『想定外(未曾有)の大震災から18年後の世界』
今日1月17日は史上初めての『震度7』を記録した阪神淡路大震災の18周年である。
阪神大震災の発生以前では、重力加速度1G=980ガル(gal)を超える地震による揺れは『起き無い』と思われていた。(垂直方向に980ガルを越えると宙に浮くことになる)
ところが阪神大震災以後には日本列島自体が活動期に入ったのか、中越沖地震、岩手・宮城内陸地震、東日本大震災と1000Gal(ガル)を軒並み超えている。
18年前の1月17日、それまで一見『堅牢』にみえるので人々の信頼感が高かった鉄筋コンクリートで出来ている安全神話の象徴的な建造物である新幹線や高速道路やビル群が次々倒壊する想定外の出来事が広範囲に起きて、人口で福島県に匹敵する大都市がほぼ壊滅する。
都市直下型地震の1・17阪神大震災の厳しい現実(教訓)によって、それ以前の日本社会が誇った『安全・安心』(都市伝説)の根本が崩壊している。
3・11東日本大震災発生から1年9ヶ月目に国内外から右傾化が心配されるなか、自民党安倍晋三が政権に復帰する。
第3次アーミテージ・ナイ報告で有名な米ハーバード大のジョセフ・ナイ氏(国務次官補、国家情報会議議長、国防次官補などの要職を民主党政権下で歴任)が日本の病的な右翼化の現状を憂い、その本質部分を的確に捉えて心から心配しています。
『強さでは無く、弱さ(自信のなさ)の表れ』
外見上は超強気に見える石原慎太郎や安倍晋三に代表される日本の右翼ナショナリズムを、この『逝きし世の面影』ブログの見解と同じで強さの反対、逆の『弱さの表れ』(自信のなさ)であると指摘しているのです。
今日本で起きている右傾化とは、1930年代のように身の程知らずな『過剰な自信』から侵略主義が極度に強まった軍部と結びついたナショナリズム(右傾化)とは似ていない。正反対の性質がある。
日本では20年以上にわたり低成長が続いた結果、今のナショナリズムは『日本人が自信を失った』ことが原因なのだとナイ氏は主張するが、これは『20年続くデフレ経済での社会全体の劣化が右傾化の原因である』との、このブログ主張と全く同じ分析です。
彼らの『嫌韓嫌中。南京大虐殺は嘘、従軍慰安婦は娼婦』(日本は悪くない)の意味は、表向きは昔の軍国主義の賞賛に見えるが、欧米のネオナチのような栄光の『昔に戻りたい』(昔は良かった)の意味では決して無いのですよ。
『病的に肥大したエリート意識と、癒されない劣等感のコラボ』
日本の右傾化の際立った特徴とは優越感と劣等感の混合物であることでしょう。
今の日本が『つらい時代を迎えている』『日本が不当に扱われている』など、恨みつらみや被害者意識などの負の感情から出発している後ろ向き、内向きな発想なので『一見』同じに見える右傾化でも、かっての自信過剰で外向きの軍国主義とは『逆向きの動き』です。
危険な右翼ナショナリズム(国家主義)ではなくて、語呂は似ているがまったく内容が違うナルシズム(自己愛)程度である。
基本的に仮想空間(ネット世界)だけに蔓延る可哀想なネットウヨの子供たちと同じ発想です。
『日本や自分たちが不当に扱われている』『今まで、日教組の教師や大人に騙されていた』と怒り狂う、落ちこぼれ三流大学出の負け組の既存社会に対する不平不満と同じであり、両者は『頭の中身』に違いがない。
表面的には『国家主義』に見える安倍晋三や石原慎太郎のナルシズム(擬似ナショナリズム)の政治的意味とは度外れた優越感や自信過剰ではなく、逆の『自信の無さ』癒されない極度の劣等感(コンプレックス)が原因している。
どんな分野でもトップに立つものの優越感は世界共通の現象で一つの例外もない。トップ(リーダー)なら必ず優越感を持っているし、持っていいないと他のメンバー全員が非常に困るのです。
日本の右傾化現象では安倍晋三や石原慎太郎、橋下徹などトップの極度の劣等感の存在が特異なのです。
基本的に何時まで経っても大人になれない(大人になりたくない)右翼小児病なのですから、残念ながら到底何かの政治運動と呼べるレベルには達していない。
肥大したエリート意識(主観)とは違いすぎる厳しい現実(客観)との乖離による『情緒不安』から発生した現実逃避である。
病的に肥大した選民(エリート)意識と対になった、禍々しい劣等感の不気味なコラボレーションは、政治で語る話ではなくて神経症などの『精神科』が受け持つ範疇であろう。
