一時帰宅四巡目

息子から電話がありました。

「一時帰宅する時、草刈りバサミを持って行った方がいいよ」

「森になってるよ！牛はいないから大丈夫だ！」


・・・草刈バサミ！？・・・森！・・・牛！？・・・なんだ？？




一時帰宅四巡目、受付がドライブスルー方式となり大部簡単に帰れるようになりました。


って・・・我が家に帰るのにいちいち申請し許可がないと入れないとは。



国道は応急工事も終わり走りやすいです（走ってる車が少ない事もありますが・・・）


国道から住宅街に入ったとたん、壊れたままの塀や家が目立ちます。


雨風にさらされ、ますます壊れてゆくようです。





我が家に続く路地も両脇の草が伸び放題で車もゆっくり走らなければなりません。





ワァ！・・・・

ホントだぁ・・・森のようだ・・・





玄関までたどり着けない・・・


ひどいものです。ますますひどくなってきました。


このままだったら、家も朽ちてしまう・・・




今回は倒れて散らばっている物を片付けました。


袋詰め食品など置いたままだとネズミの餌になりそうなので（今回、子ネズミ発見）


あれもこれもと、ずいぶん買い置きしてたもんだなぁと感心してしまう。


洋服などは、どうしょうもないほど、。。。よくもまぁこんなに・・・我ながら呆れます。


持って行きたい物は山ほどあれけど、引っ越す事を考えると諦めなくてはならない。




東電のパンフレ・・・・今更ながら、空しいです。



町は、陥没が進んだり、崩れ落ちたり、朽ちたり、コンクリートの隙間から草が生えて見る影もなく。

家の周りの木々が生い茂りうっそうとして、荒れ放題。


町じゃなくなってきてます。

悲しいです。

毎朝の日課

ここ一ヶ月ほどラジオ体操をしています。


主人の提案で始めたのですが、最初はあまり乗り気じゃありませんでした。

ラジオ体操なんて、小学生じゃあるまいし・・・いまさら、やってみたって、と。


最初はなんだか気恥ずかしくて、テレビ画面に流れるお姉さま達に合わせる振りをしてました。

数日続くと、次第に恥ずかしさもなくなり、二人で本気モードで体操してました。

１０分ほどなのですが、終わる頃には息がはずむほどです。

全身を動かし、さぁ今日も頑張るかぁ～と思ってしまうから、不思議です（笑）


あちこち調子悪い所が出始めた私達、１０分間に肩を動かし、手足を動かすこと、

一日の始まりに体にとてもいいと思いました。


テレビ体操は週末もやっていますので、家にいるときは毎朝、１、２、３、とやっています。

置かれた場所で咲きなさい

タイトルからして、心にズシンと惹きつけられてしまった一冊です。



著者の渡辺和子さんは、ノートルダム清心学園理事長でありシスターでもある方です。


特に心に残った言葉があります。



　　　　「人はどんな場所でも　
　　　　　　　　　　　幸せをみつけることができる」

　　　　「どんなところに置かれても
　　　　　　　　　　　花を咲かせる心を持ち続けよう」


　　　　「どうしても咲けないときもあります。

　　　　　　雨風が強い時、日照り続きで咲けない日、そんな時は無理して咲かなくていい。

　　　　　　その代わりに、根を下へ下へと降ろして、根を張るのです

　　　　　　　次に咲く花が、より大きく、美しいものとなるために」




置かれた場所・・・辛い立場、理不尽な仕打ち。

前向きに前向きにと、わかっていても、出てくるのは不平不満ばかり。


避難者達みんなが今そう感じているのではないでしょうか。


そんな時にこそ「咲く」努力をしてほしいと言うのです。

読んでいて涙がこぼれました。


みんな辛い気持ちで頑張っています。

無理せず、今生きている事に感謝し、これからの夢を胸に希望を持ち続けて行くことが大切なのですね。


私の今年のくじ運は、

「何事も時の来るまで天にまかせ静かに居れ」「心静かに諸事控え身を謹んでその時まで待て」


やっぱり・・・そういう時期なのですね。

今、きっと根を下へ張り咲く時のための準備期間と思えばいいのかもしれませんね。


　

