粗碾き蕎麦の美味しさを求めて

地元箕輪町上古田産石臼碾き「信濃1号」が主体の蕎麦屋です。

「一人で勝手にやれば」語る会 19

2011-07-02 13:44:32 | 語る会
 蕎麦屋をやっていてもお客さんが沢山入って頂き、パニクってしまうような嬉しい日もタマにはありますが、考え込んでしまう時もあるんです。それは、今まで来てくれていた常連さんがピターと来なくなってしまう時。そのような時には、いろいろ考えてしまうものです。何か気に入らないことがあったのかなァとか、一燈の味が落ちたのかなァとか、ともかくいろんなことを考えるものです。でも、お客さん側の事情もあるからと、あまり深く考えないようにしています。そして一燈では「最近あの人見えないね」なんて言葉は禁句にしています。では、一燈では何を大切にしているかというと、一燈ではこの言葉を大切にしています。私の大好きな言葉の一つです。それは「今を大切に、目の前の人を大切に」。そうです。今見えてくれているお客さんに精一杯接すること。それしかないと思っています。
 「今、目の前の人を大切に」ということを常に自分に言い聞かせながら蕎麦屋をやっていますが、お客さんが来てくれないことにはそれができません。今、目の前に大切にしたいお客さんがいないんです。 続く。

一人で勝手にやれば語る会 18

2011-07-01 11:25:52 | 語る会
蕎麦屋をやっていると嬉しいこともたくさんあります。
 なんといっても、皆さん、人間、誉められると嬉しくなってくるもんです。お客さんに「ヤー、ほんとうに美味しかった。」なんて云われたもんなら、もう、天まで昇る心地になります。お客さんが多少すくなくてもその日は最高に嬉しくなってしまいます。でも、お蕎麦が美味しかったと言われるのは嬉しいのですが、お客さんでも、いろんなお客さんがいて、いろんな事を言ってくれます。「かき揚げが美味しかった」これは、いいですよ。「お通しが美味しかった」と云われると複雑な心境です。
極めつけは、土日にサービスでお出ししている、「デザートが美味しかった」。でもいいんです。誉められると、嬉しいものです。単純ですから。

 こんなお客さんもいました。「蕎麦の切り方が綺麗すぎる」って云うんです。綺麗に切ってあるから云ってくれたのだと思い、よい方にとっていますが。こう云われました。「綺麗すぎるなー、おい、大将、これ本当に手打ちかェ、機械打ちじゃない?」私は云います。イヤッ云ってみたい。「機械打ち、それはないよ、お客さん、機会があったらお見せしましょうか。」