2011年フクシマの原発事故に題材をとった5編の短編。
「福島」が「フクシマ」になったあの日、原発に人生を奪われた・・・。
“象は非常に記憶力が良く、自分の身に起きたことは決して忘れない”(英語の諺)
「原発事故などなかったことにするために」(P230)「慰謝料や賠償金のわずかな違いが人間関係を破壊し友人たちとの仲を疎遠にする。偽政者は嘘をつき被災者は孤立させられバラバラにさせられそして忘れていく。(P230)・・・「俊寛」
あの日あの場所で何が起きたのか・・・「道成寺」
原発がなければ助けられたかもしれない命の声・・・「黒塚」、
原発事故によって崩れてゆく言葉の世界・・・「卒都婆小町」、
ロナルド・レーガン号のトモダチ作戦の影で核戦争対応モードとは・・・「善知鳥」
5年たとうが忘れてはいけない現在進行形の話が語られる。フクシマからの避難している子が虐めにに合ってる現実が悲しい。
2016年2月文藝春秋刊
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