朝焼け・・・

朝４時半過ぎ、明るくなったカーテンを開けたらビックリ！

お向かいの家の壁が赤い！


・・・もう日が昇ったのかな？

・・・それにして赤いなぁ


東窓を見て驚いた！



雲が朝日を浴びて真っ赤に染まっていた。

こんなのあまり見たことないなぁ・・・。





しばらくして、久しぶりに携帯の地震速報がヒュンヒュンと鳴った。

ラジオからも『強い揺れに備えてください・・・』と。

すぐにグラグラっときた。（震度３）



あの携帯からの緊急地震速報って嫌なものですね。

大したことなくおさまりましたが、あの時（バスに乗り避難した当時）の心細く不安な気持ちが一瞬よぎります。

お弁当

息子が仕事で一週間ほどここから現場に通う事になりました。

それで、半年ぶりにお弁当作りをすることになりまして。


朝、早目に起きてお弁当作りをしたのですが、

どうも段取りが悪く、時間がかかった割りには、いまいちのお弁当になってしまいました。





ようやく上手になったころには、仕事が終わり戻る事になりました。


帰る準備をしてる息子に「今度いつ？・・・お正月ですかい？」と言ったら

　　　　　　　　　　　　　　　　↑
　　　　　　　　　　　　　　言う方も言う方だけど・・・（笑）


　　　　　　　　　　　　　　『・・・うん、　来年だね！』　　　ですと。




復興がはじまり、来年まで仕事の予定が入っているそうです。

嬉しい事なのですが、遠距離の仕事場も多く、片道２～３時間になることもあるそうです。

それは母親にしてみれば、とてもとても心配になことです。

原発事故さえなかったら・・・こんな思いはしないで済んだのに・・・。

極悪人・・・

『よくあんなに言うな～オヤジ、どんな気持ちで我慢してると思ってんだよ～』

『俺ならキレてるぞ！　　極悪人！』



息子に極悪人とまで言われてしまった私・・・

事の発端は、来年私達が住む家の事でした。



来年だからまだ早いのですが、住む地域だけでも決めたいと、休日あちこちの仮設住宅巡りをしています。


高速道路インターも近く、ショッピングセンターも近くにあり、病院なども数多くあり

ここならと思う場所がありました。


偶然通りかかったリーダーの方に空き部屋を見せていただき、主人共々気持ちは固まってしまいました。


戻り、息子と家族３人ということで３Ｋを申請しました。



数日後、役所より電話がありました


『息子さんは借り上げ賃貸に入ってますから、家族二人ということになります』

『したがって２Ｋになります』と。


ガピ～～ン！・・・２Ｋでは・・・


ありとあらゆる理由を言ったのですが、『なんと言われましても、決まりですから！』の一点張り。

怒りに震え声を荒げる私ですが・・・撃沈しました。


怒りは収まらず、帰って来た主人に集中砲火を浴びせてしまいました。（役所への不満を）

それも大声で間髪入れずマシンガンのごとく・・・


たまたま仕事で来ていた息子が見ていて、私に対して言った言葉なのです。



最近、ちょっとしたことでも感情的になりパニック状態になってしまいます。

落ち着けばわかることなのに・・・ダメですね。もうこれは病気です。。。



息子に極悪人とまで言われ・・・

なんてダメ母親なのか・・・なんてダメ女房なのかと・・・情けなくなりました。


反省です。




翌日、主人が役所と話し合ってくれました。


人と接する仕事の主人です、穏やかに的確に要点をきく姿が想像できます。




結果、２Ｋしか許可は出ない事が判明。



それで・・・家さがしは、今年年末から来年初め頃にしようと。


とりあえず、家の事は忘れようということになりました。