「わけあって安い」は、無印良品が初めて登場した時のキャッチコピーだ。今は無印の商品は決して安くはないが、当時は同じような他の商品に比べて結構安かった。が、無印が支持されたのは値段が安かったからではなく、「これこれこういう理由で、これだけの値段で出せるんだよ」ということを、商品1点1点について明記していたことにある。この「わけあって安い」というコピーは、逆に言えば「理由もなく安いものなんてないんだよ」ということも表している。そう、理由もなく安いものなど、ありはしないのだ。それが日用雑貨でも、あるいはマンションでも。
というわけで、姉歯設計事務所の構造設計書偽造問題である。発覚から日がたって、徐々に明らかになってきたのは、この事件が決して、いち建築士が仕事ほしさに暴走してしまった、といった類のものではなく、マンション供給過剰の中で、安さでしか他社との差別化ができない中小の業者が、「安かろう悪かろう」へと突っ込んでいった果てに起こった、ある種、構造的なものだったと言える。
となれば、今は姉歯建築事務所がらみだけで、問題のある建物を探し出そうとしているが、遠からず、それだけでは済まなくなるのではないか、ということが見て取れる。姉歯建築士が聴聞会で、取引先から「鉄筋の量を減らせ。できなければ、事務所を変える」と言われた、と証言していることからも、同じようなことをやっている建築士事務所はまだまだある、と考えなければならない。実際、26日付けの朝日新聞の記事には、ある1級建築士の「丁寧な仕事より、いい加減に計算して仕事を早くこなす業者が元請け側に喜ばれる」という言葉が載っていた。今は21棟とされている欠陥建築の建物が、これから幾何級数的に増えていく可能性もあるのだ。
理由もなく安いものなど、ありはしないのだ。コストダウンを狙った今度の偽装設計は、非常に高くついた。しかし、その割を食うのは、半分グルになって偽装を行った業界の連中ではなく、何も知らずに/何も知らされずに、マンションを買ってしまった居住者と、そんなくだらないことに税金を使わされてしまうであろう国民だ。村上建設に至っては、さっそく(?)不渡りを出したため破産申し立てをするという。構造設計偽造のあとは、偽装破産、偽装倒産か? そうさせないためにも、この件は徹底的に追及されなければならない。
日本では司法取引は認められていないので難しいが、この際、自主的に罪を告白すれば、告白したところだけは法的責任を問わない、などの特例措置を設けるくらい思い切った手を講じて、業界からの告白/告発/密告を奨励し、業界の暗部をえぐり出すことを考えてもよいのでは。
というわけで、姉歯設計事務所の構造設計書偽造問題である。発覚から日がたって、徐々に明らかになってきたのは、この事件が決して、いち建築士が仕事ほしさに暴走してしまった、といった類のものではなく、マンション供給過剰の中で、安さでしか他社との差別化ができない中小の業者が、「安かろう悪かろう」へと突っ込んでいった果てに起こった、ある種、構造的なものだったと言える。
となれば、今は姉歯建築事務所がらみだけで、問題のある建物を探し出そうとしているが、遠からず、それだけでは済まなくなるのではないか、ということが見て取れる。姉歯建築士が聴聞会で、取引先から「鉄筋の量を減らせ。できなければ、事務所を変える」と言われた、と証言していることからも、同じようなことをやっている建築士事務所はまだまだある、と考えなければならない。実際、26日付けの朝日新聞の記事には、ある1級建築士の「丁寧な仕事より、いい加減に計算して仕事を早くこなす業者が元請け側に喜ばれる」という言葉が載っていた。今は21棟とされている欠陥建築の建物が、これから幾何級数的に増えていく可能性もあるのだ。
理由もなく安いものなど、ありはしないのだ。コストダウンを狙った今度の偽装設計は、非常に高くついた。しかし、その割を食うのは、半分グルになって偽装を行った業界の連中ではなく、何も知らずに/何も知らされずに、マンションを買ってしまった居住者と、そんなくだらないことに税金を使わされてしまうであろう国民だ。村上建設に至っては、さっそく(?)不渡りを出したため破産申し立てをするという。構造設計偽造のあとは、偽装破産、偽装倒産か? そうさせないためにも、この件は徹底的に追及されなければならない。
日本では司法取引は認められていないので難しいが、この際、自主的に罪を告白すれば、告白したところだけは法的責任を問わない、などの特例措置を設けるくらい思い切った手を講じて、業界からの告白/告発/密告を奨励し、業界の暗部をえぐり出すことを考えてもよいのでは。
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