『日本の弱点をもっとも知り尽くしている男』
ナイ氏は右傾化など日本を憂えるコメントの最後に、『東日本大震災が、明治維新や戦後復興のように、日本に大変化をもたらすと考えていた。これまでそうなっていないことに驚いている。』とも言っているのですよ。
3・11東日本大震災というだけで具体的内容は一言も指摘しないが、日本の事情(弱点)を知り尽くしているナイ氏だけに余計恐ろしい。
ナイ氏の『驚き』の意味するところは、いったい何でしょうか。
260年続いた江戸幕府が崩壊した1868年の明治維新と、同じく77年間続いた大日本帝国が崩壊した1945年の敗戦と同じ様な『前例がない特殊な事柄』が、実は2011年3月11日に起きていた。
ところが、その事実に『日本人は未だ気がついていない』とナイ氏は考えているとしたら、具体的には『何』が言いたいのだろうか。
この発言が度外れた誇張や何かの比喩ではなくて、客観的事実に基づくジョセフ・ナイ氏の本心であるなら、何とも恐ろしすぎる発想、判断である。
同じアメリカの知日派でも共和党人脈でネオコンにも近いの軍人上がりで傲岸不遜なアーミテージのように、アフガン侵攻時にはパキスタンに『石器時代に戻す』とか、日本に対しても湾岸戦争で『ブーツ・オン・ザ・グラウンド』9・11では『ショウ・ザ・フラッグ』などの度外れた誇張や何かの比喩、露骨すぎる力任せの恫喝を、礼儀や社会常識を尊ぶインテリのナイ氏は行わないことで知られている。
『福島第一原発の放射能被害』
今まで68年間も続いていた日本国の社会体制の根本を崩壊させるような恐ろしいことが起きている。社会全体の地殻変動を起こすような変革が3・11大震災だとすれば、それは地震や津波被害では無くて、福島第一原発の恐ろしすぎる放射能被害以外には考えられない。
日本にとっては、決して東日本大震災だけが特別だった訳ではないのである。
今でこそ東日本大震災のような自然災害で18000人余が犠牲になるなどは未曾有の話だが、実は我が日本国では有史以前から繰り返し繰り返し沢山経験しているが、体制の変革などは一度も起きていない。
今回の3・11大震災被害よりも遥かに大きな10万5千人余(当時は14万人と言われていた)が犠牲となり首都圏が壊滅した関東大震災1923年(大正12年)では(ナイ氏の今回の『驚いている。』との指摘とは反対に)今と同じように社会が右傾化して国家体制は強化されているのです。
どれほどの大災害時でも日本人は毎回同じであり少しも変わっていない。
90年前の関東大震災でも18年前の阪神大震災でも2年前の3・11東日本大震災でもまったく同じで、共同体の絆を強めて『じっと静かに耐え忍ぶ』『辛抱して、一致団結、頑張る』のです。
外国(世界基準)のように騒動に乗じて一般市民が略奪や暴動に走らないので、我が日本国では大災害を原因として革命や変革の起きようがないのである。
この日本国の明確な事実(他国との根本的違い)を、アメリカを代表する知日派の米ハーバード大のジョセフ・ナイ教授が知らないはずが無い。
それなら明治維新や帝国の敗戦のような大変革が現在日本に起きていない事を驚くナイ氏の3・11大震災の意味とは『地震や津波被害程度の話では無い』ことになる。
『野田佳彦総理の2012年11月16日の大政奉還』
奇しくも3・11から丁度1年半後の2012年9月11日に福島県の18歳未満の子供たち約36万人を対象に行っているヨウ素131の放射線被曝調査(甲状腺検査)で、8万人目で初めての小児甲状腺癌が発見されている。
小児甲状腺癌は極めて珍しく通常は100万人あたり0~1人程度しかない。(人口1000万人のベラルーシで2人)
8万人に1人発症(平均の数十倍)なら放射能被曝の影響も十分考えられるが、発表当時の国や福島県当局は『チェルノブイリでは影響が出たのは最短でも4年後である』『放射線被曝とは無関係』と、頭ごなしに原発事故の影響を突っぱねる超強気の発言を繰り返していたのです。
ところが11月17日に二人目の小児甲状腺癌の発生で、今までの超強気の『一切放射能の被曝とは無関係』を封印する。
ついでに12月に予定していた被曝調査の発表さえ封印しているのか、今だに予定されていた分の発表がない不思議な展開になっている。
