ウチではAK(アプライド・キネシオロジー)という治療法を使っているが、これが便利なのは、筋力の変化によって、体のどこが悪いかがわかるだけでなく、体にとって必要なものと不要なもの(例えば有害なもの)をより分けることができる点にある。私はしばらく前から、その筋肉テストの練習も兼ねて、食べ物を買いに行った時、何を買うか/買わないかを、それで調べることにしている。が、とても困った事態に遭遇している。食べられるものがなくなりつつあるのだ。
筋肉テストによる判定は簡単で、本来のAK的には、食品1つひとつを手に持って、指標とする筋肉(これをインジケータ筋と言う)が強いまま(これを「ロックしている」と言う)か弱くなる(これを「アンロックしている」と言う)かを調べる。ロックしていればOK、アンロックならNGというわけだ。
が、食品を1つひとつを手に持つというのは非常に面倒だし、端から見ていると怪しいので、変法だが、私は手に持つ代わりに視線を向けてテストすることにしている。これだと、手に持ってやるより処理が格段に速くできるので、重宝している。
また、筋肉テストは心の中で質問しながら行うこともできる。質問はYes/Noで答えられるものに限られるが、例えば、手に持って(視線を向けて)OKになった食品に対して、「これは今、必要としているか?」と質問することができる。ロックならYes、アンロックならNo(逆でもいいが)と、あらかじめ決めておいて質問し、Yes/Noの結果で買うかどうかを判断するのである。
そうやって食品を調べてNoとなったものは、「体にとって好ましくないもの」「食べないことが望ましいもの」だから、当然のことながら購入する候補から外す…のだが、これがとにかく、べらぼうに多い。私は大半の買い物を近所のスーパーでしているが、Noにならないものを探すのが、まず大変。その上、Yesとなったものを更に分別する。Yesは「食べても問題ないもの」だが、心の中で体に「今、食べる必要があるものか?」と質問し、ここで再びYesになって初めて、それを買うのである。
…と、そんなふうに買い物するモンだから、スーパーを何軒もまわった挙げ句、結局、何も買えずに手ぶらで帰ってくることもしばしばである。今、アメリカ産牛肉の輸入再開が決まったりして、「食の安全が脅かされる」などといった議論がなされているが、アメリカ産牛肉を待つまでもなく、我々のまわりには、こんなにもひどい食品であふれているという現実を、私は買い物に行くたびに思い知らされている。そして、みんなが何も知らないまま、それを毎日当たり前のように食べている、ということも。
言い古されたことだが、体は、その人が口にしたものからできている。悪いものを食べたり飲んだりしていれば当然、健康でいることは難しい。例えば、今、日本人の死亡原因の1/3は癌である。3人に1人が癌で死ぬ--ということは、癌になる人はそれよりずっと多い。一説には、日本人の2人に1人は、一生のうちに一度は癌になる、とも言われている。そしてその理由は、みんなが長生きするようになったからだ、とも。
しかし、本当だろうか。現在の日本人の平均寿命は、世界的に見ても、歴史的に見ても、例がないほど高いのは事実だ。だが、昔の人はそんなに短命だったのかを調べてみると、どうもそうではないように私には思える。例えば、戦国時代。北条早雲が関東平定を成し遂げたのは80を過ぎてからだった。関ヶ原の合戦当時、徳川家康は既に70を越えていた。確かに平均寿命を考えると、昔は今より比べものにならないほど低い。しかし、そこには数字のトリックがある。
昔は乳幼児死亡率が格段に高かったのだ。古くからある七五三というものは、子供が3歳まで生きていた、5歳まで生きていた、…ということを祝う、という意味があったのだという。そのくらい、早くに亡くなる子供が多かったということだ。逆に、7歳を過ぎても生きていれば、(今の基準で考えても)比較的長く生きられた(もちろん、戦乱や飢饉などで大きく変わっただろうが)が、乳幼児死亡率が平均寿命を引き下げていた、と考えられる。テストをやってクラスの半分が100点でも、残りの半分が0点なら、平均点は50点にしかならないように。
それでは、昔の日本人のうちの長く生きた人は、やはり2人に1人が癌になり、3人に1人が癌で死んだのだろうか。私にはわからないが、どうも違うような気がする(むしろ結核などの方が多かったのではないだろうか)。もし私の考えが正しいなら、癌になる人が増えたのは、長生きしたからではなく、もっと別の要因があることになる。そして、一番怪しいのは…食べ物か
…と、話が大きく脱線してしまったが、AKのテストによる結果は「食品の絶対的な評価」ではなく、「今現在の私(テストしている人)の体の状態を基準にした、相対的な評価」であることは、知っておいてもらわなければならない。だから、同じ食品でも、日によって結果は変わる。あの、毒の塊のようなマクドナルドのハンバーガーでさえ、1年に2回くらいはYesという結果が出る日もあるのだ。また、Noという結果が出た食品も、もちろん食品として真っ当に売られているわけだから、食べたら即、命に関わる、などということはない(私だって、数年前までは普通に食べていたわけだし)。ただ、そういうものを食べ続けることが体に何をもたらすのかがわからないので、私はできるだけ手を出さないようにしているだけだ。
もし、これを読んで興味を持たれた方がいれば、検査の仕方を勉強してやってみてもいいだろう。しかし、深入りすることはお勧めしない。本当に食べられるものがなくなってしまいかねないから。人間には、知らないことが幸せなこともあるのだ。
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こうした検査は、AK治療を行っている治療院に行けば受けられます。O-リング・テストやタッチ・フォー・ヘルス(TFH)などAKのヴァリエーショでも可能です。
歯科医院などでも、AKの筋肉テストやO-リング・テストを使って、患者に使える物質/使えない物質や、疾患の原因物質を調べているところがあります。
とても興味深いです。
私もOーリングはやったりするのですが、AKの場合指標とする筋肉はどこを使えばいいですか?
手を握りしめるとか、腹筋に力を入れるとかでしょうか?
宜しくお願いします
AKのインジケータ筋ですが、患者に対しては仰臥位では三角筋、腹臥位ではハムストリング筋が主に使われます。
セルフ・テストでは流派?によって使う筋肉は異なるようですが、私は主に示指の総指伸筋や小指伸筋を使っています。
一人でやる場合、具体的にどのようにやったらいいのでしょうか?
宜しくお願いします
示指(人差し指)で行う場合は、示指を伸展する(手背側に曲げる)力を中指でモニターし、その力の変化を見るのです。
小指なら、それを伸展する力を環指(薬指)でモニターします。
注意:指の伸展筋はもともとそんなに強い筋ではないので、決して力一杯やってはいけません
ギリギリほんのわずかに動かすかだけの、できる限り弱い力を使い、その変化を読みとるのです。変化がわからなければ、更に「力を抜いて」行うことが鍵です。
このテスト法はO-リングのように両手を使わず、片手だけでできるので、非常に重宝しています。
わかりました!やってみますね。
でも、体って本当に正直なんですね。
ありがとうございました!