K馬日記

映画や美術、小説などの作品鑑賞の感想を徒然なるままに綴っていきます。

グールドのゴルドベルク

2012年07月18日 | 音楽
真夏の夜にこんばんは。
夢でもみているのか、夢だといいと思ってるだけなのか。
真夏の夜にこんばんは。

夢のようなことは現実ではないくせに、夢であってほしいことは現実なんです。

ただけーまです。


今度はグールドです。
昔の日記でも書いた覚えがありますが。


55年版と82年版。
55年版はライブ形式というか、しっかり通しで演奏したもの。
一方82年版は、グールドが「録音」という技術に関心を持ってから演奏されたもので。
その演奏は良いとこどりの演奏に編曲されてしまっているわけです。

それぞれの個所で自分が満足いくまで演奏を重ね、それをつなぎあわせてディスク化してるんです。
なので、82年版はとにかく正確無比ということが特徴的な演奏になっています。
かつ、彼なりに曲を解釈し、新たに編曲していると言っても過言ではないほど大胆な演奏をしているのも特徴的です。
言うなれば劇的にアレンジしてあるとでも言えばいいのでしょうか・・・

55年の録音は普通の演奏を録音したもの。
この音源の特徴はとにかく早い!ということですかねー。
どのくらい早いかっていうと、こいつテンパってんじゃね?って思うくらいには早いです笑
総演奏時間に関しては10分以上も違うというwww
そしてそんなに早く弾いているからなのか、音が軽い。
少し古い録音で音質がすこしこもり気味なので、正当な評価は全体には下せないと思いますけどね・・・

55年と82年を比較すると、82年の方がより踏みしめて演奏しているように感じますね。
踏み込むところはしっかり踏み込んで、右手と左手の音の関係とかをしっかり意識しながら弾いている感じがします。
ダイナミクスレンジが広くて、非常に華やかな印象がします。

うわぁ・・・82年べた褒めwww
別に55年が悪いわけではないですよ!
特に55年の第5変奏とかあまりのテクニックに思わず噴き出すレベルです。
シフの3分の1の時間で弾ききるってお前・・・
まあ、速さだけが全てではないのは百も承知ですが。


印象としては。

55年:天才が本能的に自分のセンスで弾いた演奏
82年:天才が成熟して音楽的なことを考えながら弾いた演奏

って感じがします。

若さにまかせた55年の演奏も非常に心地いいです。
個人的には華やかな82年の演奏の方がやはり好きですね。

ただ、録音状況がかなり違うということは再度強調しておきます。


眠れなかった伯爵のためゴルドベルクという奏者が演奏したためにゴルドベルク変奏曲と呼ばれるようになりました。
「アリアと種々の変奏」というのが本当のタイトルのようです。

眠る人のために捧げることができる曲なんですね。


眠るときに聞きたい曲だし。
眠っていく人にも聞いてほしい曲です。


hona-☆

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