湯河原の施設で暮らす88歳の母の部屋が今年1月、介護棟に変わった。その部屋には電話の設備が無い。
それまで毎日僕のチェロ演奏を電話で母に聴いてもらっていたが、コロナも下火になり、母の世話をして下さっている方から会いに来ないかと促され、4月1日チェロ持参で行くことにした。
母に会うのは3年振り以上…もし毎日電話していたら「電話で充分」という母の言葉に甘え、会いに行くことは無かったろう。
面会は30分と制限されているが、僕のチェロ・リサイタルとしては丁度良い。施設のオーディオ室で母一人のために弾いた。*
「大きな楽器を持って来るの重くて大変だったでしょう」「作曲家なのに楽器も弾けていいね」「左手が難しそうね」等、会話も弾んだ。
曲想の変わり目で身動きするのが感じられた。拍手の素振りもしてくれた。
母は車いす無しでよちよち歩いていた。別れが惜しまれ月一回来ることを約束した。
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