福島県の検査で、二人目の小児甲状腺癌の発表された日とは、野田佳彦総理が自爆解散(自民党に大政奉還)した翌日ですよ。
両者の日付が、偶然の一致であれば何の問題もない。
しかし逆に、もしも野田佳彦が事前に知っていて民主党の『集団自殺解散』をしたとすればジョセフ・ナイ教授が指摘した明治維新(幕府の崩壊)や敗戦(帝国の崩壊)に匹敵する大変革(日本政府の崩壊)を引き起こす大変な事象が、今の日本国内に起きている可能性が高いことになる。
そもそも去年11月17日の福島県の発表自体が面妖である。
いくら報道された記事をくわしく読んでも一番大切な『二人目の小児甲状腺癌発生』の事実が不明なのです。
全国紙の報道記事は一つの例外もなく『甲状腺癌の疑い、直ちに2次検査必要、初めて1人判定』と有り、あたかも11月に一人目が発症したかのように装って、新聞読者を『間違い』の迷宮に誘い込もうとしている。
自分たちが行った2ヶ月前の9月11日の『初めての小児甲状腺癌』報道を完全無視する無責任かつ非常識なあくどい手口。(善良な一般市民が普通に読めば、誰でも小児甲状腺癌患者は1人と勘違いする)
ところが、全国紙とは違い河北新報では『初めての1人判定』が、9月報道分とは別人で二人目であることを正直に報じている。
地元紙なので新聞記事でわざわざ報じなくとも現場の一般住民の方が先に知っているので、いくら隠したくても隠せないのです。
去年11月17日の時点で、既に福島県内では検査人数がたった十数万人程度の段階で小児甲状腺癌が二人も発症していたのである。
『原発事故の影響は「最短でも4年」は超楽観論か、悪質極まる真っ赤な嘘』
福島県や日本政府、マスコミ、専門家が口を揃えて主張していた『チェルノブイリ原発事故では、甲状腺がんが見つかったのは最短4年』との主張は悪質極まる政治的なプロパガンダか、それとも善良な人々の『そうであって欲しい』との願望程度であり、科学的な統計数字とは無関係である。
チョルノブイリ事故の客観的事実はもっと厳しい。
ベラルーシの場合、チェルノブイリ事故が勃発した1986年(総人口1000万人で2人)に比べて、翌1987年に2倍。1988年には2・5倍、1989年には3・5倍と小児甲状腺癌が徐々に増加していた。
ところが原発事故から4年後の1990年には突然15倍にも跳ね上がっている。
『4年間は無関係』は明確な間違いで、正しくはウクライナやベラルーシでは『4年間は無関係である』と誤魔化した。
ところが当該政府の無責任極まる隠蔽工作は『4年以降は隠すことが無理になった』。
統計数字が示す現実のチェルノブイリ原発事故では『4年間は徐々に増え、4年後には爆発的に増える』のです。
半減期8日で直ぐに消滅するヨウ素131による初期被曝の影響で起きる小児甲状腺癌は1986年のチェルノブイリ原発事故から5年後には30倍、7年後には40倍、9年後には45倍以上のピークを迎え、以後は徐々にではあるが減ってきている。
日本の福島第一原発事故では、事故翌年度に限ればヨウ素131による小児甲状腺癌の発症頻度はチェルノブイリ事故の影響の数倍もの凄まじい数字になっている。
『ジョセフ・ナイ教授の大予言』
福島第一原発事故ではチェルノブイリ原発事故の2倍にものぼる史上最大規模のキセノン133が大量放出されている。
今後の展開次第ですが、最悪なら今の日本の国内でジョセフ・ナイ教授が指摘した明治維新(幕府の崩壊)や敗戦(帝国の崩壊)に匹敵する大変革(日本政府の崩壊)を引き起こす大変な事象が、国民に知らされることなく静かに進行している可能性があるのです。
日本の弱点をもっとも知り尽くしているジョセフ・ナイ教授の心配(3/11大震災で日本の社会全体を根本から引っくり返す変革との大予言)は日本人にとっては、禍々しい何とも不吉過ぎる危険な話である。
まともな世の中であれば、地位も信用も失ってしかるべき発言なのに、大手マスコミは殆ど取り上げず、推進派や現地での復興を決意した人の多くは、その事実を知っても受け入れず、或いはそれはそれとして、実際のところはどうなのか、等とあまりにバランスの崩れた判断、現実逃避をする。
福島での患者統計中止という露骨すぎる「見たくないものは見ない」という、卑劣で愚かな決定をした政府の発表など、凡そ信用できるものではないが、未だに多数の日本人は口先で「信用できない」と言うだけで、行動はともなわない。
