ながれやま栞 お話グループ中央 

子どもが好き、絵本が好き、おはなしが好き。そんな仲間たちの活動の様子を、折にふれてお知らせします。

今日はハッピーメロディさんの講習会でした

2024-02-16 | 勉強会
おはなし会で子どもたちに大人気のパネルシアターについて知識を深め、
スキルアップを目指したい、私たち

そんなわけで、今年度お招きした講師は……
大学で教鞭をとられながら、
子どもたちに笑いと夢とわくわくを届けるパネルシアターの伝道師、
みんな大好き「ハッピーメロディー」のぴんくさんみどりさんです


「鼻水~」byぴんくさん

ちなみに、7年前にも栞の講習会の講師としてお越し頂いていて、
そのとき以来、我がグループ内にもファン多し

さて、この日はメンバーのT花さんが、
お嬢さんのEちゃん(4歳)とSちゃん(1歳)を連れて参加~。
そこで、ぴんくさんとみどりさんは、お得意のバルーンアートを皮切りに、
普段、幼稚園や保育園などで演じられているパネルシアター
「ひよこちゃん」や「雨ふり」などの演目を、
EちゃんSちゃんの反応を見ながら、時に語りかけながら、
次々と実演して下さいましたよ。


最初は完全に借りてきた猫状態で固まっていたEちゃんも、
お二方の楽しすぎる熱演に、
いつしか見知らぬ大人に囲まれていることなどすっかり忘れ、
目を輝かせ、指をさして笑い、クイズに答えたり、声をあげてつっこんだり、
大盛り上がりでした




う~ん、さすが!
我々では絶対こうはいきません!

T花さん親子が用事で中座した後も、実演は続き、
7年前には見なかった新作(?)や、
7年ぶりに見てもやっぱり笑っちゃう鉄板作品を、
大いに楽しませて頂きました。



そして今回はなんと、
パネルシアターのテキストまでご用意頂き、
パネルシアターにまつわるありとあらゆることを、
その誕生秘話(?)から始まって、とても詳しく講義して頂きました。

なんでも、お二方の大学の恩師でもありお寺の住職でもある古宇田亮順先生が、
かつてキリスト教の宣教師が使っていたフランネルグラフというものからヒントを得て
パネルシアターを考案され、1973年にPペーパーを使った今の形を完成させたのだそうです。
パネルシアターって、新しいようでいて、実は50年以上の歴史があるんですね

絵本の読み聞かせでは、
読み手はなるべく自分の気配を消すというか、目立たないように心がけますが、
パネルシアターでは、
パネルと絵人形だけでなく、
演じ手も含めた全体が「シアター」なのだとか。
だからパネル上の絵人形操作だけでは子どもたちに伝わらない、
あるいは伝わりにくそうなときは、
演じ手の動きや演技で補うことも大切なのだそうです。
なるほど~。
お二方のキレッキレの動きと弾ける演技は、そのためだったんですね!




あと、アイスブレイクとして、最初にわざと失敗してみせるのも手だそうです。
一回目、二回目の失敗では子どもたちが反応できないこともあるので、
三回繰り返すのがコツ
そうすると子どもたちも必ず笑ってくれるそうです。
逆に三回試して笑ってもらえない場合は、
そのネタは面白くないということなので、
やめた方が良いとのことでした

それから、子どもたちを惹きこむためには、流れが重要で、
例えば、最初に『トンネルぐるぐる』をもってくると、
子どもたちは、声は出さないながらも一緒に腕をぐるぐるまわしてくれるので、
そうやって気持ちがほぐれたところで、『雨降り』をもってくる。
そうすると、傘に隠れてるのは誰かな?とクイズを出しても、
子どもたちはどんどん答えてくれるのだそうです


さて、配布されたテキストは、ぴんくさんのイラストによる図解がいっぱい載っていて、
とっても分かりやすいのですが、
お二方は、さらにパネルと絵人形も駆使しながら、
絵人形の作り方やしかけについて、微に入り細を穿つ解説をして下さいましたよ。

絵人形を作る際には
必ず色を塗ってからポスカの黒で縁取りするとか、
糸止めのしかけは十分な遊びをもたせてゆるく止めるのが鉄則とか、
絵人形をパネルの上に二重三重に貼る場合は
上に貼る絵人形の裏にパネル布で裏打ちが必須とか、
絵人形がパネルの奥へ遠ざかっていくように見せるためには、
絵人形をはがすとひとまわり小さい絵人形が現れるように重ね貼りしておくとか、
糸引きのしかけでは、糸の先に適度な重さの厚紙の重りをつけておくとか、
ずらし貼り用の絵人形を作るときには
Pペーパーを絵の形に沿って切るのではなく
ずらし貼りの際手に引っかからない形に切るなどなど、
たくさんの有益な知識を授けて下さいました

