すがたの狩人 雑記帳

いくつになっても、いろんな事象に好奇心を持って"影像(すがた)の狩人"でありたい・・と思ってる大阪のオジンのブログ

食品廃棄

2008-01-08 23:14:10 | 時事・世相
消費期限や賞味期限の表示の無意味さというより、その義務化は罪悪だと思っている狩人の持論は、何度も記事にしています。1年前の記事です。↓
http://blog.goo.ne.jp/sugata_karyudo/e/50d8e748801a4b83849ca119f6b80947

消費期限の表示ではないが食品表示の問題として、狩人も同感、共感の記事がありました。
今日の毎日新聞の記事「記者の目」から抜粋します。
≪「自給率低い国なのに愚策」
昨年は食べ物の回収ラッシュの年だった。食品企業による自主回収は756件もあった。
調べてみると食品として十分食べられるのに廃棄されたケースが多いのに驚く。

食糧自給率が40%を割り、資源危機が迫る日本で、こんなモッタイナイことが今年も続くのかと思うとぞっとする。≫と。

記者は次のような典型例を上げてその愚かさを訴え、私には「偽」よりもむしろ「愚」という言葉の方がぴったりくる と結んでいる。

≪・福島と神奈川で発生した乳牛の下痢などの伝染病が出たため、関連の牛乳や乳製品が60万個も回収廃棄されたが、最終検査で感染なしだった。たとえ乳牛が感染していても加熱殺菌されている牛乳自体は安全だ。

・9月の滝沢ハムの生ハムロース。本来は20g入りパックだが、自動重量計の誤作動で数時間にわたり、1g程度少ない製品が生産・出荷された。企業は数百パックを回収して焼却したが、実際に量目不足だったのは約20パックだったのに。

これなどは”消費者への告知と商品の交換”だけで十分なはずだ。なぜ全部回収して捨てるのか?

・11月の崎陽軒のシューマイ。原材料のタマネギとホタテの表示順序が反対になっていた。この程度で、回収・廃棄する必要があるのか?消費者からは同社に「もったいない」という意見が寄せられた。もっともな話だ。

・12月の敷島パン。小麦粉の生地が軟らかいと判断した担当者が小麦粉を加えたところ、通常より硬めのパンが製造・出荷された。一部のお客から「硬い」と苦情が来て自主回収となった。 これも告知と交換だけで十分だろう。

・12月の福島県のあんぽ柿。 生産者が7桁連続の製造所記号を「07-12010」と誤って記した。正しくはハイフンのない「0712010」だ。
こんな程度でも農協は県との相談で食品衛生法やJAS法違反を理由に、商品を回収せざるを得なかった。賛同する消費者はおそらくゼロだろう。

食品の期限切れ問題に詳しい甲南大学の奥田和子名誉教授も「食べられるものを捨てないで生かすという発想がなぜ生まれないか」と怒りの口調で話す。≫

そして、

≪だが、国も企業も消費者団体も、沈黙を続ける。事なかれ主義なのか・・・≫
という意見はその通りだが、狩人は異議あり、もうひとつ大きなもんだいを付け加えたい。

メディアの報道の在り方が、表示違反という表面的なことのみ取り上げて糾弾するばかりで上記のような観点、視点がないことが一番問題だと思います。

企業も国も都道府県も、マスコミの非難を恐れて責任逃れのため無駄な廃棄と解りながら愚行を続けているのです。

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1 コメント

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民法第一条 (うみうし)
2008-01-09 13:54:13
マスコミの阿呆さ加減は目に余るものがあります。
かれらの本来のスタンスは出来るだけ公平に客観的な情報を発信して社会の安寧に貢献することの筈です。

福岡の判決も含めて、司法・政治からマスコミまで日本のエスタブリッシュメント階級は全て民法第一条にかかげる法の精神「公序良俗に反してはならない」をもう一度勉強し直して欲しいです。
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