※ ネタバレあります。
TIGER&BUNNY の話し。第3話です。
もう一個、タイバニの特徴を挙げると、時間制限と期間制限というのがあります。
タイガーもバニーちゃんも、ハンドレッドパワーには『5分』というタイムリミットがあります。これが時間制限。
そしてネタバレになりますが、タイガーの能力は徐々に5分保たなくなってゆき、最終的に消失する未来が予想される。これが期間制限です。
時間の制限があるヒーロー、っていにしえから特撮にありました。『ウルトラマン』っていうんですけど。
ウルトラマンに3分間の時間制限がある制作上の理由は Wikipedia に載ってますんで各自ご参照ください。
私が二十数年前に読んだある本によりますと、ウルトラマンの怪獣が暴れてるのは視聴者である子どもたちの中の幼児性の発露を暗喩してるのだと。
暴れることでカタルシスも得てるけど(くんちゃんと一緒)、他方でそのうち怒られるんじゃないかと怯える気持ちも惹起される、そこで幼児性を制御するためにウルトラマンが現れるのだと。
ウルトラマンのおかげで怒られる危機は回避できたけど、そうかといって制御される状態がずっと続いてるのも苦しい…、ので3分間という時間制限があるのだ、という内容でしたね、あえかな記憶によると。
そう言われてみると、バーナビーの両親の仇と目されたジェイク、と言うのはやたら幼児性の強いキャラですよね。
ただ、あんまりジェイクが暴れてるとこを見ても気持ちよくない気がする。
どっちかというと、暴れてるとこを見て気持ちいいのはタイガーだよな。壊し屋タイガーが幼児性の発露でありその能力にタイムリミットが定められてるんだと解釈した方がしっくりくる。
じゃぁバニーは、というところですが、これは単なる付き合いでしょ。深い意味は無いと思う。知らんけど。知らんとか言い出したら全部そうだよ。
まぁ、幼児性の強い敵、といえばダイヤモンドの人もそうだし、part2 に登場する敵もだし、そっちに対しても影響はしてると思いますけれど。
さて、もう一つの期間制限の方ですが。
タイガーの能力が徐々に発動時間が短くなってく問題。これは前回指摘した点に帰結すると思うんですが。
つまり最終回にヒーローパワーを失くすのは大人の力を借りずに大人になることの暗喩だと。
要は旧来のアニメの構造に立ち返ろうとしてる、ように見える。バーナビーからすれば、先祖返りとか言われそうですけど。
大人になる、というのは TIGER&BUNNY の場合自立するということで、では自立とは、というと父親からの巣立ちを表している、と思います。とにかくしつこく父子なんですよこのアニメ。
そんなわけで次回はその辺の話しを。