『平清盛の日招き伝説』
史上最低の視聴率との噂もあるNHKの大河ドラマ平清盛。
視聴率低迷の原因であるが源平合戦の敗者である平氏には今に残る遺跡の類や資料が乏しく、逆に『驕る平家は久しからず』などの悪評だけが残っている為だろう。
平家伝説で最大のものは安芸の宮島の海に浮かぶ厳島神社。二番目の伝説が日宋貿易の航路として清盛が1167年に1日で掘削したという伝説がある広島県呉市の音戸ノ瀬戸。
(本来の、一番の平家の遺跡の福原はネオン輝くソープランド街で、安徳天皇の御所だった面影は微塵もない。
NHKでは絶対に事実を放送しないが、歴史の流れは何とも残酷で清盛が造った『都』は、今では神戸一の売春街に変身している)
現在の音戸ノ瀬戸は瀬戸内海で初めて本土と島に架けられた橋(音戸大橋)と、日本一短い海上定期渡船がある。
平清盛は掘削工事が終わらないうちに沈む夕日を、金の扇でもう一度中天まで招き寄せて無事大工事を完了したと言われている。
音戸の瀬戸開削800年を記念して1967(昭和42)年7月音戸の瀬戸公園に建てられた、平清盛の立烏帽子直垂姿の銅像は伝説のとおり日没の方向に扇を向けて立っている。この日招像から200m程山道を下ると清盛の足跡と杖の跡が残る岩(日招岩)もあります。
平清盛は1181年に原因不明の熱病で63歳で没するが、『自らが招き寄せた日輪が体内に入り平清盛は焼け死んだ』との怖い裏伝説が音戸ノ瀬戸の地元広島では昔から人々の間で囁かれている。(可航幅が60mで運河に見える音戸ノ瀬戸は人工ではなくて天然の現象)
『沈む夕日は止められるのか』
政界一の軍事オタクで目つきが尋常でない石破茂自民党幹事長は、時々は客感的な正しい科学的事実に即した、実に素晴らしい政治見識を表明したりする。
通常の保守政治家なら絶対に言わない『原発は機微技術(核兵器の寸止め技術)の確保が目的』など日本国のタブーの類(軍事では正しいが政治では間違い)でも見境なく平気で口にする。
政治家としては無茶苦茶だが、人間が正直だから面白い。
今回石破茂は、『嘉田さんという滋賀県の知事さん。「日本未来の党」というよくわからない党を作った。「卒原発」。これだけが目的らしい。あとは何が何だかよくわからない。
しかし、よく見てみると、3年3カ月前に民主党が公約したこと。
それがそのまま、日本未来の党の政策なのだ。よく見てください。ほとんど一緒だから。子ども手当なんか、全く一緒だから。 』と街頭演説で語るが、まことにもっとも。
3年3カ月前の民主党と今の野田民主党はまったく別組織に見えるほど主張が違っている。
政権交代時のあの輝く民主党は今どこに行ったのだろうか。
嘉田さんは、『未来の党の結党』で沈む夕日(3年前の民主党)をもう一度、平清盛のごとく中天に招き寄せることが出来るのだろうか。
石破茂自民党幹事長は、また『顔は嘉田さんだけど、あの党を動かすのは、間違いなく小沢一郎さんだ。』、『小沢さんが党を作っては壊し、党を作っては壊し。その度に、その度に、政治は大混乱に、日本は大混乱に陥った。そのような失敗を繰り返すようなことがあってはならない。』とも言うが、まことにごもっともである。
石破茂には『小沢一郎の名前』がマイナスブランドである事実を良く知っているので『嘉田さんの党を動かす小沢一郎』と演説する。
3・11の福島第一原発事故で、いくらかは信用を落としたが、それでもマスコミの信用度は日本ではずば抜けている。
警察・検察の信用度もずば抜けている。
信用度がずば抜けて高い検察とマスコミがタッグを組んで4年間も流し続けた小沢金権疑惑のバッシングの影響は凄まじい。
今の保守政治家では一番まともな意見の小沢本人は、自分の名前がマイナスブランドだとの意識があるので目立たないように行動するだけの見識がある。
ところが、小沢一郎以上のマイナスブランドである共産党には残念ながら自分の名前がマイナスブランドで『足を引っ張っている』との自覚がないので、病的に右傾化した日本で毎回同じように表立って共産党を主張する分だけ余計に負け続けている。
今の日本の政治情勢とは、たとえるなら『暑い』か『もっと暑い』か『凄まじく暑い』かの違いしかないインドの夏の猛暑と同じで、一見すると沢山の政党が乱立しているかに見えるが『右翼』か『もっと右翼』か『もっと凄まじい右翼』か程度の違いしかないのである。
