深く潜れ(Dive Deep)! キネシオロジー&クラニオセイクラル・ワーク(クラニオ)の蒼穹堂治療室

「ココロとカラダ」再生研究所、蒼穹堂治療室が送る、マニアックなまでに深く濃い、極私的治療論とお役立ち(?)情報の数々。

小さな緑の魔境

2008-08-04 15:35:44 | Weblog
ウチは、住宅地の真ん中にあるマンションの1室に半分住んで、半分を治療室として使っている。そこは1Fなので、小さな庭がある。入居当初は土の庭で、立派な紫陽花の木もあった。ガーデニングや家庭菜園に興味があれば、いろいろいじって何かしたいと思うところだ。実際、元カミさん(当時は結婚していた)はガーデニングや家庭菜園に異常な情熱を燃やしていて、「治療院ったって最初は儲かりゃしないんだから、いくらか食費の足しになるように」などと言って、私も土いじりにつき合わされたものだ。しかし、そのカミさんがいなくなると、元々そんなものに全く関心がなかったこともあって、庭は雑草が生えるまま放置されることとなった。

1Fには3室あるが、他の2室も空いていたり、入居者がいてもウチのように庭に無関心だったりということもあって、いつしか雑草が生えまくるようになり、多分、大家さんが業を煮やしたのだろう。4~5年前だろうか、突然業者が入って生えていた雑草を全て刈り取った上、上に砂利が敷かれた。庭にあった立派な紫陽花の木も、その時に一緒に伐採されてしまった。その年は、さすがに冬の雑草取りは必要なかった(ウチでは毎年、雑草が枯れた頃を見計らって草取りをするのだが、いつもは大きなゴミ回収袋2つがいっぱいになる)。

しかし、そんな人間のやり方をあざ笑うように、いつしか庭はまた、かつてのように雑草が繁茂するようになった。アラン・ワイズマンという人の書いた『人類が消えた世界』(早川書房刊)という本があって、話題になっているそうだ。私はまだ読んでいないが、その本で書かれていることは、多分こういうことなんだろうなー、と庭を見るたびに思う。

以前、隣室にいた人は、熱心に除草剤をまいていたようで、夏になっても、庭の中のその部屋のテリトリーには雑草はほとんど生えていなかった。まるで直線を描くように、雑草の生えているところと砂利がむき出しになっているところの境界がくっきりと分かれているのは、見ていてちょっと感動的なほどだった

。確かに除草剤をまけば、冬の草取りに煩わされることはないのかもしれない。そうでなくても、草が生え始めた頃に全部抜いてしまうだけでも、ずいぶん変わるだろう。しかし、どうにも可哀想になってしまって、いまだにそれができない。草取りするのも、ほぼ全てが枯れて、命を全うしたであろう頃でないと、妙に心理的に抵抗がある。

春になるとツクシが生え、タンポポの花が咲くのを見るのは、案外楽しい。そして夏になると、時々近所の猫が遊びに来る。ウチの庭を縄張りにしているらしい猫が定期的にパトロールに来るのは別に、朝早くや夕方に母子と覚しき猫たちがやって来て、ひとしきり遊んで帰っていくことがある。庭に吊ってある竹風鈴がどうしても気になるらしく、子猫がそれを取ろうと何度もジャンプしているのを見たこともある。草ぼうぼうの庭は、彼らにとって格好の遊び場なのだろう。楽しそうに遊んでいる、その姿を見ると、やはり除草剤はまけないな、と思う。

また秋になると風に乗って中に入って来る種の掃除に苦労し、冬になるとゴミ袋2つがいっぱいになる草取りが待っているが、今年も庭は相変わらず雑草が繁茂する「緑の魔境」のままである。

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