
1997年の東京モーターショーで出展された、
トヨタのファンタイム。
今みても斬新なデザインだと思うんだけど、当時の目にはかなり未来的に見えたというものです。
当時というと、まだ初代のデミオが出て1年くらいで、トヨタならEPスターレットも人気だったし、
雑誌を見ても市販予定は無いって書いてあるし、
で、この車が1年半後(99年)に、ヴィッツとして出たときには、ちょっと驚いたのを覚えています。
(ま、そこまで驚いたわけじゃないけどw当時はそんなに車に興味なかった時期だし;
ちなみに、ファンタイムと一緒に、3兄弟で展示されていて、
ワゴンタイプのファンカーゴと
クーペタイプのファンクーペ。
ファンクーペだけが市販には至らなかった;
とはいえ、
このトヨタとしてはかなり先鋭的で斬新なデザインのファンタイム。
このデザインだけで、車のコンセプトがビシビシと伝わってきますよね。
作り手の想い、みたいなものが。
事実、ヴィッツは発売後、爆発的に売れて(トヨタのエントリーカーだからある程度ヒットすることは当たり前なんだけど)
国産のコンパクトカーのクオリティを急激に上げましたよね。
ヴィッツが出るまでは、カローラⅡとかターセルだったってんだから、その急激な変化は結構すごい。
それに、「初代ヴィッツの衝撃で国民の目が慣れた」っていう土壌が出来ていたからこそ、
先代のマーチとか、キューブとか、
すこし奇抜なデザインのコンパクトカーが、登場することができた、と考えることもできるかもしれない。
で、何がいいたいかというと、
このファンタイムのコンセプトというのは、
初代ヴィッツから2代目(先代)ヴィッツにまで貫かれていると思う。
そして、そのコンセプトは見事に国産コンパクトカーを変えるに至った。
その功績を受けてから登場した現行3代目は、逆にそれにビビったためか、あまりにも保守的なデザインだ。
フロントグリルの大きさ、リアのナンバープレートの位置は、
かなり落ち着きを持たせたセダン的な造り。
ユーザー層の高齢化とか、中国での販売を意識したこととか、
いろいろな理由もあるのかもしれないけど、
だとしたら、それはもはやヴィッツではなくて他の名前にしてほしい。
保守的なその姿勢は、むしろヴィッツの本来のコンセプトから逆行する。
現代版ターセル。コルサ。カローラⅡ。
3つあわせてタコⅡとか言われましたよねw
そんな、現行ヴィッツ批判w
だって、もうちょっとカッコイイかたちして出てきてほしかったから。
かえって初代の良さが引き立つばかり。だ。
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