最後だと判っていたら・・・

★3月１１日は明日が来るのは当たり前ではないと
　　　　　　知った日だから

あなたが眠りにつくのを観るのが最後だと判っていたら
わたしはもっとちゃんとカバーをかけて
神様にその魂を守ってくださるように祈っただろう

あなたがドアを出て行くのを見るのが最後だと判っていたら
私はあなたを抱きしめてキスをして
そしてもう一度呼び寄せて抱きしめただろう

あなたが喜びに満ちた声を上げるのを聞くのが最後だと判っていたら
私は一部始終をビデオに撮って毎日繰り返し見ただろう

あなたは言わなくても判ってくれていたかも知れないけど
最後だと判っていたら
一言だけでいい…[あなたを愛している]と
私はつたえただろう

たしかにいつも明日はやってくる
でももしそれが私の勘違いで今日ですべてが終わるのだとしたら
わたしは今日どんなにあなたを愛しているかつたえたい

そして私たちは忘れないようにしたい

若い人にも年老いた人にも
明日は誰にも約束されていないのだということを
愛する人をだきしめられるのは今日が最後になるかもしれないことを

[ごめんね]や[許してね]や[ありがとう]や[気にしないで]を
伝える時を持とう
そうすればもし明日が来ないとしても
あなたは今日を後悔しないだろうから

　　どうか今日，ひと言でも、電話ででも大切な人と話し　　 　　
　　てください
　　なぜなら今日、３月１１日は
　　明日が来るのは当たり前ではないと知った日だから。

昨日はあの悲惨な東北大震災の起きた日でした。

私たちも１２年前のこと忘れず一日一日悔いを残さないように過ごせたらと思いました。

　　[ノーマ　コ―ネット　マレック　作／佐川睦・訳]
　　　「最後だとわかっていたら]より