「たけしの日本教育白書2007」
なかなか興味深い番組だった。
秋の夜長に日本の教育について語り合う特番で、
3年目となる今年のテーマは「責任」
ここ数年、さまざまな場面で「責任」問題がクローズアップされている。
食品関連の様々な不祥事、安倍首相辞任から、朝青龍、亀田騒動、等々。
「責任」というフィルターを通して、物事をとらえる風潮は確かに増えてきている。
番組の中で、「優しすぎる街」というテーマがあった。
バスの中でのアナウンスに、
「事故防止のため、やむを得ず急停車をする場合がございますので、
つり革や手すりにおつかまりください。」
電車では、
「駆け込み乗車は危険ですのでおやめ下さい。」
エスカレーターでは、
「黄色い線の内側にお立ち下さい。」
「段差にお気をつけ下さい。」
ありとあらゆる公園、駐車場、公共施設で目にする、
「~責任を負いかねます。」
街にあふれるリスク回避のためのアナウンスや看板の数々。
「んなもん、言われんでもわかっとるわい!!」
というようなものが、いやというほど世の中に溢れている。
何か事が生じたときのために、行政や事業者が予防線を張るためのもの。
「こう言ってあったのに」、「この看板があるのに」と責任を逃れる。
社会の責任回避が様々なシステムを作り、“優しすぎる街”にしてしまい、
個人個人が、自らの責任を考える力を失わせ、責任を負担するという意識が
減ってしまうことにつながっている。
社会が受け皿を作るほど、無責任さがどんどん加速するという状況になってしまっている。
その結果、常識やマナーを度外視して、
“「禁止」っていう表示がないからやってもいい”という論理になってしまうのは恐ろしいことだ。
「自己判断」・「自己責任」を失ってしまうようではいけない。
どんどんアンバランスになっていく傾向に懸念を感じる。
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