K馬日記

映画や美術、小説などの作品鑑賞の感想を徒然なるままに綴っていきます。

シフのゴルドベルク

2012年07月11日 | 音楽
こんばんはー。
今朝も早起きでしたー。
9時に帰宅して再度寝たら14時過ぎに起きて一日を無駄にした罪悪感で苦しいただけーまです。

こういう日の不快指数は高いですね。
湿気も高いし、気温も高いし・・・
最近は家にこもってることが多いんですが。家だと勉強すすまねえです笑
というわけで、家で何をしてるかと言いますと。

アニメ観てるか小説書いてるか家事してます。
今は「マクロスフロンティア」というアニメを観てますのですの。
小説は書き始めるまでが長いですが、乗れると結構書けます。
でもバイトの前日とかにはかどったりするんで、生活リズムはよろしくないです苦笑
楽して稼げるバイトねえかなー・・・

というわけで、今日は久しぶりに音楽の更新です。
めっちゃ久しぶりですね・・・www
最近アニメの更新ばっかりでしたからねー。。
にわかなのでビッグな題材が多いんですよっ!
まあ、音楽も大して詳しいわけではないので何も言えませんが。

今回はシフの演奏したゴルドベルクについての感想をばー。

「音が軽くてやべえ」と父に言われて音源をいただきましたでゲス。

「ゴルドベルク変奏曲」とはバッハ作曲で主題~変奏×30(3変奏で1セット×10)~主題という構造をもっています。
個人的には、冒頭の主題のアリアにじっくり耳を馴らし、30にも及ぶ変奏に一喜一憂(?)しながら、最後のアリアに戻ってきたところで、ふはっ!っとなるような印象です。
冒頭のイメージをラストに想起させる、という今(というか常に?)流行の手法です。
厨二病はこういう手法に弱いと思われます。

はい、わたし、よわいです。

わたしはこうした曲を厨二病系楽曲と呼んでいます。

この曲の有名な奏者と言えば、グレン・グールドがいますが。
彼とは完全に違う方向性を目指しているような気がしています。
グールドが技術を追求していったピアニストだとするなら、シフは表現を極限にまで「高めよう」としているのが特徴のように感じられました。

グールドも演奏年によるんですが、少なくとも82年の録音とは対照的な演奏をしています。
82年のグールドの演奏は、はっきり言って技術的に完璧だと言っても良いくらいの演奏で、寸分の間違いもない良くも悪くも機械的な印象のように感じます。
何度も録音して、良い部分をつなぎ合わせた演奏なので、それは当然なのですが、とにかく圧倒されるような演奏です。
こだわりぬいて演奏、編集してあるのがとても伝わってくる。

そんな演奏です。
詳しくは後日、55年の録音と一緒に解説してみたいですね。


それに比べて、シフの演奏は良くも悪くも自由な演奏だと感じました。
テンポゆらしまくりだし、たまに右手と左手であってないし、何より装飾大袈裟すぎ。
でも、「生きてる演奏」ってこういうもんだと思うんだよね、ぼかあ。

表現は過剰にしないと聞いてる人には伝わらないと言いますが。
まさしく、これは聞いてる人も音楽記号を共有できるような演奏だと思います。
おお、ここはリタルダンドでここがデクレッシェンドでここがアッチェレで・・・といった風に。
バッハの時代は現在の表現とは大分異なっているはずですが、それでもシフの「こう演奏しよう」という意志がわかるというのはとても素晴らしいことだと思います。
それに、難しいことでもあると思います。

実際ぼくも演奏していて、表現をしてるつもりなのに、できてないということは多々ありました。
先輩に何度も注意され実際の録音聞いて表現がほとんどついてないことに絶望したのもいい思い出です笑
自分がしてるつもりと、聴衆に伝える場合の差の難しさですね。

実際の録音はECM録音で、しかも全曲通しというものすごい録音となっています。
むしろもうこれライブ音源って分類していいんじゃないか?というぐらい・・・

生の音を追求してる感じがしましたね。

あとは少し演奏場所か楽器の都合かはわからないですが、輪郭がぼやけてる感じ?
それぞれの音が響きすぎている印象もありました、が、そこもライブ感という+の方向に働いていたように思います。

あとはグールドと比較したら音が明るい感じがしましたね。
楽器の調整とかの違いなんでしょうかね・・・?
それとも演奏方法とか叩き方で明暗は違って聞こえたりするのかしら。
あとは音が上品。彼の演奏聞いた後だと、グールドの音が少し雑に聞こえるかも。
まあ、グールドの方は力強い演奏ということなんでしょうけど。

グールド:シフ
機械的:人間的
暗い:明るい
重い:軽い

という二項対立的な区分ができます、というかしました笑
わぁい、二項対立!厨二病、二項対立だぁーいすき!

シフの演奏もすばらしいものではありますが、やはりぼくはグールド推しでっ!
音量のダイナミクスレンジがグールドの方が広くて聞きごたえがあるように感じたので・・・

次は草月アートセンターの鬼才高橋悠治のゴルドベルクを聞いてみたいです。


ではではー。


hona-☆

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