Smile Station

スマイルステーション、国際ボランティアワークキャンプ等で活動する高校生のブログです。

世界をよく知るセミナー 東日本大震災を、今、振り返る...

2012-03-10 21:33:19 | その他、スマイル情報
 3月10日(土)、長岡市国際交流センター長羽賀友信さんをお迎えし、国際交流会館で、本セミナーが開催されました。 

 熊本は初春... 長岡市は、今日、吹雪だった...そうです。 
 雪国では、雪は一つの文化です ~かまくら、雪まつり...  色々な雪国文化があります。 ところが、一転して、災害に変わることがあります。 地域の人たちの高齢化で、大雪が制御出来なくなった時です。 文化も時として、人のコントロールを越えてしまうと災害になる可能性があるということです...

 被災地への支援金と義捐金のこと... 支援金とは、自由度が高いお金で、特にNPOなどが必要な支援をタイムリーに行うことが出来る性格を有しています。 一方、義捐金は公的に集められたお金で、ばく大な金額になりますが、分配するのに時間がかかります。(公平性が必要)

 長岡市では、バックアップセンターを開設されました。 これは、見えない被災者をサポートするためです。 実際に、避難所に入れない人たちがいました。避難所で迷惑をかけてしまうと思われるがちな障害のある子ども(騒いでしまう)、世話がかかる高齢者...(実際にはそうではないのですが...)、また、在宅避難者など、かれらには支援物資が届きません…。 彼らこそ、支援が必要ではないでしょうか... 

 公的なボランティアセンターの活動は、9-5時... 一方、早朝でも、夜中でも、急な支援が必要なケースは少なくありません。

 多くの物資が一斉に被災地に送られると仕分けが出来ず、受け入れが拒否されることがあります... そこで、長岡市のバックアップセンターでは、各地のニーズに合わせ、物資の事前仕分けをして届ける支援をされました。 (長岡のバックアップセンターは、公設民営で運営されており、平時は、子育て支援、屋根付き運動場… さらに、そこにはNPOの事務所あり、まさに、色々な機能を有している施設となっています。)

 被災地支援は、そのステージで、緊急支援 → 復興支援 → 地域おこしと変わっていきます。
  
 将来を見据えると、復興支援の段階で、地域の宝物、そこにしかないことを見つけ、若い世代が自ら復興に動くことが必要です。 

 被災者には、外国人もいました。(外国人の死者 31名、うちALT2名)また、支援ボランティアにも多くの外国人がいました。 中越地震で被災した時にお世話になった多くの外国人、難民の人の方々が、「お世話になったを忘れない、恩返しをしたい。」と支援活動をしてくれました。みんな、何かの役に立ちたいと願っています、そんな気持ちを大切にしたい。

 支援活動をしている外国人の中には、泣いている留学生がいました… 大使館、国から帰国命令… 自分としては今帰るとそれは人の道に反する… 二つのことに葛藤、苦しんでいました。 

 支援活動には、色々な専門性を持った団体・人たちが必要とされています。 赤ちゃんのこと、持病のある方々のこと、支援活動には専門性が必要です。 

 復興段階に入った時、被災者の方々への精神的なケアが必要となります。カウンセリングを行い、精神的なサポートが必須です。 
 
 今回の大震災では、行政機能がなくなった... 庁舎がない、データが消えた… 罹災証明が出せない..  そして、複合災害 - 壊滅状態…  地震、津波、原発 ...

 宮城で、多言語支援センターが立ち上がりました。 ここで課題となったことは、正確な情報が少なく、外国人の方々の不安を煽ってしまったことでした。 原発のこと...… 何処が大丈夫か、どんな状況なのか、国が発表しなかった… 明確な情報を発信することが大切である。

 日本中で共有できたのは、テレビの報道でした。そこには、本当に悲惨な場面、真の恐怖は、ありませんでした。見えない被災者が沢山いたこともです...  その見えない被災者と支援団体をつなげる復興のプロセスが重要になってきています。 
 被災した子どもたちが自分たちの気持ちを押し殺して閉じこもっている現状があります... その心を広げてあげることをしなければならない。時間がかかるが..本当に大切なことの一つです。.

 仮設住宅でも.. 孤立した老人の孤独死、自殺が... 無くすためにコミュニティを作ることが大切である。
今、この災害を風化させないこと、これを今後につなげていく。立ち上がるためには何をしたら良いのか… 民で行うこと、普通に困っている隣の人を助けることが、大切なことである。 

 現地の人には言えないことがあります… 支援者は、やったことを良く話しますが、そうではなく、出来なかったことを共有すべきです。そこから、現地の人の本当の思い、ニーズが聞こえてくるはずです. 

 支援活動... 割り切ってやっていくことが必要です。

 平等性について; 1000人いる避難所… 物資、足りないと配れない行政…  でも、そこには守らないといけないルールがある... 公平性の観点からすべての人に配れなければ配れない..、でも、出来るところから、ニーズに応えることも必要… 99%出来るのに、1%出来なければ、行政はやれないこともある、それはある意味、行政の限界である。99%のニーズに応えるべきではないか… ベストではなく、ベターを求める! ルールを守るより、コミュニティを守る。(でも、行政が出来ないことを非難してはいけない..彼らも被災者であり、個人的には対応した.. でも、ルールがあるのだ...) 

 今、自分しか出来ないことを見つけことをしましょう… でも、それには、社会的評価がついてこないことを充分に理解しておかないといけない、割り切ること..

 羽賀友信さんが.お話しされたキーワードを列挙してみました。 東日本大震災を経験して、そのことを風化させず... 将来へつなげていく、そこから真の復興が生まれることでしょう... 

 そして、熊本市民が熊本を良いまちにしようと思うこと、好きになること、が最も大切です。 それは、まさかの時に大きな助けになるはずです。

 


コメント
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