去年(2013年)の10月、アプライド・フィジオロジー(AP)の本格的なセミナーを前にプロモーションの一貫として行われたミニ・セミナーに参加した際、いろいろインスパイアされるものがあって、自分でも新しい治療システムを作ろうと思った。
それから半年以上が過ぎて、わかったこと、形になったものがあるので、それを一度まとめておくことにした。
APはリチャード・アットがアプライド・キネシオロジー(AK)やタッチ・フォー・ヘルス(TFH)をベースに作った治療システムである。私は正式にAPを学んでいないので表面的なことしか知らないが、APはTFHのようにボディマインドの状態やその調整を14の経絡(任脈・督脈と十二正経)に還元させることを行う。そこで用いられるのが、中医学における五行をアットが独自に拡張した七行だ。
七行というのは多分、五行の木・火・土・金・水と仏教の五大(地・水・火・空・風)あるいはヨーロッパにおける四大にエーテルを加えた5元素(空気(風)・火・地・水・エーテル(空))を組み合わせたものと思われる。なぜ五行のまま使わず七行に拡張したかと言えば、それは14の経絡と対応させるのに五行では使いづらかったからだろう。何しろ14と5は互いに素な(つまり1以外に公約数を持たない)関係だから。
APでは相手の持つ問題に対応した2つの経絡(これを主経絡、副経絡と呼ぶらしい)を割り出し、その2つを同時に処理することでホログラフィックに(注)相手のボディマインドに働きかけることができる、としている。
その2つの経絡を割り出すのには、キネシオロジーで鼓舞点、鎮静点と呼ばれるツボの反応を調べたりするのだが、あまり詳しくは知らない。
(注)詳しくは過去記事「アダム・リーマン氏との会食」を見てちょうだい。
で、APが七行という象徴体系をそのシステムに組み込んでいるのに触発されて、私も象徴体系を組み込んだ治療システムを作ることを思いついた、というわけ。
コンセプトは…
・これまでにないものであること
・治療システムであるから当然、使って効果があるものであること
・美しく、使いやすいものであること
・この世界のありようを精密に映しだしたものであること
である。
もちろん、何もない真っさらなところから、このようなことを始めようと思ったわけではない。モノになるかどうかはわからなかったが、一応の出発点となるものは持っていた。それがカバラの「生命の木(Tree of Life)」である。
それはまあ、APが七行なら俺は「生命の木」を使ってやるー、みたいなものだったのだが、ずっと昔から気になっていたのだ。アレが「生命の木」と呼ばれているということは、治療に使えるんじゃないか、と。それがAPのミニ・セミナーを受けた時に呼び起こされ、じゃあその線で考えてみるか、というふうになったわけ。
それに仮に失敗しても、別に誰かに何かを約束しているわけでもなかったので、自分には何のリスクもなかったし。
で、実際に始めてみると1カ月くらいで形になり始めた。それについては長くなるので2に続くが、このシステムを作るのに使った参考文献を以下に挙げておく(順不同)。
イシス学院 カバラー初級講座資料
『神秘のカバラー』(ダイアン・フォーチュン著 国書刊行会)
『柘榴の園』(イスラエル・リガルディー著 国書刊行会)
『A GARDEN OF POMEGRANTES Second Edition』(Israel Regardie著 LLEWLLYN PUBLICATIOS)
※『柘榴の園』の原書。日本語版には意味不明な箇所や誤訳が散見されるため、こちらも使った。)
『オカルト生理学』(ルドルフ・シュタイナー著 ちくま学芸文庫)
『体と意識をつなぐ四つの臓器』(ヴァルター・ホルツアッペル著 イザラ書房)
では、Eテレの『人形劇シャーロック・ホームズ』のOPでも見ながら2をお待ちいただこう。この劇ではホームズは15歳という設定なので、OPではシャーロック・ホームズという人間の人格が形成されていく様子が象徴的に表現されている。nanoの歌う曲のタイトル「Scarlet Story」は、もちろんシャーロック・ホームズ・シリーズの記念すべき第1作『The Study of Scarlet (緋色の研究)』から取られている。
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