スヌーカーのブログはじめました!

スヌーカーって実は、ビリヤードより競技人口が多いんです。

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スヌーカーのブログ No50

2016-12-22 21:05:51 | オサリバンの苦悩


Uk Championship 2016 が終了しました。実を申しますと、決勝戦の前半を見ましてショックで後半を見る気力がなくなってしまったのです。。

結果は目に見えていたので、ずっと結果は見ないでブログも放置していました。まったく、大人気なくて申し訳ない限りです。

天才ロニーも人の子だった

ロニー・オサリバン選手のニックネームは、言わずと知れた「ロケット」ですが、決勝戦の前半のロニー選手はジェット燃料を積んだロケットではなく、すぐに落下してしまうペットボトル級のロケットでした。

打つポジションに入ってからも、何度も打つのをためらい打ち直しするシーンが多く見られました。
特にセンターポケットにおいての時間をかけた上でのショットのミスが多かったですね。
要するに、いつになく迷いが多かったのです。よって、いつものロニー選手のリズムが狂っていました。

天才に迷いは禁物です。天才は迷わないのです。天才は躊躇してはいけないのです。「おいおい、どうしたんだ、ロニー!」と叫びながら序盤の試合は6-2で終了。マーク・セルビー選手と大きな差がついてしまいました。

ここで休憩が入り、私はリアルタイムで観ていたのですが、もう日本時間では深夜にさしかかりました。
いつもなら、私も根性を入れてコーヒーでも飲んで休憩するのですが、睡魔に対抗してコーヒーを飲む気にもなれず、そのまま寝てしまいました。

昨夜、後半も全部見たのですがロニーはやっとこさ、何かがふっきれたのか?エンジンがかかってきた様子
で、いつものリズムでゲームをやりだし8-7まで追いついていたんですね。

それにしても最大の問題は前半のロニー選手です。それは大勢の人達の期待と偉大なる二人の影の存在が大きくかかわっていたかと思います。

前回の私のブログNo49でも申しましたが、今大会を制しますと伝説のスティーブ・デイビス選手の6度の優勝記録と肩を並べるのです。おそらく、色々な方々から「スティーブと並ぶね!」とか奥様からも「歴史的な快挙だから、頑張って!」などと今大会前に彼には多くの期待がのしかかっていたと想像できます。

私は過去の偉大なるレジェンドの歴史的な記録を意識してしまっていたとしか思えない試合展開だったのです。

彼が意識していた二人のレジェンドとは・・・

Steve Davis



スティーブ・デイビス選手は、実はロニー選手の事をかなり心配していました。それは今年のWorld Snooker Championshipの2回戦でバリー・ホーキンズ選手に13-12で破れた時からです。
「ひょっとしたら引退するのでは・・・」とまでロニー選手の事に対し懸念していたのです。

これは、スティーブ選手がメディアに対してコメントしていた事なのですが、「ロニー選手は、真っ向から勝負する事に恐れをいだき始めている」「I thought Ronnie O'Sullivan had lost his mojo」といったコメントでした。
私はこのスティーブ選手のコメントを見て見ぬふりをしていたのです。

まさに、デイビス選手のコメントは、スティーブ・デイビス選手やヘンドリー選手の持つ歴史的なタイトルをロニー選手自身が意識し始めた事から、以前のいきいきしたプレイが出来ずにこのまま消滅してしまうのではないかといった心配でした。

スティーブ・デイビス選手は、ロニー選手が幼少の頃からずっとロニーを見ていた選手です。何度もテレビやラジオでも対談もしている仲なのです。
まさに、そのデイビス選手の心配が的中しているかのような前半の試合展開だったと思います。

Steve Davis選手のスヌーカー歴史に残る記録

ワールドチャンピョン優勝回数  6回
UK チャンピョンシップ優勝回数  6回
マスターズ優勝回数       3回
センチュリーブレイク回数    355回
公式試合中のマキシマムブレイク(147)回数   1回

