品薄であったマスクが最近、大量に店頭に並ぶようになった。薬局やスーパーだけでなく、様々な業態の店で売られている。筆者の近所にある古美術商でも、50枚入り一袋3,500円で売られるようなった。この店は三年前に開店したばかりの中国人経営の店である。
何故、今まで在庫切れであったマスクが市場に出まわるようになったのか。答えは簡単である。政府が全世帯に2枚ずつマスクを配布することに踏み切ったからである。アベノマスク効果と言ってよい。
アベノマスクについては、小さすぎるだの、汚れているだの、調達方法が不透明だのとケチを付けられていたが、安倍首相がコロナ対策に本気であることを知らしめる上で意味があった。マスク需要の増加を見越して大量の在庫積み増しに努めていた、いろいろな業態の人たちが、売れ残りを心配し、急遽市場に出したのである。
緊急経済対策に基づく「布製マスク二枚の全世帯配布」は、怪我の功名かもしれないが、大成功であったという評価が下されることになろう。

(我が家に配布されたマスク)