アニメ初期の聖闘士星矢を語るシリーズ。
より続く。今回は引き続きペガサス星矢 後編です。ネタバレあります。
- そもそもの第一回から読む
- カテゴリー『聖闘士星矢』を作りました。下に行くほど古い記事です。
で、いよいよ明日は聖域との決戦だーってなった日(40話)、沙織さんも含めたみんなで(一輝と紫龍は不在)星の子学園に遊びに行くのですが。
帰り際に沙織さんは「星矢はもう少しゆっくりしていきなさい」とか言って星矢を美穂ちゃんの下に一人残して帰ってしまいます。
このシーン自体は以前にも別の配信で視たことがあります。その時の私はまだカラス回を視てなかったので特に引っかからなかったのですが、視た後だと、え…、なんで…? 怖…。てなりますよね。
(私は別に沙織さんが嫌いなわけでは全然ないです。てゆうか今回の一連で星沙に目覚めました。同じくらい星美穂にも目覚めましたが。シャイナはシャイナで色々滾りますね…)
そしてまた波止場でデートですよ。波止場だったり砂浜だったりしますがいっつも海っぺりでデートしてますよこの二人。原作ではどうか知らないけど、アニメの制作者は海辺を星矢と美穂の象徴にするつもりですね。
そしていい雰囲気になるのです。決戦前夜の決意表明で必要なシーンだったというのは分かりますが、星矢は自分でどう思ってるのだろう。
色々書いてきましたが、ちょっと時代的な背景を考えてみます。
先日も書きましたが、当時、世はバブルのとば口。テレビ業界的にはトレンディドラマなどが流行り始めた頃です。
調べてみるとトレンディドラマの始祖と呼ばれた『男女7人夏物語』の放送は'86年7~9月、聖闘士星矢放送開始が'86年10月から。これ偶然じゃないと思いますね。
直接的に影響を受けたわけではないでしょうけど、世間的に恋愛を前面に押し出したドラマっていうのが流行ってきてたんだと思います。
つまり
- 流行りに乗って恋愛要素を濃くし、沙織や美穂の想いにも波及した。
- 制作側の事情、つまり聖闘士星矢の場合は原作に追いつかないようにという問題が常について回っていた。引き延ばしのためにシャイナを始めとする刺客が数多く送り込まれることになった。
- 失敗→再攻撃、を繰り返すことで1との相乗効果も生まれ、結果的にシャイナの恋慕が強調される形になった。
- 視聴者の特に若い女性にも刺さり、爆発的な人気を博した。
…という流れなのじゃないか、などと愚考する次第でござる。
おそらく、はっきりと星矢の相手は沙織さん、と定めてしまうとこのトレンディ展開ができなくなるので制作側にとって都合が悪かったんでしょうな。ふつうの恋愛マンガと同じよ。くっついちゃったら終わりだから。
そのためにシャイナさんは色々気の毒なことになった。
ここまで色々盛り込んだにも関わらず、十二宮編から後はほとんど恋愛要素は出てこなくなるんだけど 少しはあります。私が覚えてないだけかもしんないです、すみません。
何度も言いますがそのために私は聖闘士星矢がこんなえちな作品だと全く思ってなかったってことになった。
以上が私なりの考察です。もちろん私の考えすぎかもしれませんが、興が乗った方はこちらをご覧になっても面白いと思います。
ピュアな心は何処へ…完全に見方が変わる『本当はすごく○○なジブリ』まとめ|もののけ姫|ラピュタ|ナウシカ|耳をすませば【岡田斗司夫切り抜き】 - YouTube 14:14
宮崎駿監督は計算尽くだと思いますが、御大は天然、というか、野生、だと思いますね。ただ、野生の直感て、無意識に膨大な計算が潜んでないとできないことなんですけど。
その野生に、アニメ制作陣が餌を与えて育てちゃったんだと。この言い方大丈夫ですか? 失礼じゃないですか?
さて。キャラ語りが星矢まできたから終わりかと思いきやまだしばらく続きます。全部読んでくださってる方がいるのでしょうか。果たして。笑笑
次の回はこちら(読まなくていいっていうタイトルなので読まなくていいですよ)
次々回(蛇夫宮 = 蛇遣い座、女神 → カシオスが自分の師匠をそう呼んだ )
追記:みやざきかんとくはかくしんはん。
脚本家の岸本卓さんは、昔スタジオジブリに所属していた時に『借りぐらしのアリエッティ』の脚本を書くことになったんだけど、宮崎駿監督から「こうすればアリエッティのパンツも見えるだろ」「必要なのは”健康なエロ”だ」などのアドバイスをもらって衝撃を受けたらしい(さすが宮崎駿さんw) pic.twitter.com/kTuqnGHtIn
— タイプ・あ~る (@hitasuraeiga) November 9, 2022