来年のWBC(World Baseball Classic)不参加を決めていた、プロ野球選手会が一転出場を発表しました。当初から参加を決めていたNPBの方針を追認することとなった。
マスコミは「よかった」「喜ばしい」というプロ野球関係者やファンの声ばかり挙げて歓迎していますが・・・
本当に円満解決したのでしょうか? 決して根本的な運営機構などの改善がなされたのではなく、何とか出場させるためのごまかしの方便に妥協せざるを得なかったということでしょう。
新井選手会長の発表会見でもその苦渋の選択であった事が思い測られます。
今回の件に関わらず、日本野球機構(NPB)の無為、無能さには幻滅です。本来はコミッショナーが先頭に立って、主催者側に対して日本の権利、利益を守るために断固交渉すべきなのに、参加ありきでアメリカ側の主張を聴くばかりで、逆に選手側を批判したり「参加すべきだ」と公言する始末。アメリカに対するこの国の外務省や防衛省とおんなじです。
そもそもこの大会は、各競技の国際連盟が主催して世界一を決めようという世界選手権大会とかサッカーのワールドカップなどとは全く別物です。WBCは大リーグ機構(MLB)と大リーグ選手会が共同出資した運営会社が主催する”興業”みたいなものです。
スポンサー権や放映権などお金はすべてにぎり、主催者が指定した参加国は選手を派遣するだけ。利益配分も一方的で大半をMLBが取る。
スポンサー料や放映権料など収益の大部分は日本の企業によるものにもかかわらず、日本の取り分は少しだそうです。
今回の選手会の主張は、金銭的な要求だけでなくむしろこのようないびつな構図を公にすることによって、より公正な真の世界大会への道を望んだからだと思います。 一部には金のためだけというとらえ方をされた面があり残念です。
今回の交渉で、日本代表を応援するスポンサー権やグッズ販売権(但しWBCの大会名称や大会ロゴを使わないで”侍ジジャパン”としてのものに限る)は日本側にあるということが確認されたことが、一歩前進で、選手側が出場決定の妥協理由として(落としどころとして)言われていますが、こんなことは、もともとあたりまえで、アメリカ側にお願いしたり確認を求めるまでもない事でしょう。
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