
ロードスターを預けている駐車場には、やはり同じように他の誰かのオープンカーやスポーツカーが、停められている。
そのうちのひとつの、白いスポーツカー。
さて、某3流私立大学 経済学部を卒業しながらも、経済学についてまるでちゃんと勉強をしなかったsakubunだが、
そんな俺が言うのもおかしな話だけど、経済って面白いと思う。
市場主義の経済では、一人ひとりの人間は、それぞれの価値観でそれぞれの選択をしてモノを消費したり、しなかったりをする。
何百万、何千万の人(あるいは会社、団体)が、モノを選んで買う。
そして、何百、何千という商品が市場には存在する。
当たり前の状態だ。
そこで、需要と供給のバランスによって常に変動しながらモノの値段は変わっていく。
無数の消費者が、無数の商品から選択し、無数の取引が繰り返されていくなかで、
自然とバランスの取れた価格が決定されていき、社会は回っている。
不思議といえば不思議だ。
神の「見えざる手」に操られていると考えてしまうのも当然だ。
りんごが不作になれば、値段は上がる。
りんご農家は、不作でも平年どおりの収入が欲しいから、りんご1つあたりの値段をあげるだろう。
もし、りんご農家が小心者で値段をあげなかったとしても、スーパーではりんごが売り切れ続出となるだろうから、翌日からスーパーはあえてりんごの値段を高めに設定するだろう。
りんごジュース工場では、りんごの仕入れ値があがることで、経営を圧迫される。
りんごジュースの値段をあげることも考えなくてはならないけれど、すぐに上げられるわけではないから、まずはアルバイトの時給を20円下げるかも知れない。
時給が20円下がれば、中には辞める人も出てくるだろう。
時給の20円くらいで辞めるわけないかも知れない。
けれど、来月で辞めようと思ってた人は1ヶ月早めてやめる後押しになる。やめても続けてもどっちでもいい人に対しても、辞める動機になるかもしれない。
20円なら辞めないけど、30円さがるなら辞める人もいるだろう。
そんなわけで、りんごジュース会社では、1000人のアルバイト社員のうち50人くらいが辞めるかもしれない。
結局、りんごジュース会社は、結果的に人員を削減でき、人件費を削いで生産量も調整して、利益を確保していくだろう。
ただし、このようなことが複数の職種でも起きていれば、失業者が増えて、モノが売れなくなる。
モノが売れなくなれば、りんごジュースも売れなくなって、また工場では人員を削減するかもしれない。
ジュースの生産量をさらに落とす必要があるから、りんご農家もさらに打撃をうける。
当たり前のことだけど、こういうことが社会では無数の現場で起きている。
それでも常にバランスがとれている。
景気が上向けば、需要が高まって値段も上げていける。
収入が上がるので、需要はさらにあがる。
その上がり方は徐々に緩まっていって、どこかで下降に転じる。
そんな風にして、景気は上下動を繰り返す。
また、社会に必要と思われる分野には、自然発生的にサービスが生まれ、繁栄する。
逆に、要らないものは淘汰されていく。
町にハンバーガーショップが無ければ、誰かが作るだろう。
それが繁盛し続ければ、他の競合店が出来るだろう。
ハンバーガーショップが出来る以外にも、ピザ屋が出来たり、すし屋が出来たりもしただろう。
繁盛すれば店は増え、そこそこにしか繁盛しなければ、1店舗のまま。ぜんぜんダメなら出来てすぐに閉店していくことだろう。
そういうことがいくつも繰り返されているうちに、ちゃんと必要とされる店が、必要とされるぶんだけ町に出来ていく。
シムシティでプレイヤーの趣味に左右されてビルが乱立されたりするわけじゃない。
うまいこと、回っていく。
市場主義の経済は、すごい。
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