(華麗な「ずらし」テク)


パネルシアターの書籍は売れないので
今はほとんど出版されなくなったとか、
Pペーパーは原料高騰のためか年々薄くなっている上に
ステルス値上げだけじゃ追いつかず
価格までもが上がっているとか、
Pペーパーが薄くなった結果たいへん風に弱くなり
夏場冬場はエアコンの風向に注意が必要とか……

切なさに涙が出ちゃう知識まで、

それはもう多岐にわたって、ご教示頂きました

続いての質問タイムでも、
遠慮を知らない我々の根掘り葉掘りの質問に対し、
お二方は惜しみなく答えて下さいましたよ


ところで、
とってもとっても今さらながらですね、
ワタクシ、気づいたんですけれどもね、
お二方のお手製の絵人形って、
我々が持っている市販の絵人形よりもね、
一まわりも二まわりも大きいんですよ
(え、そこ? 逆に7年前何見てたの?)というツッコミの声が聞こえる……

絵人形が大きいとですね、
持ち手で絵人形が隠れちゃう心配がないので、
非常に操作がしやすそうですし、
何よりも、パネルとの大きさのバランスが良くて、
とっても迫力があるんですよ!
見てる側への訴求力が違う!!

大きさって……
大きさって……
ものすごく重要なんですね

(ただなあ、Pペーパーの価格を考えるとなあ……泣)



それはともかく、

最後はバルーンアート『おさんぽぶたさん』のワークショップ。
ワークショップとはいっても、
お二方が予め全てのパーツを用意して下さっており、
我々のやったことといったら、
風船をポンプでふくらませて口をしばることと、
ブタさんのお目々になる丸いシールを黒く塗ることと、
全てのパーツの両面テープを剥がして、
それらを並べて、エイッと風船をくっつけ、さらにお目々シールを貼って、
最後に、これまた予めご用意頂いた、カラフルでお洒落な毛糸を、
風船の口に結びつける……
と、これだけ。

完成したぶたさんをおさんぽさせてみたのですが、
本当にトコトコ歩いてるみたいで、
とっても可愛かったです

たったこれだけでも、作ったぞ!という達成感があったので、
例えば、未就学の子どもたちには、目だけ書いてもらって、風船に貼りつけてもらうとか、
小学生なら、耳も貼りつけてもらって、毛糸も結んでもらうとか、
それだけでも、作ったぞ!と達成感を味わってもらえるかもしれませんね。


というわけで、

こんなに色々して頂いて、本当によろしいんでしょうか?
と、教えて頂いている我々が不安になるくらい(?)
超もりだくさんの、非常にためになる、それはもう楽しい楽しい講習会でした


ぴんくさん、みどりさん、本当に本当にありがとうございました
7年前よりもっともっとファンになりました
今日教えて頂いたこと、ぜひ今後の活動で活かしていきたいと思います。


一緒に受講して下さった、中央図書館はじめ他団体の皆さま、
おはなしグループ森の皆さま、
この講習会を企画運営して下さった運営委員さんにも、
心からの感謝を!

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ブックトークの勉強会

2022-03-14 | 勉強会
3月9日に生涯学習センターの広いお部屋を借りて、感染対策を行いながら今年もグループ内の勉強会を行いました。

講師は、昨年もお招きした東京子ども図書館で事務局長をされている清水千秋先生です。

昨年は幼児や小学生に読み聞かせを行う際の選書についてや、読み聞かせにおすすめの絵本をご紹介してくださりました。

今年はブックトークについての講演会でした。

小学校での読み聞かせを行っている私達にとって、ブックトークはとても興味がありました。

まずブックトークとは、どういうものなのかから始まり、清水先生が実際に小学中学年と高学年で行ったブックトークの
プログラムを実演してくださりました。



子供達の読書意欲に繋がる事を願って行うブックトーク。
読み聞かせとは違って、自らの話す力が必要となる技術です。
今回の勉強会を踏まえて、今後チャレンジしてみたいなぁと思いました。

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今日は講習会でした。

2018-09-18 | 勉強会
今日は、お話部会森と我らお話部会中央の合同講習会でした。
お招きした講師は……

じゃ~ん


紙芝居、手遊び、パネルシアターなどなど、多彩なパフォーマンスで子どもたちに大人気の
BUNちゃんこと、荒木文子先生です!

