ウィーン・Universal Editionから拙作の出版第1弾は、満を持してオーケストラのための《水循環》(2017/24)。
乳白色で半透明の冒頭楽章から、楽章を追うごとに色彩が強くなる、自然ハーモニクスをモチーフにした作品。
大型スコア57ページ:€39.95。等倍サンプルページ12 (Show complete preview)、4分のダイジェスト音源、日英の詳細なプログラムノート (Show in JPN)、全曲の音源。
プロフィールページには10歳からの影響を受けた人等と作風の変遷、作品の批評一覧。
昨年春Universal Editionの入会審査に通った後、提出作品はその内出版されると思い秋まで待っていたがそれは誤解で、より磨き上げた決定稿を作曲家自らアップロードするとの事(24時間後に出版となる)。
3楽章から成るこの作品はスコア、パート譜とも楽章ごとファイルを分けており、部分的に改訂もしていてPCには多くの類似ファイルが混在していた。楽譜作成ソフトFinaleのバージョンも初稿作成時と最新のものとでフォント等が異なるため、出版にはバージョンを統一し、3つの楽章を一つにまとめる手間を要する。それで、オケ作品の出版に必要なパート譜は少なくとも10だが、手順や注意事項を忘れない内に全パート作成することにした。その過程でスコアのミスも発見、修正した。
こうして間もなくアップロードという状態だったある日の夕方、出かける支度をしている時、初稿では2本だったホルンを第3楽章のみ4本にすることを思いつき、一週間かけて増強、緻密にした(そもそもホルンが2本というのは、作曲のきっかけとなったスイスのコンペの規定)。これで楽章を追うごとに色彩が強くなる様がより明確になる。因みにカラヤンはベートーヴェンの交響曲の録音の際、スコアに管楽器が2本ずつ指定されているのを倍にしたらしい…リッチな音になる訳だ。
なお、この作品の第2、第3楽章のセットはISCM World New Music Days 2021 上海・南寧大会に入選したが、新型コロナの影響で開催されていない。
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