なにげな言葉

なにげない言葉を あなたに伝えたい
迷宮・緑柱玉の世界の独り言

心が寄り添える・・幸せ

2007-12-19 | なにげな言葉
ある事が当然のものは、そこに在る無しに関係なく
そこに在る。
在るものは、当然あると思い込み、見ることをしないでも在る。
反対に、在ると思っているので、目にしても気に留めない
そういうものは、世の中に数多く存在する

そんな一つである左手の薬指のマリッジーリング
クリスチャンで無いものも、当然のようにする世の中
夫婦となれば、指輪交換をし、互いの指にはめている

一度目にしてしまえば、その人が妻帯者かどうか、判断できてしまう。
2度の確認は要らないものの一つ

私の指からマリッジーリングが消えて何年経っただろう?
結婚したときにお揃いで買った3つのリング
一つのリングの所有者が居なくなった時、私の左手からも、リングが外された。
ケースの中で、二つのリングは、重なってしまわれていた。
無くなった事に哀愁じみたものはなく、
気持ちを一緒に外して仕舞ったという感じがしていた。

ある日、なにげに見た光景で、私は心に衝撃を受けた。
それは突然のことだった。
そこにあったのに、見ていなかったのだという事が、衝撃でもあった。
私は、目に前の彼の左手に、リングを見たのその時が初めてではない。
だって、彼が結婚していて、家庭を持っていることは、当然知っているし
それが当たり前だったから、気にもしていなかった。
でもその日の私には、衝撃だった。
彼の幸せの象徴みたいに、輝いて見えた。
心が、衝撃で、張り裂けそうなぐらいだった。

私は、心を静めるため、少し離れた場所で、彼を見ながら、紅茶を飲むことにした。
又、不意に思い出した。
以前、頬づえついている主人に聞いたっけ・・・
「ねぇ、どうしていつもそのポーズ?癖?」
「え?癖って、どのポーズ?」
「頬づえじゃなく、指輪、気になるの?」
「当然、気になるよ。変?」
「変じゃないけど、リングにキスしてる?」
「うん」
「どうして?」
「え?キスしないか?」
「私はしないよ。」

私はその時、素直にそう答えたけれど、
彼は、いつも心の中でリングの意味を考えていたのかもしれない・・
「これは、君との結婚指輪だからね。特別。いつでも一緒だからね。」
私は、そんな風に感じたこと無かったかもしれない。
一緒のものを持てるというだけの喜びだったような気がする。
彼は、指輪に幸せを感じていたんだろうと気がついた。

その時、目の前の彼の指に、沢山の幸せが在るんだって気がついた。
彼のあの笑顔には、夫婦になっただけの約束じゃなく
親、妻、子どもが在るんだ・・
胸がきゅんとした。

そうなんだよね
小さなリングは、いっぱいの幸せの象徴なんだよね
主人のあの時のあのしぐさは、幸せをかみ締めていたんだよね

自宅に戻り、私は、早速、仕舞われていたリングを指にはめた。
私の指のリングは、なんだか違和感を感じた。
「やっぱりやめようかなぁ」
一度はめて、やっぱり外した。

数日間、外した結婚指輪は、デスクの上に置きっぱなしになっていた。
数日間、見てみない振りをしながら、考えた
「やっぱり、はめよっと!」

再び私の指に戻った指輪は、私が手を動かすたびに、視界に入る
そのたびドキッとする
でもその時思い出すのは、彼の姿
彼が好き。その気持ちに嘘は無い
指がこれほど大切に感じるとは思わなかった。

指に戻って2週間
私にとっても、幸せの象徴
合って当然のリングでも、再確認すると、輝きだす
小さな幸せの積み重ね
本当だね


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