アメリカのかんばつ US Drought 2012
今日から8月
7月はアメリカも日本もあれに荒れた天候でした。
アメリカ - 熱波とかんばつ Heat Wave and Drought
ニューヨーク市、フィラデルフィア、ワシントンD.C.、シカゴ、セントルイス、ダラスとフェニックスから、猛暑と厳しいかんばつの1ヵ月でした。 月が終わった今、数字を見てみましょう。
NOAAとNational Climatic Data Centerによると4,313の記録的な高温が観測され、うち299は記録的な猛暑、驚くべきことに171の記録はこれまでに観察されたことの無い最高気温でした。アメリカの猛暑は3-DIGIT TEMPERATUREといわれますが、100度(摂氏37度)以上の気温です。
この驚くべき熱波の原因は、ジェット気流の位置でした。異常に発達した高気圧がアメリカの中央部に留まりジェット気流をいつもより北に非常により遠く押し上げ雨のチャンスが実質的にありませんでした。その上、雨が降らないので少ない湿気のため、太陽のエネルギーの大部分が地面を暖めることになりました。
アメリカの中央部は穀物地帯で、何ヶ月も穀物がしおれ甚大な被害を受けました。
犠牲者
熱波により82名以上の人が死亡しました。
日本 - 猛暑と豪雨
7月末の厳しい暑さで気温35度以上の猛暑日となった観測点は31日に全国927地点のうち170地点に達し、「観測史上最も暑い夏」だった平成22年7月の152地点を上回ったことが1日、気象庁のデータで分かった。22年8月の最多179地点にほぼ匹敵する多さ。
た九州北部豪雨で、大分県日田市の7月の月間雨量は1014・5ミリと、平年の333・4ミリの3倍超で、この地点の7月としては観測史上最多となった。
気象庁によると7月の月間雨量は福岡市で464・0ミリ、熊本県・阿蘇山で1130・0ミリを記録し、平年の約1・7倍に達した。
犠牲者
豪雨によって26名の人が亡くなり6人が行方不明になりました。(7月16日現在)
日本の被害状況
九州北部豪雨がもたらした被害の甚大さには驚きました。
熊日新聞7月27日付けによると、熊本県だけでも被害額は513億1500万円に達した。(▽農林水産業282億6400万円▽観光施設など商工業47億7800万円▽学校など教育関係施設7億5600万円)
梅雨が明けたのを期に県内に甚大な被害の本格的な復興を図るため、「復旧・復興本部」が新設されました。
アメリカの被害状況
かんばつによって作物に被害がでており、牛肉、ミルク、卵などの食品の価格上昇が懸念されています。
ロイターが伝えるところではアメリカ農務省の試算では2012年で2.5-3.5パーセント、2013年に3-4パーセント(通常のインフレション抜き)の上昇が見られるとしています。とうもろこしは既に先物の価格が25パーセント以上あがりました。大豆にも被害がでており、輸入の多くをアメリカに頼っている日本としては看過できないでしょう。
高気圧はしばらく居座りそうです。