飯田線 牛久保駅の解体
牛久保駅が新しく建てられるという。
戦時中、豊川海軍工廠へ通う人々で賑わったそうだ。
十数年前のことだが、酔っ払って、切符を買わずに乗車し、降車後に清算するつもりでいたのだが、飯田線が行ったあとで、駅員がいないのに気が付いた。
「あれっ?」
「無賃乗車?」
だが、元国鉄職員の息子が、そういうわけにはいかない。
JRに電話をして事情を話し、後日、駅まで運賃を支払いに行くと、「珍しい人ですね」と言われた。
ただひとり、夜中の駅舎に取り残された時の記憶である。
何でもない記憶だが、駅舎と共に消えていくことだろう。