『嘉田さんが言いだした卒原発は「しかたがない」の意味』
言葉のイメージ的には即時廃止の『反原発』、即刻速やかに廃止を決定する『脱原発』に対して、嘉田滋賀県知事の「日本未来の党」の『卒原発』の意味は、『出来る限り早く廃止』であろうか。
原発廃止の強度が、反原発>脱原発>>卒原発の関係であろう。
しかし不吉なことに我が日本国の官僚組織の隠語では『出来る限り早く』の意味とは『当分は何もしない』『自分の任期中は(懸案を)先送りする』である。
嘉田滋賀県知事の日本未来の党の公約でも義務教育と同じ9年程度の時間軸での、『原発からの卒業』を考えているようである。
しかし衆議院議員の任期は満了でも4年。通常は解散があり現実の議員の任期は2~3年であり、これでは到底卒業は叶わない。
反原発や脱原発は今現在の政治政策であるとしたら、嘉田さんの卒原発は将来の目標としての政治姿勢であろう。
政治家としての嘉田さんは、原発推進の安倍晋三の自民党や石原慎太郎の維新の会に比べたら二万倍は良心的で合理的、穏健なのだが、『日本未来の党』が日本の今までの根本的な間違いを引きずっている国民政党(リベラル護憲派を含む穏健保守党)であることは間違いないだろう。
『「もったいない」が旗印の嘉田さんの限界』
科学者出身の嘉田さんは。原発の危険性は十分に分かっているので脳天気な安倍晋三や石原慎太郎のように『推進』とは言えないが、さりとて『脱原発』とは言いたくない。
仕方がないので『卒原発』のスローガンなのです。
『車は急に止まれない』との交通標語があるが、車とは比べられないほど超巨大なシステムなのが原発である。
今すぐブレーキを踏んでもタイムラグがあり、実際にシステム全体が安全に止まるまでに長い時間がかかる。
ウラン燃料を原発で燃やすと放射性物質(核のゴミ)の量が10億倍に増える。
即時日本が原発を廃止しても、現在の科学技術では放射能の無毒化は無理なので、半減期の関係で子々孫々半永久的に10万年間も管理し続けなければならないのが今の原発である。
現在の日本は福島第一原発事故で、琵琶湖の1・5倍の面積が放射能に汚染され、一般人の立ち入りが禁止されている。
東北や関東など、それ以外の地域でも立ち入れない原発周辺の汚染地域の20倍の広い地域が、(今までの日本の法令を順守するなら)本来なら居住不能で一般人の立ち入りは厳重に管理しなければならない『放射線管理区域』レベルなのです。
『日本のインフラ安全神話の崩壊、落下』
中央高速道の笹子トンネルの通気に使っている天井部分が大規模に落下して9名が死亡する。
現在は笹子トンネルの釣り天井方式よりも、より安全性もあり経費も安いターボファン形式が主流なのですが、最新の第二東名にも一箇所だけは何故か今回事故を起こした同じ釣天井方式があるそうです。
TVなどマスコミに登場する専門家からは、アンカーボルトの経年劣化が原因として言われているが、天井部分全体が大規模に崩壊落下しているのですから、専門家の言い分は通じないでしょう。
数枚の天井板が落下した程度の事故なら、たしかにアンカーボルトの経年劣化で説明が付くが、今回は無理である。
1t以上の重量がある天井板は1m幅なのですから、130メートルにわたって落下した天井板は3百枚にのぼる大変な分量である。
一番最初の、一つ目の天井板が経年劣化で崩壊して落下したら、福島第一原発の事故と同じで、次々と悪い方向への連鎖反応(正のフィードバック)を起こして仕舞い、崩壊の拡大が止められなかったのです。
ボルト1本でも2トンの荷重に耐えれるので、3本のうちの2本が駄目でも最後の1本が健在であれば『絶対に落下しない』と設計段階では計算されていた。
今回のトンネル事故の一番の問題点は、経年劣化で天井板が落下したことではない。
それは今までに何回も普通に起きている通常の事故で、何も珍しくない。
『事故』は、必ず何処かで何時かは起きるものです。
今回の一番注目するべき重要項目とは、落下の連鎖反応(正のフィードバック)が起きていることです。
『(正のフィードバック)構造の致命的な欠陥』
