四苦八苦奮闘記

日常、アート、僕の奮闘劇、思うことなど。

アンドリュー・ワイエス

2008年12月21日 19時47分10秒 | アートな話
身体がぎしぎし、頭がずきずきと音を立てそうな体調の中、
「行くしかねぇ!」
と決めていた渋谷 Bunkamuraザ・ミュージアム『アンドリュー・ワイエス 創造への道程』に行ってきました。


2008年7月で91歳をむかえたアンドリュー・ワイエスはアメリカン・リアリズムの代表的画家です。
ワイエスの名前を知らない人でも『クリスティーナの世界』と聞けばピンと来る人も多いのでは? ピンクのワンピースの女性が草原の向うの自分の家に向かって身体を向かわせているその姿を名前までも覚えていなくとも見た事のある人も多いだろうと思います。

さて、ワイエスと言えばテンペラ画ですが、今回の展示ではテンペラ画よりも習作や水彩画の方が多かったように感じました。
多分、テンペラだからって言うのもあるのでしょうが、ワイエスは何枚も習作やスケッチをするようで、テンペラや水彩画の作品にかかる習作が多分展示の半分以上をしめていたような気がします。

そんなこんなで、お客さんの大半は完成品の作品の前にやたら群がっていらっしゃって、、、(これ以上言うまい)
習作の方はほぼ素通りと言う方が多かったのかもしれないんですが、僕個人としては習作の方が心惹かれるものが多かったように思います。

なんというか、習作や水彩画の方がドラマチックな感じがしました。

絵を描いてる方は結構わかりやすい心境だと思うのですが、
漫画やイラストのペン入れ前然り、
水彩画、油絵の描き込み前然り、
これからの展開を見る側が想像できる完成度のある下地はずっと見ていても飽きないくらい美しかったりする。
皮肉な話、それを描き進めていくと魅力がなくなったり、下がったり、違うものになったりする事はままよくある事で。僕なんかよく「描き込む前の方が良かった」と言われて撃沈するわけです(聞いてねぇ)

まぁ、ともかく。
多分、ソレと同じ感覚に近いでしょうか。
明らかに端っこが汚れていて、文字とか書いてあって、コレ、汚れ? 汚れ? どうなの?これ。状態の習作が真横に並んでいる本作よりも面白かったりしました。

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