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最近お気に入りの「とんねるずの歌」。
結構社会派メッセージなんかもあり、お笑いの人が歌う歌の中でもかなり聴き応えのある楽曲だと思う。
でも今回はとんねるずの話では無い。タイトルと動画と本文はまったく関係ない。
迷惑でしょうが…ほっておいてください。
「迷惑かけないようにするので、やりたい事があるんです」
先月、ながさきむら瓦版で漫画を連載しているPENNYから企画の相談があった。
まちづくり会議「ながさきむら村議会」は4年目に間も無く入ろうとしている。地元民だけではなく地方出身者、様々な年代が集まって毎月話し合いをしている。
人それぞれ違ったまちづくりへの想いがあって、それは「良くしたい」というぼんやりとした目標に束ねられている。
参加者の中に美術を志す20代の男がいて、毎月発行している瓦版で漫画の連載をしてもらっている。
その男が冒頭のPENNYだ。
普段はハサミを製造する会社で働き、それ以外の時間では絵の勉強を実直に続けている。
彼は元々、お弁当を主に買いに来るやきとりキングのお客さん。
何度か交流するうちに漫画を描いていること、現代美術に深い関心がある事を知って、意気投合したのが彼との付き合いの始まりだ。
僕はまちづくりの活動は駅前広場でライブをやりたいという事からスタートさせた。
自分を含む芸術分野を目指す人が力を育める地域になったら面白いなあ、と常々思っていた。
その頃、瓦版の編集長を同級生が担当するようになり、もっと紙面を面白いもの、バラエティに富んだものにしたいという方針になった。
「四コマ漫画あってもいいね」
誰となしに言い出したのだが、その瞬間に僕の中で彼が浮かんだ。
それで声を掛け、とりあえず定例会に参加してもらった。
その時の様子は今や語り草になっている。本人はそれを言われると照れ臭そうに嫌がるので多くは語らないが、若さ故の勢いというか生意気盛りというか、そんな感じだった。
そんなスタートだったが四コマ漫画ははまった。毎月ちゃんと締め切りには間に合わせて描いてくるし、可愛いキャラクタと裏腹に緻密な背景描写などは目を見張る出来だ。
そんな彼が冒頭のように相談して来た。
「迷惑かけないようにしますので」
その言葉に反応してとっさに出た僕の言葉がこうだった。
「迷惑かけてよ」
よく「周りに迷惑をかけない」というのが至上命題のように話される。
「何やってもいいが迷惑だけはかけるな」と。
でもさ、迷惑ていつだってかけるものじゃない。
生きていれば図らずも風邪だって引くし、重い病気にだってなる。
そうなれば仕事に穴を開けることだってあるし、病気を移すことだってあり得る。迷惑な話だ。
職場で一人やたらにやる気あるやつがいるとしよう。それだって人によっては鬱陶しいと思うかもしれない。迷惑な話だ。
ある業界に新しいビジネスが生まれれば、ある会社は売上を落とし、やがては倒産、淘汰される可能性だってある。
大きな迷惑でしょ。
人間社会って大なり小なり迷惑を掛け合いながらやっていくものなんだよ。
新しいチャレンジは特に迷惑を蒙りやすい。でもその迷惑を引き受ける人がいるから、人間は新しい価値観を更新し続けてきたのではないだろうか。
それに、結局「助け合い」というのは、迷惑の掛け合いの「お互い様」なのだ。
あの時とっさに「迷惑かけてよ」と言ったのは、思い返してみると、きっと寂しかったのだろう。何かあったら相談してよ、関わらせてよ、というのが「迷惑かけてよ」になったのだと思う。
第一、PENNYが最初に定例会参加した時の熱い対抗は、迷惑だった訳で、でもそのエネルギーがあった時に僕がどのように答えるかを一生懸命脳みそ使って考えた事は今となっては財産な訳で。というとPENNYは迷惑がるだろう。
だから、まあ、迷惑はかけて下さい。
勿論、損失的なものは極力避けたいけど。
むむ、そうなると結局「迷惑かけないようにする」というバランス感覚が基準の方がいいのかな?
何だか分からなくなってきたぞ?
だけど、一つ言える事は、おそらく今後とも、わたくし自身、関係者各位には迷惑かける事は多々あると思われます。
皆様、どうぞご了承頂きたく候。
という事だ。
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