前回、前々回と汁なし麺で韓国、東南アジアのエスニック麺を取り上げましたが、日本にも昔
から、似たようなものがあるではないですか。それは『ぶっ掛け・うどん・そば』というものです。
つまり、茹でた麺を器に盛り、生醤油や少量の汁をかけて食べる、あのうどんの事です。今で
はその麺の上に様々な具材や薬味を乗せて食べますが、麺、汁ともに温かいものと冷たいの
があり、その地域や家庭で様々なものがあります。主な具材・薬味は下記のように様々です。
(主なもの)
・おろし生姜、ワサビ、大根おろし
・白ネギ、万能ネギ、刻み生玉ねぎ
・天かす、天麩羅、薩摩揚げ、蒲鉾、練り物、竹輪
・とろろ、練り梅
・海苔、塩昆布、わかめ、鰹節
・うずらの生卵、ゆで卵、、温泉卵
・きのこ類
・牛肉の甘煮、鶏のささみ
・シソ
『ぶっかけ・うどん』の歴史は古く、江戸時代に同じような饂飩が考案され誕生したという。
岡山県の倉敷に江戸の代官が来た際に差し出したもので、江戸の『ぶっかけめし』に
あやかって代官が『ぶっかけ・うどん』と命名した、との俗説があります。それより、今に至る
までに倉敷と饂飩のメッカ香川から全国に広まったとのことです。
(レシピの参考URL)
http://cookpad.com/recipe/449120
※ 同じような言葉に『掛けうどん・そば』がありますが、これは『ぶっ掛け・うどん・そば』が
時代とともに略してなったものですが、内容は違い、こちらは、温かい汁の中に温かいうどん
やそばを入れたもので、具材は刻みネギしか入れません。関西では『素うどん』と呼ばれて
います。汁はたっぷりです。(関西は薄色の汁によくダシがきいていますね)
話は変わりますが、関西は蕎麦より饂飩を多く食べ、関東特に東京では饂飩よりも蕎麦を
多く食べているような気がします。お店の数もそれに比例しているような感じなのですが、
でも饂飩屋でも蕎麦がありますし、蕎麦屋にも饂飩を出しますから、何とも言えないのですが。
※ 関係のない話ですが・・・
蕎麦屋のお品書きにある『大ざる』が『ザル蕎麦』の大盛りであることを、知ってましたか?
でも『大盛りザル蕎麦』って何故書かないのでしょうか?(笑)