突然ですが、この写真で写し出されている箇所はどこでしょうか??
読影をするさい、まずはじめに行うことは、辺縁のチェックです。
辺縁がスムーズに追えるようかどうかを確認します。
この写真では、胃角がわずかに捻じれたような像になっているため、胃角部小彎の病変指摘はいささか基準どおりではないような気がします。
辺縁を読むと、次は胃粘膜面を読んでいきます。
粘膜面のヒダに異常がないか。例えば集中像がないかを見ます。
そしてバリウム斑や透亮像がないかを見ていきます。
1枚1枚の写真を撮影していくさい、その写真に対する目的部位はどこなのか。
考えて撮影していかなければなりません。
1番大切なことは、胃がん発見を始めとする、病変発見です。
この場合、胃角部小彎を真接線にねらわないで撮影をしていると、胃角部小彎の病変指摘は困難でしょう。
撮影中、病変の存在に気づけば、追加撮影で、胃角部小彎を真接線とした像を撮影できますが、
初心者など未熟な撮影者に、いきなり胃角小彎を追加させるのは酷でしょう。
初心者でも一定水準以上の写真を提供していくためには、胃角小彎を真接線とした写真をルーチンに取り入れるべきです。
以前、書籍「ルーチン力」を紹介しましたが、効果のあるルーチンを要求します。
こんにちは。
今日は、胃をわざわざ切る必要のない、内視鏡的手術について記入します。
胃癌治療ガイドラインでは、2cm以下の潰瘍を伴わない分化型粘膜がんが、内視鏡的治療の適応病変とされています。
つまり、未分化型のがんと違う分化型がんは、転移の可能性の低い、そしてがんが限局していることの多い特徴を持ちます。粘膜内に留まっていた場合、内視鏡的治療の適応範囲となります。
集団検診の胃透視でも、もちろんこの「2cm以下の潰瘍を伴わない分化型粘膜がん」が、術後QOLを向上させるための最大のターゲットとなってきます。
早期発見とは、具体的に何を見つければ良いのか。この2cm以下の潰瘍を伴わない分化型粘膜がんが、Pointといえましょう。
こんばんは。
前年度の発見胃がんの結果が続々と返ってきています。
胃検診の結果の通知を知り、精密検査である内視鏡検査を受けた結果、粘膜層に留まる胃がんが数多く発見されているようです。非常に効果の高い胃検診が行えていると思います。
胃の粘膜層に留まる胃がんで発見されれば、リンパ節の転移などがほとんどないため、極めて予後が良いです。
受診者の定期的な受診と、施設側の検診内容が充実してきている証拠かもしれませんね。
胃X線では、術者が病変の存在に気づき、追加撮影をし、病変の発見に努めることがいかに重要であるかと伝えてきました。
今日は、そんな病変発見を可能とするための読影の基礎を記入していこうと思います。
敵(病変)を知っておかなければ、発見することは難しいでしょう。
読影の手順を簡単に述べます。
読影するさい、その胃をみたときにはまず・・・。
①まず、撮影体位を明確にすること。
②胃の形を理解する
③空気の量
④造影の具合
⑤背景粘膜
いきなり病変の解析を行うのではなく、まずは胃全体について把握していくことが重要のようです。
また日を改めて続きを記入していこうと考えております。
撮影するだけではなく、読影にも足を踏み入れていく。その姿勢が大切ではないかなと感じます。撮影に慣れてきたら特に初心者の方々は、読影責任は医師だから。と思うのではなく、積極的に読影にも挑戦していただければと思います。
恐縮ですが、私もそんなえらそうに読影能力は高くないです・・・。
blogを通してと成長していきたいと思っています。
こんばんは。
先日、胃透視の透視像を録画することのできる機能が入りました。
早速、録画をしてみました。
感想は、一言。素晴らしい!!
病変発見の透視観察はこうあるべき!!と、動画で伝えることができるのが強みです。
また、新人のための透視観察のポイントを教えるさいにも動画が役立ちそうです。
そして他の撮影者が行った透視をもう一度、見ることが可能です。
そのため、気になった写真があれば、動画に戻って、病変の存在を確認することが可能となりそうです。
今日、院内の胃勉強会が行われ、みなの透視録画を見ましたが、思ったように透視できていないようです。目的部位に対して、きちんとバリウムを流しそして撮影を行う。この基本どおりに透視できていないようでした。
しかし一度録画した透視像は、あとで何度も確認することができるため、透視観察の改善点を浮き彫りにでき、修正を行えるものであると思います。
修正を繰り返して、胃内全体を限りなく透視する。
それにより、胃内腔の病変。特に胃がんの発見を行えるものであると信じております。
早速、明日は録画機能付の撮影台で、胃透視ができます。
みなに役立てるような録画をしていきたいですね。
さて、今日は少し受診者向けに、普段からアクセスの多い、スキルス胃がんについて書いていこうと思います。
以前も、胃透視と胃カメラの違いを話してきました。
胃透視は胃全体を見ることができます。
一方、内視鏡は目の前にある胃粘膜を細かく見ることが可能です。
一長一短があります。
木を見て森を見ず。有名な言葉ですが・・・。
胃透視は、森を見ることが得意ですが、木を見ることは苦手です。
内視鏡は、木を見ることは得意ですが、森すなわち胃全体を1枚の写真で把握することはできません。
参考になるHPがありましたので、ご覧ください。↓↓
http://www.katsuda-ichouka.or.jp/stomach-syorei1.htm
本日は胃がん症例に出くわさないという話しでいきたいと思います。
年間2万例以上、胃検診を行っていますが、最近胃がんに出くわすことが少なくなりました。
理由として
受診者全体が毎年受けられる人ばかりであること。⇒発見されても小さな早期胃がんばかり。
が言えます。
特に早期胃がん診断能が向上してきているため、発見されても早期胃がんばかりになってきています。
近頃、特にその傾向が強く感じます。逐年受診されているのにも関わらず、進行がんで発見されてしまった症例はまれになってきました。
これも早期胃がん診断能が向上したためでしょう。