初めに、小さな子の喜ぶアンパンマンやディズニーなどの手遊びを習いました。
そして、いよいよ、みんな楽しみにしていた紙芝居講座です。
まず、小さな子向けの紙芝居「だるまさんがころんだ」「いちにのさっちゃん」
年長~小学生向けの「さらやしきのおきく」「おしょうがつの おきゃくさん」など


「BUNちゃん先生」の楽しく生き生きとした実演を楽しみました。
紙芝居ごとに、全く違った世界が目の前で展開され、しかもそれぞれが素晴らしいので、みんなもう夢中。
これが講習会であることをすっかり忘れ、子どもにかえって楽しみました。


さて、お楽しみの後は、お勉強の時間ですよ。
レジュメをもとに、紙芝居を演じる際の立ち位置(姿勢)や、
幕紙の使い方、紙芝居の抜き方、キャラクターの演じ分け方、
また(参加型紙芝居の)聞き手への呼びかけ方、などなどをレクチャーして頂きます。

そして、なんと!先生のご提案で、
講習会参加者メンバーが、実際にその場で、紙芝居に挑戦しました。

「コッコおばさんのうれしいおでんわ」「おにぎりおにぎり」「あたまにかきの木」
1作につき3人程度が立候補し、
キャラクターの演じ分け方や紙芝居の抜き方に気をつけながら、
ぶっつけ本番で紙芝居を読み、
先生から直接、具体的にどこをどうすれば良くなるか、指導して頂きました。

講習会の後は、先生とのランチ!
BUNちゃん先生の明るくて気のおけないお人柄に、
メンバーみんな喜んで質問しまくったり
先生のお話に笑い転げたり、
大変楽しい時を過ごしたのでした。

BUNちゃん先生、素晴らしい講習会をありがとうございました。
ぜひ、また講師としていらして下さいね。

今回の講習会は手配・準備・当日の運営・撮影・後片づけなどを、全てお話部会森が引き受けて下さったんです。
お話部会森の皆様、本当にありがとうございました。

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伊藤明美先生講演会

2017-09-08 | 勉強会


今日は講師をお招きしての勉強会がありましたよ。
すごい方にいらして頂きました。
なんと、元浦安市立図書館司書で、朝日新聞「子どもの本棚」の書評委員、
東京書籍中学国語教科書編集委員、ブックスタート絵本選定委員などを歴任され、
全国昔ばなし大学の講師もされている、伊藤明美先生です


最初に、浦安市立図書館の環境についてうかがったのですが、
なんと浦安市には「中学校区にひとつ」図書館ないし分館があるそうです。
しかも図書館業務についている全員が司書資格をお持ちだとか。
その上、赤ちゃんから小学生まで、子どもたちが切れ目なくおはなしに親しめるよう、
読み聞かせやストーリーテリングに力を入れていて、
年齢層別の多様なおはなし会が多数開催されているとのこと。
しかもなんと年間にのべ1000回、職員の方々が小学校へ出張して読みきかせをしているそうです。

図書館では、司書の方々が、おはなし会ではないフロアーワークの時間も大切にされていて、
来館した子どもたちと積極的に関わり、ごく普通に一緒に絵本を読んだり読み聞かせたりされているようで、
よく来館する子どもたちは司書さんのことを「●●さん」と名前で呼んでいる模様。
名前で呼んでもらえる関係になるって、すごいことだと思います。
出会った子どもたちとの交流エピソードを、ここには書ききれないほどうかがったのですが、
子どもたちと「子どもの本」に関わる図書館の方々の距離がいかに近いか、
また職員のみなさんがどれほど細やかに配慮されておられるかが察せられました。
なんでも、子どもの本やおはなし会に関わる職員の方々は、
皆さんが本格的に語りの勉強をしながら日々の業務をこなしていらっしゃるのだとか!
この恵まれた図書館環境は、税収の多いうらやまし……じゃなかった、
浦安市の潤沢な予算のおかげはもちろんでしょうけれど、
職員のみなさんの弛まぬご努力の賜物なのだな~と思いました。

また、子どもたちに読み聞かせやストーリーテリングを行う意義や心構えについてもおうかがいしました。
人間はお母さんのお腹にいるときからすでに「聴覚」があるので、
五感の中でも聴覚の働きはとても大きい役割を果たしているのだそうです。
わたしたちが生きていく上で「言葉」は欠かせないものですが、
子どもたちが言葉を取り入れて自分のものとしていくためには、
家庭だけでなく、色々なところで出会った本やおはなしを通して、
「耳」から入ってきた言葉を蓄えていってもらうことが、とてもとても大切なことなのだとか。
また、聴覚はもちろんですが、子どもたちの五感に働きかけをすることも重要だそうです。
たとえば伊藤先生は、「ちいさなかがくのとも」の「とんぼとんぼあかとんぼ」を読まれるときに、
子どもたち全員の指先に、お手製のとんぼをちょこんと止まらせてあげるそうで、
子どもたちはしんぼう強く待っていて、とんぼが自分の指にとまるととてもほっとして喜んでくれるそうです。
疑似体験とはいえ、とんぼが指先にとまったときの感触、とまってくれるまでの期待と緊張が入り混じった気持ち、
そして、とまったときの喜びなどを味わった直後に絵本を読んでもらったら、
絵本やとんぼに対する印象がどれだけ深まることか!
素敵だなあと感じ入りました。





