深く潜れ(Dive Deep)! キネシオロジー&クラニオセイクラル・ワーク(クラニオ)の蒼穹堂治療室

「ココロとカラダ」再生研究所、蒼穹堂治療室が送る、マニアックなまでに深く濃い、極私的治療論とお役立ち(?)情報の数々。

コロナ禍で世界はどうなる…みたいな

2020-05-01 10:45:23 | Weblog

「無責任な『意見』というものは、この世で一番安い商品だ」と言ったのはナポレオン・ヒルだったかどうか忘れてしまったが、新型コロナウィルスの感染拡大に合わせるように、さまざまな人たちが「これから世界はこうなる」的な話をこぞってネットに上げている。その大半はまさしく無責任な安い「意見」でしかないので、改めて省みる必要もないが、それでもその読みがどこまで正しかったかは興味のあるところではある。

例えば本田健さんは、3/10頃からFacebook LiveやYouTubeなどで珍しく時事ネタについて積極的に語っている。私は彼のセミナーも何度か受けたことがあって、電子書籍元年と言われた年には「これから2,3年もすれば、一部の超ベストセラーや美術関係の豪華本などを除いて、紙の本は消えてなくなるわけで…」と言っていたり、リーマン・ショックの後は「これによって世界の資本主義システムは崩壊して、新しい社会システムがやってきます」などと言っていたが、どれもそうはならなかった。今回の一連の動画でも相変わらず「これでいよいよ資本主義が崩壊して…」ということも言っているが、そういう“大きな話(?)”の部分を除けば、事態はおおむね彼の読み通りに進んでいるように思われる。参考までに、3/18にアップされた彼の動画を貼っておく。

 

それに対して、これは具体的に名前を出すといろいろ差し障りが生じるので、ここでは一応Hさんと呼ぶことにするが、この人もやはりコロナに関して「これからこうなる」という話をYouTubeなどに上げている。Hさんはいわゆるコンサルタントで、「人間心理について誰よりも深く研究しているから、ほとんどの人が分からない物事の裏を見抜くことができ、クライアントに信じられないような奇跡を起こしている」ことを売りにしている。
そのHさんは(もしかしたら健さんの動画などが念頭にあったのかもしれないが)「これから恐ろしいことが起こるなどと、不安を煽る意見がネットに溢れているけれど、それはその人達が注目を集めるためにやっているだけ」と切り捨てた上で、「日本は医療体制もしっかりしているし国民も日頃から衛生に気を遣っているから、欧米のように感染が拡大してロックダウンするような事態にはならない。オリンピックも中止されることなどない」といったことを述べていた(確かに日本の特措法は元々、欧米のような強制的なロックダウンはできず、実際にやられているのは封鎖ではなく「外出自粛のお願い」だし、オリンピックは中止ではなく延期されただけだから、外れたとは言えないが…)。
ちなみに、このシリーズは今も続いているが、さすがに今後の社会情勢について語ることはなくなって、話題はもっぱらHさんの十八番である「不安をいかに解消するか」といったことになっている。

とはいえ健さんもHさんも予言者じゃないし、世の予言者と呼ばれる人たちも別段、未来のことをズバズバ的中させているわけではない(例えば“眠れる予言者”エドガー・ケイシーなどは、Wikipediaに「未来の予言に関するものに限れば、当たっているものを探す方が難しく…」と書かれているほどだ)。何よりコロナ禍はこの先もまだ当分の間続くので、これだけで「意見」について優劣を論じるのはまだ早いかもしれない。ここでは取り敢えず、本人の受け売りは話半分に聞いておくのが得策、という教訓を拾うくらいに留めておこう。


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