しかしながら最近では、胃がんに出くわすこと自体が少なくなりました。
早期胃がん診断能が衰えているのか。それとも本当に臨床上では認識できないほど、シビアな、小さな胃がんの診断となってきているのか。
基準通り撮影を行う。透視観察の徹底。
スタンダードな考えは変わりませんが、新たな胃がん発見の糸口をつかむ必要があるのかなとも考えたりします。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_en1.gif)
病変部位の同定は大切です。
そして場所を認識したあとは、その病変の範囲を知る必要があります。
特に悪性腫瘍の場合は、正常と異常の範囲をしっかり見ていかなければなりません。
病変を詳しく分析していくためには、基準撮影のみではなく、病変への追加撮影が有効となります。
病変全体の模様を描出可能な二重造影法の第1法。
病変の凹凸を描出できる二重造影法の第2法。
そして病変の深さ、あるいは立ち上がりを見ることのできる、病変に対しての側面像。
そして最後には、病変の固さをみることのできる圧迫撮影法。
以上4点の撮影。追加撮影の観点から、おさらいをしてみました。
今日は、勝手ながらブログで
第1回N市で開催された胃の勉強会、無事成功されたことをお祝い申し上げます。
たけさん、マルコさん。おつかれさまでした。本当は記念すべき第1回の勉強会に参加したかったのですが、新人の歓迎会のためやむを得ず、参加を断念しました。
参加者は41名だったそうですね。参加者が多かったことにびっくりしました。
これからも胃透視が盛り上がることを祈っています。
こんばんは。
今日は普段から胃透視で使っている所見用紙を参考程度にアップします。
少し原寸と変えてありますが、おおむね以下のとおりです。
所見の当てはまるものに○をしてもらったりし、撮影者が思ったようにシェーマを書いてもらっています。
シェーマを書くことが大切であると、聞いたことがあり、とりあえず実践してみるか!!と思い、今もそのままです。
私的には、シェーマを書くことで、
①病変の存在範囲を意識するようになる
②病変の凹凸範囲をしっかり考えるようになる
③良性・悪性ずらの違いがわかるようになる
を目的としています。
ご希望がありましたので、本日の内容は所見表をアップしました。
また他のみなさまのご意見をお聞かせください。
春になり世間では入学式が控えていたりし、心機一転、環境が大きく変わる人も多いかと思います。
さて、そんな春に物事を新しく学ぶには非常に適している時期かなと思います。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hiyo_do.gif)
この4月からは心臓のCTをマスターしていこうと考えています。
先日の歓迎会で、医師からこう言われました。
「みなさんの意気込みは素晴らしいです。ただオーバーワークにならないように体調には気をつけてくださいね。」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hiyo_please.gif)
私は近詰めて物事に取り組むタイプなので、体調が悪くなることもしばしば。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_night.gif)
先生の言われたことを念頭において、これからも業務を遂行していこうと思います。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_fine.gif)
みなさんもオーバーワークには気をつけてくださいね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_night.gif)
どのくらいの間隔で、胃がん検診を受ければよいのか??
様々な意見があるかと思います。
実際の診療を行っていて、胃透視、胃がんを発見しても早期の段階。つまり胃粘膜面に留まっている胃がんでによる胃がん発見が少なくなってきています。
前年から受診されているかたばかりであり、発見が困難なのです。
何を言いたいのかというと・・・。ずばり、毎年受けられるわけですから発見されることが多いのです。
進行がんで発見される方は、大抵の場合、自覚症状が表れてから受けにくるパターンがほとんどのようです。そして多くの方は胃がん検診を定期的に受けていません。
我々は早期発見をするために日々、知識そして技術を向上させております。
しかし、そんな検診の精度や成績が上がっても、肝心の一般市民の方々が検診を利用しなければ、全くの意味がありません。
乳癌検診といった婦人科領域では、特にそんな危機感が強いようです。
こんなに検診精度が向上しているのにも関わらず、検診を利用しない。
そんな方々こそ、検診の重要性を理解していただきたい。
改めて、重要性をお話ししました。
今日は今日広く採用されている右回り回転法ではなく、左右交互変換法について話してきたいと思います。
現在の胃・X線撮影ガイドラインでは右回りの回転法が重要視されていますが、こと後壁メインの透視観察は左右交互変換が威力を発揮します。
身体の動きが激しい回転法だと、バリウムの流れがおおまかにしか認識することができません。
つまりよっぽど大きな病変でないと発見できないのではないのかと思います。
左右交互変換の弱点は、バリウムを腸へ流出させてしまいやすいことです。寝台を若干立てて交互変換してもよいのですが、
そのときは体部後壁小彎寄りの付着不良に注意しなければいけません。
しかし前述したように、後壁病変の透視観察は左右の交互変換のほうが、よく見えます。
腸への流出が気になるのであれば、下部撮影終了後、上部撮影中に移行しているさいの交互変換を透視観察すれば良いと思います。
実際に私はその段階で初めて、後壁病変の胃がんを発見したりします。
ここでの重要なことは、バリウムの流れをしっかり意識しながら撮影にあたることだと思います。
昨日よりも今日、今日よりも明日。毎日何か一つ身につけようと思う姿勢で消化管撮影も望んでいます。
ただ、レベルアップを実感できる瞬間が好きなだけです。