<続く>

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今日は講習会でした

2017-02-10 | 勉強会
今日は、森お話部会と我ら中央お話部会の合同講習会でした。
お招きした講師は……

じゃ~ん。
わくわく最強パネルシアターコンビ、
「ハッピーメロディ」さんです!

(「はなみず~」byぴんくさん)

みどりさんとぴんくさんのおふたりが、
2時間にわたって風船ショーや数々のパネルシアターを実演して下さいましたよ。
実演の合間には、子どもたちを楽しませるヒントやコツなど、
お役立ち知識も丁寧に解説して下さったんです。

歌と手遊び「カレーライス」。可愛い絵人形と心にくい仕掛けが、また楽しい!
 


みんな大爆笑。ハッピーメロディ版「こぶたぬきつねこ」
ブログ係は動画でも撮影させてもらい、帰宅後も繰り返して再生し笑い転げてます。
もうもう最高!



「たきび」。誰もが知っている童謡ですが……おまけで、なんと美味しそうな焼き芋まで!
 


これは、なんとマジック!
 
客席の誰かひとりが選んだ果物を…あら不思議!ピンクさんがあてちゃうんです。
後でしっかりタネと仕掛けを教えてもらいましたよ。


さらにさらに、絵人形の作り方講座までして頂きました!
聞いていたら、おのれの画才を顧ず、オリジナルを作ってみたくなってきましたよ。



ただ今ブラックパネルシアター準備中。
 
演目じたいは暗闇の中なので写真が撮れませんでした。
でも、とにかくすごかったんです。
蛍光とか蓄光とか、歌声とかね、もう、わくわくしっぱなしなの!
(見てない人には、全然分からないですね。すみません)
最後の「注文の多い料理店」は圧巻でした。
いやー、素晴らしかった!
ここでご紹介した他にも、楽しすぎる「鬼のパンツ」など、たくさんの演目がありましたよ。


フィナーレは再び風船ショー!
 

あまりに楽しすぎて、もう夢中。
笑ったりびっくりしたり喜んだりしているうちに、
あっという間に2時間が経っていました。

おふたりの表情や動き、演技、かけあいや互いの間のとりかたなどが、それはもう絶妙で、
しかも全てのプログラムにBGMが使われていたため、会場の雰囲気がさらに盛り上がり、
どの演目も生き生きと楽しく感じられました。

そうそう、BGMといえば、
おふたりは同じ演目用にBGMを何パターンも用意され、
(必要なバージョンをリモコンですぐに頭出しできるようにして)
状況に応じて使い分けていらっしゃるそうなんですよ。
すごいですよね!(語彙が貧困なので「すごい」しか言えない……)

ぴんくさんの(可愛くて歌声も麗しいのに)突き抜けたおとぼけ感と、
みどりさんの(賢くて真面目そうなのに)ハジける演技が、
なんとも言えない良い味を醸しだしていて、素晴らしかったです。

いやあ、パネルシアターの世界って、深いんですね!

これまでブログ係は、なんとなくパネルシアターって、
お話を語りながら、あるいは歌を歌いながら、
パネルに絵人形を、手際よく見やすく貼りつけていけば、それでオーケー。、
なんて思っていたのですが、
とんでもない!!

おふたりの実演を生で拝見して、
パネルシアターを通してお話や歌がこんなにも印象深くなること、
見ている人をこんなにも楽しませることができることを知りました。

ぴんくさんとみどりさんによると、
昨今では子どものためのメディアがあまりにも増えたせいか、
パネルシアターは現在残念ながら下火傾向にあるそうなのですが、
おふたりは「人と人の触れあい」によるこの表現手段を、
これからも大切にしていきたいとおっしゃっていました。

わたしたちも、お手製の絵人形をつくったり、
演じるときの表情や動きにも力を入れたりして、
パネルシアターを通じて子どもたちに楽しく豊かな時間を届けたい!
と心から感じたことでした。

ラッシュを避けて、朝うんと早くからいらして下さった、
講師のぴんくさん、みどりさん、
この講習会のためにご尽力下さった栞の両お話部会の方々、
そして、特別に参加して下さった図書館の妖精さん、
おかげさまで、素晴らしい講習会でした。
心から感謝です。


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