初期被爆に関しても、同様に調べるな、という愚劣な方針であったが、ヨウ素被爆に関しては関東全域でチェルノブイリ並であったとすれば、愚劣は愚劣として、そうするだろうことは納得する。
五千万の人口が、本来看過できない被爆をした筈で、数年後の小児甲状腺癌に関しては、確かに想像したくない。
今後何年続けなくてはならないかわからない綱渡りの事故処理、今後くるであろう大地震、全部の綱渡りが成功したとして最終処分の確たるあてはない。
この状況で再稼働、原発輸出を行おうとしている政府や財界は、「いざとなったら日本を脱出」という売国且つ悪魔的判断ではなく、確かに「原発安全神話」に未だ浸りきっているのでしょう。未だ「安全神話」に逃避することに成功しているというべきか。
狂気を露呈する日本人が目立ってきましたが、狂気の種のようなものが、放射能同様目に見える結果になった時には愕然とするしかない状態で増殖している感じで、時々ぞっとします。
その記事は、オピニオン記事が載っている4面に載っていました。それで、私には、毎日新聞がその記事で読者向けに、ジョセフ・ナイ教授の言葉を借りて「まずは経済成長しろ! 日本人よ、ふたたびエコノミックアニマルになって働け!」とあおっているように見えました。
東京本社版の同じ日のもう一つのオピニオン面5面(みんなの広場)には、13才の東京都の中学生の投稿「復興へ日本は一丸となれ」が採用されていました。この投稿は最後で国民に次のように訴えています。「…もう一度、日本が一丸となって震災からの復興に取り組むべきだ!」
それは自分で考える能力がない、つまり魂を持たないように見えたから。その不気味さをアニマルという言葉で表現したのではないでしょうか。それも知らず、逆に勤勉で真面目な国民だと褒められたと勘違いして喜んでいるところが悲しい。
働いてお金を貯めるのはいいけれど、じゃあ、なんのために貯めるのか、何を実現したいのか、目的はなんなのかと聞かれると答えられない。お金とは本来何かをなすための手段でしかないはずなのに、それ自体が目的化しているのが日本人の現状。
そして戦略、環境、エネルギー、軍事、その他様々な問題を無視し、電気料金があがるというただそれだけの理由で原発維持を選ぶ日本人。立派なエコノミックアニマルですよ。
衆議院解散翌日の全国紙の報道記事は、一つの例外もなく『甲状腺癌の疑い、直ちに2次検査必要、初めて1人判定』と有りすべてのマスコミは、あたかも11月に一人目が発症したかのように装って、新聞読者を『間違い』の迷宮に誘い込もうとしていたのですよ。
しかも前日に突然の解散があった関係で、扱いが小さい。
全国紙では何でもありのスポーツ紙や週刊誌もすべてが同じです、共産党機関紙の赤旗までが、やはり同じです。
普通、一人前のジャーナリストならこんなお粗末な間違いはしませんよ。間違いなく、これは故意ですね。
読者に対して何としても二人目の小児甲状腺癌発生の事実を隠蔽するとの、政治的な意図が露骨なのです。
悪質極まるプロパガンダですね。
しかも発表が野田佳彦の衆議院自爆解散で自民党に大政奉還すると決まった日の翌日ですよ。
これ以上ない程の日付なのです。国民に絶対知られたくないニュースを発表するには絶妙なタイミングなのですよ。
不都合なニュースとは故意に隠そうとすると、余計に目立つので失敗する。
隠したい大ニュースは、もっと面白そうな人々が関心を引くニュースの洪水で隠すのが一番良い方法なのです。
年末の総選挙の本当の目的とは、野田佳彦は、わざと選挙で負けるように誘導して自民党に大政奉還した可能性があるのですね。
総選挙ですが、あれで民主党が勝つはずがない。開票以前に今の結果はわかっていたのですよ。
民主党が原発事故で批判されるのは、事故が起きた時に政権を握っていたからですよ。
これは放射能の影響でも同じこと言えて、政権党が間違いなく激しい批判に晒される。
今度チェルノブイリよりも早く爆発的な患者の発生が予想されるなら、野田佳彦でなくとも自民党に大政奉還したくなるのは当然なのです。
良い悪い正しい正しくないとは別に、『もっと夢をもってわき目も振らずに働け』とか『もう一度、日本が一丸となって震災からの復興に取り組むべきだ』などは大震災時とか、今のようなデフレで社会が衰退している時期には当然であり納得できるものですよ。
