先日、胃の研究会に参加してきました。
最近、研究会の数が多いので、体力的に消耗しつつも、勉強になることばかりです。
撮影技術向上のためには、研究会への参加が必要です。
来月も開催されるため、また勉強しにいこうと思います。
さて、今日は先日行われた研究会の内容を簡単にまとめてみました。
講演していただいた先生は、現状に満足せずつねに向上心を持ち続けることが重要である。NPOが提案した基準撮影はあくまで基礎であって、そこで慢心するのではなく、病変発見に努める撮影技術を体得するようにとおっしゃっていました。
私は胃角部前壁小彎寄りの病変発見について質問しました。
NPOで決められている前壁の撮影には腹臥位の正面と第2斜位像があります。
私が普段から行っているのは対策型検診(Population-based screening)である間接撮影8枚法であるため、腹臥位の第1斜位像をルーチンとして撮影していません。
しかしながら、小彎や胃角はがんの好発部位であり、腹臥位の第1斜位像は必要な撮影体位です。時間的制約やコストの関係から、受診者全員に対して、この撮影体位を追加するわけにもいきません。そこでどうすれば良いのかを聞いてみました。
先生からの回答は以下のようなものであり、私なりにまとめてみました。
①検査序盤で撮影する背臥位の撮影時、まずは胃角の正面(真接線)を基本通りに描出する。そのさいにわずかな胃角の辺縁や粘膜面の異常を透視下で確認する。
②ルーチン中、胃角の正面を表した状態で、寝台の角度をいろいろと調節しながら、起頭のみを利用し、胃角の状態を見る⇒もし異常があれば、辺縁ラインがイレギュラー化するかをみる。
③背臥位の第1斜位像、弱頭位の第2斜位像で胃角のアーチを確認する。もちろん基準通りに斜位像を撮影する。
④腹臥位の撮影時、枕を用いるのは大前提で、胃角を正面視して撮影する。そのさい、背臥位時と同様に、胃角のラインを読み取る。そして寝台を逆傾斜するときの透視観察はきちんと行う。
①から④をきちんと行えば、比較的高率に胃角部周辺の異常所見には気づけるとの回答でした。
後壁寄りにあるか前壁寄りなのかを撮影中に認識し、前壁寄りであるならば、腹臥位の第1斜位像の透視観察、および撮影に移行する。
この流れが良いとおっしゃっていました。
体験として、実際の撮影現場ではすでに、胃角部前壁小彎寄りの病変(浅い陥凹性)を捕らえてはいますが、もう一度再確認、そしてもっと良い方法はあるのかを疑問に思ったので質問してみました。