年間4億円の赤字を理由に、東海地方人口45000人の小都市の市民病院は指定管理団体になるしかの消滅寸前。先輩医師たちがこぞって辞めていく中、就任2年目の34歳の青年医師、速水隆太だけが最後まで残り「患者を見捨てる訳に行かない」と押されて院長に名乗り出た。課された使命は三年で病院の赤字ゼロにすること。無理難題を前に、「すべての患者を断らない」という方針の下、病院再建に奔走する隆太の行動力は、周囲の人びとをも巻き込んでいく。医師会、市議会、そして国・厚労省審議官。巨大な壁を相手に奇跡は起きるのか・・・。実際の三重県志摩市民病院と江角悠太院長への取材ノートを元にしたフィクションに仕上げた(2016年からコロナ禍真っただ中の2020年4月まで)
感動の医療ドラマに仕上がっています。個人報酬を半額までして家族や個人のプライベートまで献身的に犠牲にしなければ自治体病院や公的病院が守れない先細りの現状はおかしいと考えさせる物語でした。
2022年9月光文社刊
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