話が逆なら、余計に辻褄が会いません。
ジョセフ・ナイ教授は去年にも発言しているが、日本の安倍晋三など右翼の動きは『カイロ宣言やポツダム宣言に違反する』との最大限の表現で批判している。
アメリカのオバマ政権としても堪忍袋の緒が切れかかっているのですよ。日本にとってはなんとも恐ろしい話です。
安倍晋三あ石原慎太郎などの日本の『なんちゃって右翼』ですが、あれは似非ナショナリズムではなくて語呂は似ているがまったく内容が違うナルシズムですよ。基本的にネット世界だけに蔓延るネットウヨの子供たちと同じで、何時まで経っても大人になれない(大人になりたくない)小児病なのですね。
ジョセフ・ナイ教授の言葉は全て、『米国の知日派なら当然言うだろう』的な種類の話であり、その意味では納得行くものです。
ところが1月14日の「そこが聞きたい 低成長20年間の反動」という記事の最後の締めの言葉が、
>『私は、東日本大震災が、明治維新や戦後復興のように、日本に大変化をもたらすと考えていた。これまでそうなっていないことに驚いている。』
には、納得出来ない。
まさにジョセフ・ナイ教授の言葉に対して『驚いている』のです。
日本人の貯蓄率は世界一であり、全世界の個人資産の半分は日本人が貯めたものらしいですよ。
この日本人の貯金好きの原因ですが色々言われているのですが、一つは間違いなく世界でも珍しい日本の女系文化の影響です。
「悲しみの森」木と共存した女系文化だった日本とブータン
2011年11月27日 | 文化・歴史http://blog.goo.ne.jp/syokunin-2008/e/0c8ba31dabc4e8d6491ca1bcf34fff75
外国では普通なら収入を得る男が家計を握るが、日本では働き手に無関係に大抵は女が財布を握っている。
この場合には50万円の定期賞与が入っても支払い以外は全て『もしもの非常時の為に』貯蓄に回されて消費には結びつかない。
男なら全額が車の頭金になり消費される可能性もあるが、女がそんなことは行わせないのですよ。
巣作りは本能に近いもので女が財布を握ると間違いなく貯蓄率は上がります。
特に我が日本国は定期的に台風やら大地震やら火山の噴火が繰り返されるので『もしもの時の蓄え』は歴史的にも絶対に必要な常識事でもあったのです。
『女系文化ではなくて女権文化ですね』とのご指摘ですが、この場合は
「悲しみの森」木と共存した女系文化だった日本とブータン
2011年11月27日 | 文化・歴史http://blog.goo.ne.jp/syokunin-2008/e/0c8ba31dabc4e8d6491ca1bcf34fff75
の記事の内容からは女系の方が正いでしょう。
女権は明確なまちがいで日本でもブータンでも権力は男が基本的に握っています。
日本文化と一番近いのは同じ照葉樹林帯の西の外れに属するブータンなのですが、やはり違う部分もある。
ブータン人と暮らした御手洗氏のコラム『気仙沼人のブータン気質』によると、
ブータンの人たちは背筋を正し相手の目を見て堂々と話す。キレやすく「こんなこと、ありえないよ!」とすぐぷんすか怒るが、固執せず、次の瞬間にはがははと笑う。大局を捉えるのが得意で「資本主義とはこういうものだと思うのだけど」などとさらっと本質をつく話をする。
外の世界をよく見ていて国際感覚がある。嫌なことがあっても「仕方がなかった」と上手に流す。
計画性はなく、コツコツ何かを積み上げるのは苦手。仕事はあまりしないけれど、何故かいつも自信満々。
これは「計画的で根気よく仕事をするのは得意だが大局観を見失いがち」「和を保つが個人の自信がない」日本人一般とは大きく違う。
ところが漁師町である気仙沼の人はかなりブータンに近い。
腹がすわり堂々としている、よく笑いよく怒る、視野が世界開けていて大胆、計画性があまりなく大胆、山っけがある。気仙沼の人は農耕民族ではなくて狩猟民族(漁師)の気質があるのですね。
我が家も祖父の代までは代々続いていた網元なので漁師だったが親父の左翼道楽で家を潰している。家人にとっては歩く迷惑のような父親だったが、ブータン人とか気仙沼の漁師の特徴を極限まで拡大すると、うちの死んだ親父になります。
今の日本の漁師は、今では日本全体でもたったの20万人でアホウドリ並みの絶滅危惧種です。