「子供の絵は先入観の無い自由な、大人には描けない絵、そこに触発される」と、名のある芸術家から愛好家まで一定数の方が言う。
しかしモーツァルトの曲は子供の頃から成熟している。そこが天才の証。
単に技術が大人の域に達している子供、というだけなら珍しくない。子供の頃から「聖人の域」に達しているのがベラスケス、ピカソ、そしてモーツァルト。
僕が教える作曲教室の生徒の一人が毎回モーツァルトの少年時代の作品を分析の教材として持って来る。
これまでは真剣に弾く事の無かったそれらをレッスンで弾きながら丹念に鑑賞し、感嘆する。
メロディー・バス・内声各声部のデザイン、緩急の構成、王手の和音(ドッペルドミナント)…バッハのインヴェンションのような、クーラウやクレメンティのソナチネのような。
即ちバッハの息子の一人、ヨハン・クリスティアン・バッハの後継者の証。
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