迅雷風烈の序からcis mollで低い単旋律のパッサカリア主題(ラフマニノフも愛した「コレッリの主題」)による13の変奏が始まり、アカデミズムを嘲笑う奔放な技巧が繰り広げられ、ナポリの調、D durで天使の遊戯のようなミュゼットに突入する。このミュゼット(トニックの固執)は、装飾音やジグザグ音形がパッサカリア主題と類似し、更なる変奏と考えられる。
後半、内省的なレシタティーヴォがパッサカリア主題に応答し、転調しつつ波が広がりミュゼットも交え、終盤、果てしない鉄槌の連打(ドミナントの固執)が歓喜の渦と勝利の凱歌へ導く…
リスト「スペイン狂詩曲」を暗譜した。
なお、cis mollからD dur への主調の変化は、マーラーの第5交響曲にも受け継がれる。
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