経年劣化が影響して天井板の一枚が落下したのなら、マスコミの専門家が指摘するように、『点検の不備』が影響しているでしょう。
今回は1枚の落下が、連鎖反応を引き起こし大事故に発展している。
不幸にして事故が起きた時に、システムとして被害が拡大の方向(正のフィードバック)に設定されているか、それとも逆に収束の方向に向かうよう(負のフィードバック)に設定されているかが、一番大事な核心部分であり大問題なのです。
自動車事故と原発事故では、この点が根本的に違っている。
原発事故の怖いところは、火事でも何でも他の種類の事故なら安全な収束を諦めて放置しても必ず一定の範囲と時間で被害が収まるのに、原発では放置すればますます状態が悪化して仕舞い被害がどんどん拡大(暴走)することでしょう。
最初の小さなアクシデントが、放置するとマイナス方向に連鎖反応(正のフィードバック)を起こして、どんどん損害が大きくなるような危険な構造の装置は沢山の人口を抱える狭い日本の国には、そもそも設置するべきではありません。
日本の安全保障を少しでも考えれば即時廃止の反原発(最低でも脱原発)以外の道はないでしょう。
日本は先導するべき。
仮に未来が選挙に勝利したとして・・・
この「卒原発」がまやかしの原発維持に近づいていくのか、あるいは真の廃絶に向かうのかは、選挙後の国民の姿勢が決めるのかも知れません。
野田民主党政権が一度決めていた原発廃止の方針を大きく後退させた原因はアメリカからの圧力が大きかったようです。
民主党政権の、30年代までにの文言に対してアメリカの スティーブン・チューエネルギー省長官が重大な懸念を表明し、シーファーやルースなど歴代の駐日アメリカ大使も重ねて『原発廃止の方針』に対してエネルギーや安全保障を理由にして圧力をかけている。
これでは今の野田内閣ではアメリカの意向に逆らうなど夢のまた夢、絶対に無理ですね。
アメリカのエネルギー省とは日本の通産省のように原発の所轄官庁であるとともに、実は核兵器全般を管理するところで、職員数が十数万人の強大官庁であり軍産複合体そのものなのですね。
イラクの原発をイスラエルが空爆したように、常に核兵器の機微技術と切っても切れない密接な関連性がある。
ベトナムが原発を欲しがるのも中越紛争を意識しているからでしょう。
これは韓国しかり、台湾しかりですね。なんとも危ない話です。
もしも韓国の原発がメルトダウンすると今なら北東の季節風に乗って数時間以内に日本の北陸とか東北、北海道にも到達します。
何といっても一番危ないのは地震のない韓国北朝鮮より日本と同じ地震多発地帯のど真ん中にある台湾の原発でしょう。石垣島などの先島諸島は沖縄本島よりも台湾の方が近いのですから一たまりもない。優先順位として誰も住んでいない尖閣などよりも重大ではないでしょうか。
あまり心配することはないでしょう。
『和をもって貴しとなす』我が日本国ですが、大昔から大連立指向であり西日本では共産党を除く、それ以外のすべての政党が与党入りして仲良く談合を行って済ましているのが日本の政治の実態です。
与党と野党では旨みが大きく違うのですね。
だから誰も彼もが与党入りするので自動的に大連立が成立します。
ですから、『大連立で日本が滅ぶ』ことはないが、今のように間違いなくどんどんと衰退の方向に向かって行きます。
ところで、トンネルの天井崩落ですが、この種の老朽化した構造物は、どこか1ヶ所の吊りボルトが破断した場合(それがアンカーボルトか吊りボルト本体か繋ぎ部分かに関わりなく)、瞬時に連鎖して崩落するものなのです。
たとえば3箇所で吊ってあって1本だけ破断しても後2本残っているから大丈夫と云うことはなく、破断した分の荷重が残りのボルトに掛かり、弱い方が破断し残り1本に全荷重が掛かり・・・という具合に。
だから何十本のボルトで支持されていても何処か1ヶ所がドンと破断すると衝撃で隣へ隣へと崩落するのです。
目撃証言でも「雪崩のように次々に落ちてきた」と云う話ですから、この『経験則』は確かなのです。
「アンカーボルトの経年劣化が原因」というのは説明がつく内容です。
と云う訳で、「100本調べて9割OKだから『安全』」とは、行かないのです。
「アンカー1本」が命取りと云うのが、技術者の常識です。
