こんにちは、暑くなってきましたね。最近寝不足なただけーまです。中堅社員になりつつあるので早寝を心がけたいものです。
久しぶりに文学の更新です。日本ホラー小説大賞を受賞した澤村伊智さんの『ぼぎわんが、来る』を読みました。
ホラー小説はかなり久しぶりで、赤川次郎の『忘れな草』以来だったかも?夢野久作もホラーっぽいのは何点かありますが、ホラーと銘打つほどではないですね。
この作品、本当に面白いです。地方伝承として伝わる化物「ぼぎわん」が主人公の家族を襲う話なのですが、かなり綿密に練られた設定と巧みなホラー描写(特にぼぎわん登場時の)であっという間に読み終えてしまいました。寝る間も惜しんでページを送る感覚は久しぶりでしたね。こんなに止まらなかったのはダレン・シャンのヴァンパイア・マウンテン編(懐かしい!)以来です。
ただ、この作品は単純に怖いだけのホラー小説では決してなくて、そこには親と子供の絆、夫婦の関係といったテーマも隠されています。
人間関係の不和を感じ取って近寄ってくる化物「ぼぎわん」は、主人公夫妻(秀樹、香奈)の娘知紗を狙うようになります。それは、家庭の崩壊に警鐘を鳴らしているようでもあり、それを乗り越えようとする香奈の想いが心を打ちます。
特に、クライマックスで「ぼぎわん」と千紗が親子のように描写されるシーンの悍ましさは、修復されなかった秀樹と香奈の関係を知紗自身が批難しているようでもあります。
「ぼぎわん」の正確な正体は結局わからず、とりあえず西洋からきた悪いものの総称(ブギーマン→坊偽魔、撫偽女→ぼぎわん)であることまでは辿り着くのですが、結局こうした「悪いもの」というのは人間の業から生じているようにも思われます。悪いところに誘われ、「ぼぎわん」という存在は繰り返されていくのですから。
※そういえば、秋田のなまはげも「怠惰や不和などの悪事を諌め、災いを祓いにやってくる使者(Wikipediaより)」のようですから、「ぼぎわん」に通じるものがありますよね。
果たして主人公たちは「ぼぎわん」を退け、娘を助けることができることのでしょうか。ぜひ読んでみてください。
久しぶりに文学の更新です。日本ホラー小説大賞を受賞した澤村伊智さんの『ぼぎわんが、来る』を読みました。
ホラー小説はかなり久しぶりで、赤川次郎の『忘れな草』以来だったかも?夢野久作もホラーっぽいのは何点かありますが、ホラーと銘打つほどではないですね。
この作品、本当に面白いです。地方伝承として伝わる化物「ぼぎわん」が主人公の家族を襲う話なのですが、かなり綿密に練られた設定と巧みなホラー描写(特にぼぎわん登場時の)であっという間に読み終えてしまいました。寝る間も惜しんでページを送る感覚は久しぶりでしたね。こんなに止まらなかったのはダレン・シャンのヴァンパイア・マウンテン編(懐かしい!)以来です。
ただ、この作品は単純に怖いだけのホラー小説では決してなくて、そこには親と子供の絆、夫婦の関係といったテーマも隠されています。
人間関係の不和を感じ取って近寄ってくる化物「ぼぎわん」は、主人公夫妻(秀樹、香奈)の娘知紗を狙うようになります。それは、家庭の崩壊に警鐘を鳴らしているようでもあり、それを乗り越えようとする香奈の想いが心を打ちます。
特に、クライマックスで「ぼぎわん」と千紗が親子のように描写されるシーンの悍ましさは、修復されなかった秀樹と香奈の関係を知紗自身が批難しているようでもあります。
「ぼぎわん」の正確な正体は結局わからず、とりあえず西洋からきた悪いものの総称(ブギーマン→坊偽魔、撫偽女→ぼぎわん)であることまでは辿り着くのですが、結局こうした「悪いもの」というのは人間の業から生じているようにも思われます。悪いところに誘われ、「ぼぎわん」という存在は繰り返されていくのですから。
※そういえば、秋田のなまはげも「怠惰や不和などの悪事を諌め、災いを祓いにやってくる使者(Wikipediaより)」のようですから、「ぼぎわん」に通じるものがありますよね。
果たして主人公たちは「ぼぎわん」を退け、娘を助けることができることのでしょうか。ぜひ読んでみてください。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます