読書備忘録

私が読んだ本等の日々の
忘れない為の備忘録です

落葉を踏みしめて天王山登山

2024-12-10 | 
岐阜県美濃市の天王山537m(二等三角点)に紅葉をみて大矢田神社から3年ぶり3回目の登頂。大矢田神社はヤマモミジ、イロハモミジの紅葉が残っていましたが登山道は落葉を踏みしめての登山。往復2時間!天気に恵まれて風も無く頂上からは360°の展望で良い汗かきました。歩行距離2.5k標高差408m帰りは武芸川温泉で日帰り入浴、蕎麦&ミニ丼を食べて帰宅。

大矢田神社本殿、重文


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麻生幾著「ピースキーパー SST海上保安庁特殊警備隊」

2024-12-08 | あ行
四方を海囲まれた日本。日本の危機は海からやって来る。今まで、海上保安庁が機密保持のために長らく秘匿してきた実在の隠密部隊スペシャルフォース「SST」の活躍を描いた海洋アクション小説。沖ノ鳥島沖で、中国の密猟船が突然自爆して海に沈む。さらに大量破壊兵器の調達に関わる男がクルーザーから謎の失踪を遂げ、数百名の乗客を載せたカーフェリーの爆破予告と、やがて豪華客船がシージャックされた報告が届く。この一連の出来事が一つに繋がった時、・・・。未曾有の危機に立ち向かう海上保安庁の特殊部隊「SST」を待ち受けていたのは、想像を絶する国際的陰謀だった。この国の取り巻く国際情勢は中国、ロシア、朝鮮、台湾、米軍と複雑化、開戦の大義を与えない為軍隊である自衛隊が対応できない事案を国交省管轄の海保が担当する設定は納得が行く設定ではあるが。特殊な言葉が飛び交う軍事作戦さながらの展開は登場人物の人物描写が中途半端で感情移入できず大きな感動にはなりませんでした。
「軍はピースキーパーにはなり得ません。それどころか戦争を導く。ゆえに我々、ピースキーパーたるSSTしかありえません」(P235)
2024年9月幻冬舎刊


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堂場瞬一著「守護者の傷」

2024-12-04 | 堂場瞬一
主人公は水沼加穂留・神奈川県警の巡査部長。捜査一課への配属希望は通らぬまま三十歳までキャリアを重ね、春の異動で警察が訴えられた民事裁判の対応をする部署「訟務課」へ。「違法捜査は本当にあったのか?」ほどなくして外部からも弁護士資格を持つ新人の新崎大也(だいや)がやって来る。淡々として同僚と関わらない新崎。なぜ弁護士が警察職員に? そんな折、強盗犯グループへの違法捜査を問う裁判が発生し、加穂留と新崎が担当することに。威圧的な取り調べはなかったという捜査一課の言葉を信じ、彼らを守ろうと公判にのぞむ加穂留。しかし法廷で、関与した警察官の「嘘」が暴露され敗訴する。やがて検挙成績を上げるためには違法捜査を辞さず犯人を”造り出す”ことも厭わない神奈川県警の[R]という”伝説”刑事とその因襲を守り権益を維持しようとする県警内派閥の存在が明らかとなり、良識ある主人公たちが、この集団と対決することに・・・。読んでいて昭和30年代袴田裁判やたくさんの冤罪を生んだ静岡県の違法捜査容認体質を思い出した。以前読んだ安東能明著「蚕の王」
だ。


2024年2月KADOKAWA刊

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貫井徳郎著「ひとつの祖国」

2024-12-01 | 貫井 徳郎
架空の日本を舞台に展開される。第二次大戦後ソ連に占領された日本人民共和国とアメリカに占領された大日本国に分断されていた日本は、その後再びひとつの国に統一され首都が大阪に設定されて四半世紀たった日本が舞台。東西の格差は埋まらず、東日本の独立を目指すテロ組織MASAKADOが暗躍する日本世界。意図せずテロ組織と関わることになった一条昇と、その幼馴染で自衛隊特務連隊に所属する辺見公佑の二人が中心になり展開される。SFなのか社会派?エンタメなのか、繁栄する西日本に対して、貧困にあえぐ東日本という設定にムリがあるし、過激派の描き方などリアル感なしの設定とご都合主義の展開とで最後まで違和感をもって読了。最後のエピローグも尻すぼみ何が言いたかったのかも不明で駄作感一杯感想。
2024年5月朝日新聞出版刊
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映画「グラディエーターⅡ英雄を呼ぶ声」

2024-11-29 | 映画
  • 2024年米アクション映画。原題GladiatorⅡ。リドリー・スコット監督作品。舞台は前作から10数年後、ローマ帝国への復讐を誓いグラディエーター剣闘士となって闘う、前作マクシマス(ラッセル・クロウ)を父に持つルシアス(ポール・メスカル)が群衆を巻き込みながら権力の座を狙う謎の男マクリヌス(デンゼル・ワシントン)、双子皇帝ゲタ(ジョセフ・クイン)とカラカラ(フレッド、フィキンジャー)と闘い英雄となって行く展開。将軍アカシウス(ペドロ・パスカル)率いるローマ帝国軍の侵攻により、すべてを失いマクリヌスの導きで剣闘士となるルシアスはローマに連れていかれ血が沸き上がり熱くなる闘いに沸くコロセウム(円形闘技場)の熱気と興奮の坩堝の中で激しい戦いに身を投じていく・・・。独裁と悪政による疲弊するローマ市民の描写や陰謀と、自身の運命に翻弄されながらも生き残るために闘うルシアスは圧倒的な強さは感じなかったが仲間を鼓舞し導く頭脳派剣闘士だった。ローマ帝国の歴史を知っていればもっと楽しめたかも。コロシアムでの闘いや海戦シーンなど大画面の迫力は十分楽しめた。陰謀家で悪役のD・ワシントンの賭けに誘い込み借金をさせ仲間に取り込んでいくやり方は現代にも通じる手口。大画面で歴史スペクタクルを堪能しました。
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篠田節子著「ロブスター」

2024-11-25 | 篠田節子
近未来風刺小説。摂氏六十度を軽く超えるオーストラリアの砂漠にある鉱山で強制労働をさせられているという反社会的とレッテルを張られた博士の妻から救出の依頼を受けた落ちこぼれフリーライターの寿美佳はそこから逃げだして来たという「自称経験者」に簡単な取材をしただけで現地にむかいます。妻からの成功報酬と自らのジャーナリストとして一山あてようとのランクアップが目的です。卵一つが200円の近未来の日本、地球温暖化が進みほぼすべての動植物が絶滅してしまい人工的な食品でしか栄養補給ができなくなるうえに、貧富の差はますます広がり、日本人は海外に出稼ぎにいって家族に細々と仕送りをしなくてはならない世界です。異国の砂漠の地で掴んだ、自分しかできない仕事、そして、人間のほんとうの幸せとは。ここはオーストラリアでも「デッドエンド」と呼ばれる地帯。この先の鉱山で、元引きこもりの日本人労働者や、海外の政治犯が強制労働に従事させられているという疑惑を聞きつけて、寿美佳のスポンサーとなったのは、夫の研究者・クセナキス博士がここに閉じ込められていると訴える博士の夫人だった。博士を救い出すという任務も帯びながら、命からがら苛酷な砂漠を越え現地にたどり着いた寿美佳だったが、そこで出会った博士をはじめとする3人の労働者が語ったのは、全く思いもよらない背景だった。ここは見捨てられた場所、そして、途方もなく自由な土地――「他の場所では生きられなくても」、今、自分の身体が、能力が、拡張していく。人生の本質や、生と死の尊厳を、外から判断できるのか。ほんとうの幸せとは何かに迫る。ミイラと取りがミイラになった話か・・・。
2024年9月角川書店刊
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中山七里著「こちら航空警察」

2024-11-22 | や・ら・わ行
空港警察や空港で働く人たちが関わることになる様々な事件が起き、新しく就任した仁志村署長が中心となって解決していくストーリー。全5話、成田空港でグランドスタッフ=空港業務スタッフとして働く蓮見咲良は人気芸人の帰国を知り、芸能人を間近で見れることにワクワクする。しかし、ゲートに現れた人気芸人・瀬戸は空港警察に先月から着任したばかりの仁志村賢作署長に身柄を確保されてしまう。普段から、「役立たず」と陰で言われている空港警察の行動に驚く咲良。何と瀬戸には麻薬密輸の容疑が掛かっているらしい。しかし、瀬戸の身体には麻薬犬もTDS(検査機器)もX線も金属探知機も反応を示さなかった。とんでもない濡れ衣だと瀬戸は激昂するが、仁志村は意外なモノに着目し、瀬戸を追い詰め始める。・・・「セレブリティ」。他に「ATB」「イミグレーション」最後の「エマージェンシーランディング」と「テロリズム」はつながっている。普段通過点でしかない空港での、搭乗口でのトラブル、管制塔での事件、どれも知らないことばかりで興味深い話。最後は軽いドン伝返しの展開でスッキリ読了。蓮見咲良のように署長の生活や個性の深堀があればもっと感情移入出来たのに残念だが、十分面白かった。
2023年11月角川書店刊

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薬丸岳著「最後の祈り」

2024-11-19 | や・ら・わ行
東京に住む牧師の保阪宗佑は、娘を暴漢に殺された。妊娠中だった娘を含む四人を惨殺し、死刑判決に「サンキュー」と高笑いした犯人石原亮平。無償の千葉刑務所の教誨師であった宗佑は、石原受刑者が入る確定死刑囚の東京拘置所で精神的救済をする教誨師として犯人と対面できないかと模索し、ついに希望を叶える。今までは人を救うために祈ってきたのに、復讐のために犯人を地獄へ突き落としたい。煩悶する宗佑と、罪の意識のかけらもない犯人。死刑執行の日が迫るなか、二人の対話が始まる。「死刑になりたいから人を殺した」「誰でもいいから人を殺したかった」世間で無敵の人と呼ばれる凶悪犯には心がないのか動機なき殺人の闇に迫る、重厚な人間ドラマです。大変重たいテーマの作品です。「罪を憎んで人を憎まず」、実際に愛する人を殺されたら、そうすることはできるのか? この究極の問いを突き付けられた主人公。偶然宗佑の企みに気付いた拘置所の刑務官小泉の視点と死刑囚の視点でその葛藤も描かれ死刑執行まで切なさと怒りと・・・一気に読まされました。
2023年4月KADOKAWA刊

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瓢ヶ岳登山

2024-11-14 | 
岐阜県美濃と郡上にまたがる瓢ヶ岳1163mに紅葉見に登山。南岳ー奥瓢ヶ岳を縦走するが2組しか行き合わない静かな山行でした。晴れた日には北アや中央ア南アも見渡せるらしいが曇り空の為景色はイマイチ。歩行距離9k標高差691m所要時間約4時間

紅葉真っ盛り

山頂。隣の高賀山、遠くに白山


ふくべの森駐車場。瓢ヶ岳登山口
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東野圭吾著「魔女と過ごした七日間」

2024-11-10 | 東野圭吾
「ラプラスの魔女」シリーズ第3弾。AIによる監視システムが強化された近未来の日本。指名手配犯捜しのスペシャリストだった元刑事月沢克司が殺された。「あたしなりに推理する。その気があるなら、ついてきて」不思議な女性・羽原円華に導かれ、父を亡くした中学3年月沢陸真少年の冒険が始まる。陸真は、日課となっている図書館通いで、ある日不思議な女性と遭遇する。突然降り出した雨で傘が無く困っている陸真に、その女性は「この雨は、何分後に一旦やんで、何分後に降りだして、何分後にまたやむ」と分単位で言い当てた。それは、天気の予報と言うより、むしろ予言と言っていいほど正確だった。陸真は、その予言とも言える言葉に救われて、雨に濡れることなく図書館から帰宅することができたのだった。そして、陸真はその不思議な力を持つ女性と再会。そのきっかけとなったのが、陸真の父の遺体が多摩川で発見されたことだった。父は警備会社で働いていた。克司は「ちょっと用ができて帰りが遅くなる。」と陸真に電話で伝えたあと、そのまま帰らぬ人となったのだ。月沢克司の死は事件性が高いと警察は判断し、犯行現場の特定のために遺体発見現場の周辺を捜索するも、なかなか犯行現場を特定することができなかった。それは警察の捜索範囲が見当違いだったからだが、そんな警察を出し抜いて、正確な事件現場を探し出したのが、その不思議な力を持つ女性・羽原円華だった。今回のテーマは、AIによる監視社会やDNA鑑定による捜査、個人情報管理、エクスチェッド(特殊な才能と発達障害をもって生まれた子供たち)。中国の現状況や防犯カメラ社会やマイナンバーカードも運用次第ではある意味怖い。中学生2人の友情と成長の物語でもあり前作よりも今回はおもしろかった。
2023年3月角川書店刊



乳岩峽
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五十嵐貴久著「鋼の絆 ギンイチ消防士神谷夏美」

2024-11-08 | あ行
パニック小説『炎の塔』『波濤の城』『命の砦』につづく神谷夏美シリーズ第4弾。夏美のギンイチ移動の前日談。近年予想される首都直下地震に備えて設立された銀座第一消防署。日本中の精鋭を揃える最強の消防軍団だ。今回、新隊員を選抜するため、全国からエース級の若手30名が3カ月間の研修に招集された。メンバーのうち女性はふたり。そのひとりが神谷夏美だった。体力も技能も劣る夏美がなぜ選ばれたのか? 脱落率は91%。一歩間違えれば、自分の命だけでなく仲間の命も奪いかねない極限状態の中、鬼教官の容赦ない訓練についていけない夏美は、研修生たちに一刻も早く辞めろと迫られる。課せられがた最終設問「海で母親と恋人とボートに乗っている、突然海が荒れ、二人が同時にボートから落ちた、どちらか一人しか救えない、お前ならどうする」の質問にどう答えるのが正解か?そんな中、大規模なマンション火災が起こり夏美たちにも出動命令が・・・
結末結果が解っている展開だったが落ちこぼれの夏美どうやってクリアーしたのか、中々面白く読めた。
2023年11月祥伝社刊
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大沢在昌著「予 幻」

2024-11-05 | 大沢在昌
ボディガード・キリシリーズ第3弾。本名・年齢不詳の凄腕ボディガード・キリは、以前の案件で知り合った大物フィクサー・睦月から警護の依頼を受けた。対象は岡崎紅火、女子大学院生。先日病死した香港シンクタンク『白果』の主宰者・白中峰の娘だ。白は生前『ホワイトペーパー』と呼ばれる会員向性の情報レポートを発行しており、近未来の国際情勢や世界経済を驚くほどの的中率で予測していた。『白果』には『ホワイトペーパー』の資料となった多くの機密書類と未発表の『ホワイトペーパー』100本ほどが保管されており、中国公安部に渡るのを危惧した紅火の母・静代は、それを娘に託し、公安部の家宅捜索前に間一髪、香港から日本に持ち出して隠した。母親の岡崎静代とは連絡が取れず、何者かに拉致された可能性が高い。さらには『ホワイトペーパー』を入手しようと、中国のみならず、欧米の情報機関も動いているという。睦月の依頼は紅火の護衛と機密書類の保護。新宿の民泊施設に紅火を移動させ、部下の女性・元女刑事弥生を警護につけたのだがその施設から紅火が拉致される。 キリは佐々木や大仏の協力を得ながら弥生とともに紅火の行方を追う 『ホワイトペーパー』のレポートを中国政府が1ページ1万ドル、全部揃うとプラスボーナス100万ドルで買い取ろうとして、さまざまな諜報機関やヤクザが参戦する。アクションシーンや派手なドンパチはないがテンポよく読みやすい会話式の展開に大沢ワールドにドップリつかれます。押しの強い朋華と弥生のやり取りがなんとも笑えました。キリの本名(桐木有)がはじめて明かされる。
2023年12月徳間書店刊

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続、経ヶ岳

2024-11-03 | 
経ヶ岳の近くには日本百名山の荒島岳1523mがあり以前登ったのだが標高は経ヶ岳の方が高いし個人的にはコチラの方が好きだ。体力があれば赤兎山まで縦走したかった。

登山道で最初の目標違う種類の木樹が絡み合った
アダムとイブの木


竜胆

歩いて来た笹藪の縦走路、よく刈り込まれて歩きやすい。


右が経ヶ岳頂上
経ヶ岳の爆裂火口の黄葉



頂上から御嶽山

大野市内方面

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紅葉登山。経ヶ岳1625m

2024-11-01 | 
福井県大野市の経ヶ岳に紅葉を観にお出かけ。中部縦貫道無料区間勝原ICを出て広域林道登山口へ。標高900m位か。9時登山開始。1272mの保月山当たりから紅葉。杓子岳,中岳経て頂上経ヶ岳に12時到着。白山、別山。以前登った赤兎山も見えて遠くに御嶽山など360°の展望。昼食のカレー飯とみかんをを食べ12時43分下山開始。よく刈られた笹藪の縦走路を転ばない様に慎重に下山。慎重過ぎて転ばなかったが時間がかかりすぎて15時35分登山口に無事下山。帰りは新しく開通した冠山トンネルを通るR417で徳山ダム経由で岐阜に抜け帰宅。トンネルは長く空いていてスピードがでるし高速を使わないので料金はかからず距離は10k程遠いが時間は同じ程度で便利。
今回の歩行6時間35分。歩行距離
8k標高差996m
登山道の途中の階段の黄葉



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中山七里著「鬼の哭く里」

2024-10-30 | な行
殺人鬼の咆哮が轟き、村人がまた祟り殺された。岡山県津山市姫野村。人口 300 人にも満たないこの限界集落には、令和の現在も70余年前の呪縛を恐れていた。村人6人を惨殺した巌尾利兵衛の呪いにより、数年に一度、村にある鬼哭山から利兵衛の咆哮が轟き、仇なした者を殺すというのだ。新型コロナ感染症でパニックに陥る最中、一人の男が東京から移住してきたことをきっかけに、呪いの犠牲者と思しき死者が出てしまう。
閉鎖的な田舎町に一人の証券マン間宮恭一が引っ越して来た。隣の家に住む、将来は村を出てゆくことと夢を持つ中学生天木裕也とはすぐ仲良くなるが時はコロナ禍の真っただ中で・・・。
土地に伝わる呪いとコロナの流行がムラ社会の排他主義と閉塞感と集団同調心理が強まり、少しずつ歯車がずれていき悲劇が起きる。咆哮の原因が解明されるが最後のドン伝返しは悲しい。
2024年5月光文社刊 

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