Stephen Hendry



ヘンドリー選手は、ロニーが歴史的なタイトルの記録を塗り替える事を恐れている選手でした。彼自身も述べていた事ですが、もし街角で「一番、すばらしいスヌーカー選手が誰だと思いますか?」といった質問が投げかけられたとしたら、「100人中の80人以上の人は、ロニーと答えるだろうね。」と言っています。

それほど、ロニー選手に対する世間の評価は異常に高かったのです。デイビス選手もヘンドリー選手も回りからの期待がさほどなかったので、さほどのプレッシャーもなくタイトルを取れたと言っています。

そんな中でヘンドリー選手はレジェンドと呼ばれるに相応しいスヌーカーの歴史において、すばらしい記録を残しました。

Stephen Hendry選手のスヌーカー歴史に残る記録

ワールドチャンピョン優勝回数  7回
UK チャンピョンシップ優勝回数  5回
マスターズ優勝回数       3回
センチュリーブレイク回数    775回
公式試合中のマキシマムブレイク(147)回数   11回

Ronnie o'sullivan



ワールドチャンピョン優勝回数   5回
UK チャンピョンシップ優勝回数  5回
マスターズ優勝回数        6回
センチュリーブレイク回数     856回
公式試合中のマキシマムブレイク(147)回数   13回

これらの、わかりやすい有名なタイトルの中において、圧倒的に記録を塗り替えておりますのは、センチュリーブレイクの回数とマキシマムブレイク(147)の回数です。

マスターズの優勝回数においては、新記録をすでにうち立てております。ワールドチャンピョン優勝回数においては、あと2回でヘンドリー選手と並びます。UK チャンピョンシップ優勝回数にいたっては、今回優勝していれば、デイビス選手と並ぶ記録だったのです。

ロニー選手は、試合中での解説者のコメントの中でも「天才(Genius)」と何度も呼ばれていた選手です。また、愛嬌もある性格から誰からも好かれているキャラクターでした。

天才モーツアルトと比較して異なる点は、ロニー選手は普通の結婚もしており子供も授かり、人々から親しまれていたという点でしょうか。

ロニー選手は、『BBC「スポーツ・オブ・ジ・イヤー」の処置に対して、スポーツ界においてスヌーカーの扱いは、現在人気のスポーツは例えるならば「※ ハロッズ」のデパートであり、スヌーカーは「ガレッジ・セール」であるかのごとく侮辱を感じる』と憤慨してました。

※ Horrods (ハロッズ)
ロンドンで有名なイギリス最大の老舗の百貨店です。

それほど、スヌーカーというスポーツに誇りを持って真面目に真摯に向き合っていた選手だったのですね。
それがスヌーカー選手としての人生を歩んで行く中で、後世に残るスヌーカーの歴史的な記録を意識してしまうようになってしまった。
それが裏目に出ていると言いますか、昔のロニー選手に見られた天真爛漫だった天才的な才能を少しずつ萎縮させているような気がしてなりません。

結論

私としては、やはり「最後まで破天荒な天才スヌーカー選手」と言えるのはアレックス・ヒギンズ選手ではないかといった結論に達してしまうのです。
現時点では、スヌーカーの歴史の中で、最高の実力者はロニー選手だと思います。

しかし、もしも一人のスヌーカー選手の人生を映画化するという企画があったとしたら、はやりアレックス・ヒギンズ選手の方が有力ではないかと思います。
技術と実力も伴い、さらにハチャメチャな選手であったこともあり、私たちの凡人から見ればワクワク度も高いのではないかと思います。

それでは、今回ご紹介します動画は、2007年のロニー対デイビス選手との戦いです。
この頃は、まさに生き生きしていたロニー選手でした。

↓ 約7分半の動画です。



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しかしながら、やっとこさ私のスヌーカーのブログも50記事を迎えました。
これからも、皆様に楽しんでいただけるような記事を書けるように頑張っていきたいと思います。

それでは、メリークリスマス!そして、良いお年をお迎えください!





















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