そういう常識のない解説者も居ることは居ますが・・・
当方のブログ記事(リンク)を御覧ください。
今の第三極では嘉田さんや小沢一郎が言っていることが一番まともなのは事実なのですが・・・
世の中がそれだけ絶望的に右傾化しているとの極限的な話ですよ。今の日本の右傾化ですが、もはやこれは死に至る病気の類です。
小沢一郎バッシングの原因ですが『日米安保は第七艦隊だけで良い』との誰もが考える常識をうっかり口にしたかららしいですよ。
エレベータ-で、もし吊り下げているロープが切れてしまっても、落ちないようにガイドしているレールを固定して緊急停止させる非常ブレーキが開発されてから、エレベーターは実用化されたようです。
ロープが切れてもエレベーターは決して自由落下しないので普通の人が利用できるのです。
ところが、今回は重力の法則どうりに自由落下して仕舞う。
しかも、一つが落ちたら次々と連鎖反応を起こして300枚程度が落ちている。
これは無茶苦茶です。
このような危険なものは一般人が普通に利用するべきでない。
『百人乗っても大丈夫』の物置のテレビ広告ではないが、自重ぐらいは大丈夫でないと駄目なのです。
シンドラーエレベーター事故では故障で動いた為に死亡事故が起きているが、本来は逆に故障では絶対に動かない方向に、システムが作動しないと駄目ですね。
今回は一つの不都合が次々と他に波及していく、
核の臨界にも似た恐ろしい事が起きているのですから、
『3箇所で吊ってあって1本だけ破断しても後2本残っているから大丈夫と云うことはなく、破断した分の荷重が残りのボルトに掛かり、弱い方が破断し残り1本に全荷重が掛かり・・・という具合に。』は根本的な間違い。
16ミリのボルト1本でも2トンの荷重に耐えれるのですね。3本のうちの2本が駄目でも最後の1本が健在であれば絶対に落下しない、と設計段階では計算されていたのです。
今回のトンネル事故の一番の問題点は、経年劣化で天井板が落下したことではない。
それは今までに何回も普通に起きている、通常の事故ですね。
何も珍しくない。
今回の一番の重要項目とは、落下の連鎖反応が起きていることですよ。
事故そのものは、必ず何処かで何時かは起きるものです。
経年劣化が影響して天井板の一枚が落下したのなら、マスコミの専門家が指摘するように、点検の不備が影響しているでしょう。
ところが今回は1枚の落下が連鎖反応を引き起こしているのですが、
不幸にして事故が起きた時に、システムとして被害が拡大の方向か、それとも収束の方向に向かうように設定されているかが大問題なのです。
自動車事故と原発事故では、この点が根本的に違っているのです。
アナ「橋下さんの顧問だった飯田哲也さんは、十年で原発ナクスと言ってますが」
橋下「彼はエネルギーの一専門家でしかありません。
だから「外交と安全保障」という大変な問題が立ちふさがっていることがわからないのです」
外交とは「アメリカ」、安全保障とは、「核保有」のことを指していると思うのですが、マスコミこのことにあまり触れません。
マスコミはどうしてこのこと避けてるのでしょう。
橋下徹が風を見るのに敏感だという以上の意味はないでしょう。
一時は絶対多数だった反原発の意見も、喉元すぎれば熱さ忘れるの諺のとおりで、今でも脱原発が多数派ですが原発の稼働容認もかなりの数に上ります。
今の日本では脱原発では話題にも票にもならないと思ったのです。
そもそも我が日本国には独自の外交も安全保障も、中身が完全にありません。
敗戦後67年間もアメリカに丸投げして済ましているのが、残念ながら我が日本国の現状ですよ。
橋下の維新の会の公約では一番笑えたのは、沖縄県の米軍基地の2045年度の見直し案ですね。
日本がアメリカに負けて降伏したのが1945年。
橋下徹とは、100年間も外国の異教徒の軍隊に自国領が蹂躙されていることに満足している、正真正銘の売国奴ですね。
そりゃないよ獣医さんへのコメントにも書いたのですが、日本の原発政策を決めているのはアメリカの軍産複合体の利害が一番の要因であり、鳩山由紀夫のように『最低でも県外』程度の些細な変更でも、絶対に許されることはなく即座に首相の首が飛ぶのですから情けない話です。