読書備忘録

私が読んだ本等の日々の
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逸木裕著「五つの季節に探偵は」

2024-12-31 | あ行
2022年第75回日本推理作家協会賞〈短編部門〉受賞作。 「人の本性を暴かずにはいられない」探偵が出会った、魅惑的な5つの謎。高校二年生の榊原みどりは、同級生から「担任の弱みを握ってほしい」と依頼される。担任を尾行したみどりはやがて、隠された“人の本性”を見ることに喜びを覚えて・・・「イミテーション・ガールズ」。探偵事務所に就職したみどりは、旅先である女性から〈指揮者〉と〈ピアノ売り〉の逸話を聞かされる。そこに贖罪の意識を感じ取ったみどりは、彼女の話に含まれた秘密に気づいてしまう・・・「スケーターズ・ワルツ」。香道の教室で起きた龍涎香をめぐる盗難事件・・・・「龍の残り香」。リベンジポルノの被害者妹の兄からの依頼で別れた恋人の行方を探す・・・「ゴーストの雫」他に「開錠の音が」。「世間など関係なく、自分のルールを作ってそれに従って生きている人間」が最強だと思っている主人公は、必然的にそのような強い人間でもあるため、探偵活動を生きがいとしてライフワークとしている。高校・大学・探偵新人時代・女性探偵課の課長として16年間のエピソードが描かれている。そこまで暴かなくてもというシーンもあるが小さな意外な謎解きが心地好い。
2022年1月KADOKAWA刊   



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