っている人が多いようだ。あるいは地方的な名称としては定着している場合もあるかも知れない。
野猿すら取らず鈴成り沢胡桃 某氏
例えばこれは、サワグルミと言いながら実際は鬼胡桃を詠んだものだと思われる。
岩すべる水音へ垂る沢胡桃 伊藤敬子
こちらは多分サワグルミを詠んでいる句だ。
最後にオニグルミをもう1句
痛きまで握り一茶の鬼胡桃 藤沢紗智子